地名でわかる

愛媛の自然と合併の歴史

土井中照の「秘密シリーズ」
えひめ地名の秘密

土井中 照

B6判 \1260(\1200)


この本の特徴

「平成の大合併」で地名はどう変わる?これ1冊ですべてがわかる。

「平成の大合併」をはじめとする市町村合併の歴史から、地名に関する歴史、地名の語源まで愛媛の地名の知識をコンパクトに凝縮しました。 

●1600以上の愛媛の地名の語源や伝承をとりあげています。
●多くの写真やイラスト、注釈を使い、わかりやすい本となっています。
●単元ごとに分類してるため、読みやすい誌面構成となっています。
●第4章/愛媛の地名小辞典は約1000の事例をあげています。

目次

第1章/市町村合併の推移
市町村合併の歴史
明治の大合併と地名の変化
明治の大合併で新しく誕生した地名
明治の大合併・信じられない地名
 明治の大合併/村名由来小辞典
昭和の大合併の意味と弊害
昭和の大合併以後に消えた町名◇ 松山市/今治市/宇和島市/新居浜市
平成の大合併とは?
平成の大合併で誕生した十一市九町
日本三大珍市名・四国中央市誕生の経緯

第2章/愛媛の歴史と地名
古代豪族に由来する地名
古代の皇族に関係する地名
伊予風土記逸文に登場する地名由来
律令制度と地名◇伊予の郷里
 郡・郷の地名語源
地名に残る古代の条里制
弘法大師と地名
 弘法大師に関係する地名など
荘園に関係する地名
 荘園に関係する地名
平家の落人伝説と地名
 落人に関係する地名
河野氏の武将に由来する地名
南北朝の武将・皇族に関係した地名
城下町に共通する地名◇松山藩/今治藩/宇和島藩/大洲藩/西条藩お殿さまが名づけた地名
愛媛県誕生までのいきさつ

第3章/地名・町名アラカルト
地名はどうして生まれたか?
山に関係する地名◇岳/嶺/峰/根/尾/屋
 愛媛の山
峠に関係する地名◇坂/越/峠
川に関係する地名◇川/河/川原・河原/江/落合・落出/川内・河内/滝/たるみ/かま/淵/瀬/袋
 愛媛の川
水に関係する地名◇水/井/泉/竜/堀/樋/池/愛媛の池/谷/沢
海・島に関係する地名
 海/浜/磯/浦/崎/鼻/岬/須賀/津/泊/湊・港/波/瀬戸/沖/渦/灘/碆/潟/網代/島
 愛媛の島
温泉に関係する地名◇湯/風呂
平野に関係する地名◇原/野/平/岡/台/うすき・うす/窪/久保/なる・なら
森・林に関係する地名◇森のつく山/森/林/拝志/薮
田に関係する地名田/畑/里/郷/中村/今/はり・はる/新田/出作
土地の状態をあらわす地名
 おんじ・うら/ひわだ/垣生/あず・ごろう・かぐら・やす/しお/あさ・うき・たい/こた・ごみょう/くら/かけ・かき/つえ・しし/くり・され/ほけ・さこ・さだ
建築や交通をあらわす地名◇土居/船/辻/市
動物の名前がつく地名◇ 犬/牛/馬/兎/鼠/蛇/亀/熊/猿/獅子/猪/鹿
鳥の名前がつく地名◇鳥/鶏/鵜/鶴/鷹/鴨/烏/鷺/鴫/鷲/郭公
植物の名前がつく地名
 松/竹/梅/桜/菊/栗/柿/柳/楠/柏・樫/桂/楢/槙/藤/米/芝/蕨/桑/笹
海の生き物の名前がつく地名◇魚/鯨/鯛/イルカ/エビ/カレイ/イワシ/貝
鉱物に関係する地名◇石/岩/金/銅/水銀/製鉄
天体・天候に関係する地名◇星/妙見/天/日/月/雲/風/雨/霧
身体に関係する地名◇頭/目/鼻/口/舌/歯/頸/手/足/脇/尻
色に関係する地名◇青/緑/紺/赤/金/黒/白
数字に関係する地名
  一/二/三/四/五/六/七/八/九/十/四十/五十/九十九/百/五百/千/二千/万
信仰に関係する地名
 宮/神/明神/天神/天満/八幡/三島/祇園/住吉/愛宕/権現/稲荷/地蔵/薬師/弁天/観音/えびす
読むのが難しい地名

