小林一茶と今治

 句集「おらが春」や「すずめの子そこのけそこのけお馬が通る」の句で有名な小林一茶が、今治を訪れていることは余り知られていません。一茶が伊予へ来訪したのは、寛政7年(1795)のこと。この地を訪れた目的は、漂泊の俳人として知られる二六庵竹阿の伊予路の旅を門人・一茶がたどろうとすること。また、松山の俳人・栗田樗堂への訪問と十六夜桜の花見が最大の目的だったようです。

 1月12日に、今治の卯七こと河上桃泉亭を訪れますが、用事のため、泊めてもらうことができず、波止浜の花雀亭に一泊します。そののち、風早郡の難波村西明寺に文淇和尚こと月下庵茶来をたずねますが、すでに没していたため、落胆の心で庄屋の高橋伝左衛門・俳号五井のところに留まります。しかし、正岡村八反地の庄屋、門田伝左衛門・俳号兎文宅へ移り、句を残しています。

 1月15日には松山入りして樗堂と交遊し、念願の十六夜桜を眺めています。後に、百済魚文邸で句作を戦わせ、道後温泉に向かいました。11日に帰路につき、14日には波止浜、19日は東予市実報寺の老木「一樹の桜」で花見を楽しんでいます。

 寛永8年にも、一茶は伊予を訪れています。この時にも、多くの俳人とともに連句をつくり、多くの句を残しています。

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