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家族風呂の謎

 家族風呂というと淫靡な印象がある。家族で明るく楽しく和気藹々というイメージではないものを感じてしまうのだ。

 と、いうのも家族風呂の原体験が悪いのだろうか。松山市の郊外にある温泉で、初めての家族風呂を体験した。 1時間2000円であった。結構歴史のある家族風呂で、外観はモーテルのよう。 前に事務所があり、鍵をもらって家族風呂にはいる。 前々から家族風呂という名前に興味があり、どんなところか知りたかったのである。

 鍵をもらって中にはいると案外広い。玄関のすぐ横に浴室。その奧は6畳ほどの休憩が出来る和室。 エアコンが大きな音を立てている。浴室はというと、小さい湯船に広い洗い場。湯は勿論温泉である。今は改築して綺麗になっているらしい。

 家族風呂というネーミングから広い湯船の岩風呂という感じを想像していたが、全然違う。 目的はあっちの方に使うのではないか、と思った。あっちとは何か、というと、そう、そっちのほうである。 温泉から出て、支払いに向かうと、軽自動車に乗った20代はじめのカップルが息せききった、という風に入ってきた。 せっぱつまった様子が感じられる。鼻から息をしている感じ。 目はぎらぎら、早く二人の時間が欲しい、とのオーラが伝わってくるのだ。

 家族風呂というと、このカップルが目に浮かぶ。

 松山市の新しい温泉には家族風呂が必ずというほど設置されている。これが繁盛しているよう。 他の温泉では、土曜の夜や日曜日はカップルの利用で順番待ちの状態なのだそうだ。 向学のため、行ってみるとH温泉の家族風呂の入口はホテルのよう。調度もシンプル。 浴室はゆったりとってあり、大きな鏡、大理石をふんだんに使った浴室。こんこんと溢れる湯。 実に気持ちがいい。これで1時間2500円は安い。 しかも、ねちこい印象、後ろめたいイメージを極力抑えてある。人気の秘密はこの辺にありそうだ。

 家族風呂、今わかっているところでは道後温泉が進駐軍用に作ったホットスプリング「しらさぎ湯」 が進駐軍専用から住民にも使用できるようになり、家庭湯として営業を始めた。 これがどうもえひめの家族風呂の始まりのようである。

 ただ、子どもさんが小さい御家庭やゆったりと温泉を楽しみたい方々、お体がご不自由なため、周りに迷惑をかけたくないという方にも家族風呂は便利なことは言うまでもない。

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