第4章/愛媛地名小辞典
 四国中央市/新居浜市/西条市/上島町/今治市/松山市/伊予市/松前町/砥部町/東温市/久万高原町/内子町/大洲市/八幡浜市/伊方町/西予市/鬼北町/宇和島市/松野町/愛南町/

 コラム1/「平成の大合併」で住所表示はどう変わる
 コラム2/企業に関連した町名・ひらがな・カタカナの町名
 コラム3/島に荘園が多い理由
 コラム4/鬼や妖怪、無気味な地名を探す
 コラム5/愛だの、恋だの、「きらい」だの
 コラム6/読み方が変化した地名
 コラム7/明治、大正、昭和のつく町名

メッセージ
 『松山地名・町名の秘密』にひきつづき、愛媛の地名に関する本ができあがりました。
 この本を著すきっかけとなったのは「平成の大合併」により、多くの地名が失われ、馴染みのない地名が誕生していること。馴れ親しんだ地名が消えてしまう出来事に胸を痛め、愛媛の地名を検証する旅へ出向きました。地名の意味を訪ねる遍路のような旅。今までの地名を本に残し、地名本来の意味を探すという企画は、こうして誕生しました。
 地名は、人々の営みのなか、長い時間をかけて育った歴史の果実のようなもの。地名をひもとくと、熟成された歴史と文化があふれ出します。しかも、地名には、古い言葉が使われたものもあり、一筋縄ではその語源を見出せません。その地名の語源を探ろうと四苦八苦し、愛媛の地名の意味を集めた結果が、この『えひめ地名の秘密』です。
 『松山地名・町名の秘密』を著した経験から、地名の意味をたどるために必要なものは、知識とサンプル量だと思い、市町村史誌をはじめ、多くの本に目を通しました。この本には、約二千の地名が登場しますが、長い時間を経るあいだに、地名が持っていたもともとの意味が失われ、新しい伝承が誕生しているものもありました。しかし、これらは住民の生活の中からうまれたもの。地名の語源とともにこうした伝承も紹介しようと欲張りました。
 「第一章/市町村合併の経緯」では、明治から平成にかけての「大合併」でどのようなことが行われたかを、多くの事例を踏まえて説明しています。
 「第二章/歴史と地名」では、地名を理解するため、地名成立の歴史をたどりました。前著の『松山地名・町名の秘密』と重なる部分もあるのですが、愛媛の地名を語るのに欠かせない項目のため、あえて新たな要素を加えて掲載していることをお断りしておきます。
 「第三章/地名・町名アラカルト」では、地名の語源を探って類型地名を列挙し、それぞれのテーマに分けて解説しています。地名の持つ意外な側面をお楽しみください。
 「第四章/愛媛の地名小辞典」では、自治体別に地名の語源や伝承を紹介しています。小さい文字で、しかも短い文章ではありますが、第二章、第三章と併読していただくと、更なる興味が拡がることと存じます。
 ただ、地名研究の世界は未だ定説が確立されておらず、語源が不明瞭なものも多いため、地名の成立時期や解釈により、多くの説がうまれていることを知っておいてほしいと思います。
 また、今後の合併がはっきりしないところもあり、平成十六年十二月時点で判明している自治体名を記述しております。また、歴史ファンとして地名への強いこだわりもあり、やや辛口の表現になったところがあることをここでお断りしておきます。
 この本をきっかけとして、愛媛の地名や歴史を、より深く知ろうとする人たちが増えれば、これに勝る幸せはありません。

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