きゅうりを食べない地域

 蒼社川沿いにある鳥生の祇園さん。旧暦六月一四日は祇園さんと呼ばれる夏祭りが行われ、近隣の人が集まり、露店が並ぶ盛況ぶりです。

 祇園神社の祭神は、素盞嗚尊(すさのおのみこと)。素盞嗚尊は、かずかずの乱暴により高天原(たかまがはら)を放逐された荒々しい神、八岐大蛇を退治した英雄神、冥府に君臨する根の国の大神など、さまざまな姿を持つ出雲系の神です。

 祇園祭の期間は、きゅうりを食べないという習慣が日本全国に残っています。祇園神社の紋「五つ木瓜」がきゅうりの輪切りに似ているためといいます。「家内安全と水難事故防止のため、きゅうりに名前を書き入れて、神前に供える」ことが行われている地域もあります。また、須佐之男命がきゅうり畑で難を逃れたという故事にちなみ、祭りの間はきゅうりを食べてはならないともいわれています。

 きゅうりには霊力があると信じられており、真言宗の寺院で行われるきゅうり封じでは弘法大師が病をきゅうりに封じ込め、病を取り除いたことに由来します。参拝者はきゅうりに名前、年齢、病名などを記し、御祈祷してもらった後に持ち帰り、からだの具合の悪い部分などをそのきゅうりで撫でて、治癒を願います。

 きゅうりには他にも、満月の日には胡瓜を食わないとか、胡瓜を食ってその臭いのする間は、川で泳いではいけないとか伝承されている土地もあります。

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