ちくわというと普通、魚身に澱粉を使った白いものですが
えぴちくわは小えびを使うあっさりとした味で、東予一円でしか知られていません。
■ お い た ち ■ |
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詳しい文献は見当りませんが、地元のお年寄りに聞くと 明治中期頃から製造しているとのことです。 |
■ 生 産 地 ■ |
四国中央市(旧 伊予三島市)寒川「さんがわ」町が本場です。 明治時代には30軒の業者がありましたが、現在は2軒。 昭和30年頃より、寒川より受売り業者が新居浜でも製造するようにもなりました。 |
■ つ く り か た ■ |
まず、小えびの頭を取り皮のままくだきます。 昔は、包丁の背でとんとんとたたいたといいます。 昔は、加工場ににぎやかな音が響いていましたが、今は機械で作業を行なっています。 現在は、ステンレスのパイプが竹にとってかわり、『竹輪』ならぬ『ステン輪』ですが、 名前はおいそれとは変わりませんね。 |
■ 社 会 科 ■ |
えびちくわは、まさに郷土の味です。 明治の中期頃、製造業者の考えたえびちくわのキャッチフレーズは、 『動物性たんぱく質にカルシウムを含む栄養食』。 昭和38年には旧伊予三島市主催の観光みやげ品推奨審議会において推奨されています。 |
■ メ モ ■ |
土地の人は、『ジャコくずし』ともいい、『猫またぎ』とも呼びます。 描がまたいでも食べないという意味ですが、 実は逆説的発想による土地自慢の呼び方なのです。 |
■ 食 べ か た ■ |
高タンパク低カロリーで、ワサビじょう油で食卓に。お酒、ビールの肴にと喜ばれています。冷蔵保存で冬は1週問、夏なら4日間は保存が可能です。 |