3 Jun 2001

Simon & Son Piano Recital

Keio Hotel

父子ピアノ・デュオ・リサイタル

演奏者

演奏曲目
モーツァルト:「きらきら星変奏曲」 Peter Simon
これらの多くの曲目を相互に単独または連弾で切れ目なく弾いてくれる。クラリネットやマラカス、おもちゃのラッパ、笛や子供用ピアノなども飛び出して、誰が聴いても楽しく演奏する。クラシックの演奏技術の高さは親子とも優劣をつけ難いほど素晴らしい水準にありながら、敢えてクラシック音楽の大衆化と楽しみを披露して世界を廻るのは、ピーター・サイモンに並々ならぬ音楽教育に関しての信念に貫かれている様である。父子が何回ピアノの演奏を曲の途中で交代しても、テンポも音色も変化はなく、聴いているだけでは何時代わったのか解らないだろう。素晴らしいの一語に尽きる。
(3 
Jun 2001)
ショパン:「夜想曲変ホ長調」 Saling Simon
リムスキー・コルサコフ:「熊ん蜂の飛行」 Saling Simon
ハチャトリアン:「剣の舞」 Saling Simon
CPEバッハ:「ソルフェージュ」 Saling Simon
CPEバッハ:「ソルフェージュ」 Peter & Saling
ビートルズ:「When I'm 64」 Peter & Saling
P・サイモン:「Around the World」
Norway :
春のささやき(シンディング作曲)
England : 田舎の庭園(グレインジャー作曲)
Russia : キエフの大門(ムソグルスキー作曲)
France : 洋上の小舟(ラヴェル作曲)
Argentina : カウボーイの踊り(ビナステラ作曲)
Peter Simon
ホヴァネス:「2つの俳句」 Saling Simon
コール・ポーター:「ビギン・ザ・ビギン」 Peter & Saling
レクオーナ:「マラゲーニャ」 Peter & Saling
シューベルト:「軍隊行進曲」 Peter & Saling
ブラームス:「ハンガリアン・ダンス」 Peter & Saling
ジョプリン:「ジ・エンタティナー」 Peter & Saling
日本では今治が初デビューであったが、ホテル関係者の三年越しの努力が実を結んで、今回の日本初公演が実現したことを高く評価したい。セイリング君は何と小学4年生とのことであるが、何時か父から独立して演奏活動に入ることが今から楽しみな天才的なピアニストである。芸術性とエンターテインメントを両立させた稀有なコンサートであり、特に教育的な効果が期待される。セイリング君の音感や基礎的技術は大人顔負けの堂々としたテンポを演出できるし、父のピーターと優劣を感じない程高い技術水準にある。やはり天才的な才能と相当の訓練を受けて来たものと想像される。史上最年少の8歳でカーネギー・ホールで独演した実績は高く評価される。二人とも楽譜などは一切見ない処にもその片鱗が伺われる。モーツァルト父子をすこし連想したが、時代も異なり、モーツァルトの次元と比較する問題ではない。(H)

尚、写真撮影は禁止されていたので報告出来ませんでした。

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