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湯上がりゲーム哀話

 仲間で温泉にいった時、困るのはカラスの行水の人間である。 手持ち無沙汰に温泉に置いてある雑誌や新聞を読む。 あるいはテレビの画面をただ眺めるといったことで時間を潰さなければならない。

 先日のことである。徳島県の白地温泉へいったときのこと。 かんぽの宿に立ち寄ったため、時間を潰す施設は数多くあった。 自動あんま機もある。ゲームも揃っている。 格闘技ゲームはしたことがないので、自然、麻雀ゲームとなる。 勝負に勝つと登場の女の子が一枚一枚脱衣するというものである。

 普段ならば、半チャン2回ばかりで終わってしまい、時間を潰すのに丁度いいのだが、その日は妙についていた。 3回程、機械相手に上がれたのである。そうなると、こちらの意識は機械の女の子に向かう。 画面では半裸の女の子が姿態を曝している。こうなれば早上がりである。何でもいい。 とにかく手なりで点数なんぞ気にしない。次々に上がっていった。

 さて、いよいよ。画面の女性はというと、残りは一枚の布。こちらは期待に胸が高まり、目を皿のようにして、待っていた。 ところが、である。何と画面に別の女の子が登場して、「次は私の番よ」というのである。 何だ。このシステム。体の力が抜けていく思いである。

 新しい相手でもう一度やりなおし。こちらの気持ちを見抜くように、相手は順調に牌を切っていく。 意気が沈みっぱなしのこちらは手が進まない。あともう少しでリーチが掛けられるというところでピンポンと機械音。敵はハネマンを上がり、終了。帰ろうとすると、「次の勝負はしないの。 いくじなし」との声が浴びせかけられる。何ぬかしてんねん。勝手に相手を替わっといて「いくじなし」はないやろ!、と心の中で叫び、仲間とともに温泉を後にした。

 ゲームは人生と同様、うまく行かないものである。

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