どんどん省略、今治弁

省略された今治弁

もとの言葉

今治弁
あれを見む あろん
これを見む ころん
それを見む そろん
食べてみなさい 食べてん
ですか でぇ
かまわない かまん
それで ほて

 代表的な省略はあろん、ころん、そろんという言葉。「あれ・これ・それをご覧」という意味ですが、「あれを見む」が「あれ見む」となって、「あれ見ん」と変わり、「あれん」からあろんとなったと思われます。

 また、「は」「が」「を」「と」という格助詞が省略されます。

 「わしは行く」がわし行くとなり「実がなる」は「実ぃなる」となります。

 「食べてん」は「食べてみなさい」の「なさい」が省略されて「食べてみ」となり「食べてむ」食べてんとなったようです。

 「〇〇でぇ」という言葉は「ですか」が「でっか」となり、「でぇ」となりました。

 「かまん」は「かまわない」が「かまわん」となり「かまん」と省略されます。

 「ほて」という接続詞は「それで」が「ほいで」となり「ほで」ほてとなったようです。

 助動詞の「う」も省略されます。「赤うなる」は赤なるとなり、「高うなる」は高なるとなっています。

 これは今治人が短い言葉で意味を伝えたかったことに由来するのではないかと思います。

 海の民が多かったいにしえの今治。船の下は地獄といわれる海に生きるためには、すばやく物事を伝達しないと命の保証はありません。前項で説明した「ん」という語尾が多いのも、強く言葉を発しないとまわりに通じなかったためだと思われます。

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