7月3日

朝食は7時から。コンチネンタルスタイルの質素な食事。でも、昼、夜の豪華な食事を考えるとカロリーのためにもコーヒーとパン、ハムやベーコンなどのちょっとしたもののほうが良い。たっぷりのアメリカンスタイルの朝食はアメリカ人の体格に比例しているのでは。
バスに乗り込みむと、フィレンツェのガイド、岡さんがお出迎え。80年代のファッションに身を包み、博学で気の強そうな、なかなかユニークなガイドさんであります。まずは高台にあるミケランジェロ広場でフィレンツェの全貌を眺めます。広場にはミケランジェロの「ダビィデ」の複製が置かれ、アルノ川を越えてドゥオーモやヴェッキオ宮殿、ヴェッキオ橋など赤茶色の屋根の町並みが拡がる。開店の準備をしていた観光客相手の屋台では、時ならぬ来訪者に急いで準備を整え、絵葉書やカレンダーを売りつけます。多分、屋台の親父、早く来て良かった、と神に感謝していることでありましょう。

フィレンツェの市場、チョンピ・メルカートへ。パールや食べ物屋が並ぶ狭い路地を通り抜け、露天が並ぶ道の前にめざす市場はある。2階建ての市場は広く、1階は肉や調味料、パスタ。2階が野菜中心の売り場となっている。1階で集まっていると、肉屋さんがパンに挟んだ生ハムを出してくれる。美味しい。買えばよかったのだけど、この後、市内を巡り、ピサに行くため、買うのを断念。2階でスモモを買う。1キロが3000リラ。約20個ほどのスモモが日本円で180円ほど。英語はこの中では通じません。イタリア語でUNO KIROと言うと通じたのでゲットできました。英語でスモモの名前を聞くと、店のおばちゃんが「サンタロー」と答える。日本人が前に同じものを買ったのでしょう。「三太郎」というスモモがありますから・・・。トマトも色々な種類があることにびっくり。小さな赤い実が枝に群がるタイプ、茄子の形状に似た黄色のもの、手のひらをきつく握ったような深紅のものなどいろいろ。どれもこれも新鮮なのでつい食べたくなってしまいます。下におりて生ハムを眺め、調味料を買おうと物色すると、袋に入ったパスタがある。Quant Costa?と値段を聞くと10000リラとのこと。買ったけれど、他の店で見ると8000リラ。足下を見られてしまいました。

次に向かったのは、「ハンニバル」に登場した「サンタ・マリア・ノベッラ薬局」。映画ではビデオ映像だったため、あまりはっきりと映ってはいない。しかし、レクターが選ぶくらいだから、優れたお店であるということ。店に向かったけど、まだ開店にあらず。10分程待って店内に。重厚なトビラが開かれると中は思いのほか広い。売り場までに彫刻が置かれ、ゆったりとしたスペースです。ここでは香水をゲット。英語が通じたので大助かり。他の人が買っていたものは、というと石鹸が多かったようです。ちなみにここの薬局。13世紀に誕生し、もともとは薬局で自然の素材だけを使って造る基礎化粧品が有名。香水ではメディチ家の皇女カテリーナが使っていたものが500年前と同じ製法で造られているとか。

花の大聖堂ドゥオーモへ。幾何学模様の美しい建物。13世紀に着工され、15世紀後半に完成。ゴシックの代表的な建築。この街のシンボルであるキューポラは「丘のよう」と言われ、大建築家ブレネレスキの手になるもの。内部は敬けんな雰囲気。ロッピアの陶板によるレリーフやヴァザーリたちの手になるレリーフ「最後の晩餐」などが飾られています。
ドゥオーモを出てすぐのシニョーリア広場辺りには優れた彫刻が点在し、ミケランジェロの「ダビィデ」、ドナテッロ「マルゾッコ」や「ネプチューン」「コジモ1世」などが置かれてあるので、ここはぜひひと休みしていただきたい、と思います。
ウフィッツイ美術館へ向かいます。中世のコスチュームに身を包み、絵画のモデルとなるシーンで写真を取らす人たちやツタンカーメンの扮装や石膏像のように白塗でじっとしているというストリートパフォーマーたちが目に付きます。また、音楽に合わせてダンスするピカチューのおもちゃなども大道で売っています。(これは騙しらしい)30分程並んでいると、路上販売の複製画、いや印刷物を無免許で売っている人間たちを逮捕すべく警察がやってきたのです。見ていると、一人の合図で急いで、売り物をバッグにしまう。その中の一人が、ぐずぐずしているところを警察が逮捕。パトカーまで連行したところで、犯人が逃亡。警察はしょうがないな、という風で帰ってしまう。警察がいなくなると、いつの間にかまた販売がはじまるのです。
ウフィッツイ美術館の中は素晴らしいの一言に尽きます。メディチ家が収集した美術品を一同に集めています。建物は16世紀、ルネサンス様式のものでフィレンツェ市の総合庁舎として建てられたもの。ここに集められた名画や彫刻を説明していくと相当の時間を要するので、列記にとどめます。ぜひ、フィレンツェへ行ったら必ずここを訪れ、何日でもいいからルネサンスの美を堪能してください。
ボッティチェリの「春」「ビーナスの誕生」、ダ・ビンチの「受胎告知」、ミケランジェロの「聖家族」、ラファエロの「ひわの聖母」、ルーベンスやレンブラントなど。幾多の彫像も無造作に置かれているというか、
手に触れることのできる近くまで見ることができるのはとても素晴らしいことです。

美に触れた後は「食欲」。美術館近くの日本料理店「絵伊都」で久しぶりの日本食。何より嬉しかったのは日本のビールが飲めることでした。料理の方は温泉卵、晒じゃがいもの酢もの、サーモンと鰯の南蛮漬け、海老・赤ピーマン・茄子・ズッキーニの天婦羅、タコ・サーモン・鮪の刺身、サバの焼き物にお味噌汁と御飯、そしてデザートはジェラートというもの。宣伝では無いのですが、お醤油があまり美味しく無く、フンドーキンさんの「かつおしょうゆ」で刺身をいただきました。ほんと、醤油で味は大きく変わります。
この店の近くの両替所では100リラが5.4円。イタリア旅行では日本円を持っていき、お金が少なくなったら両替えするに限ります。日本の銀行で両替えすると6円以上かかりますから、絶対にお得です。

これからピサへ向かって出発。ピサ行きの途中、日本人経営のスーパーへトイレ休憩で立ち寄り。調味料や乾燥ポルチーニ、パスタやワイン、チーズ、ハムなどを売っています。ワインはあまり安くなかったのだけれど、キャンティクラシコを29000リラ、ラクルマクリスティを3500リラでゲット。バスの中で飲み、余ったので皆さんへお渡ししました。
ピサへ到着。大きな駐車場へバスを停め、無料のシャトルバスでピサの斜塔の近くへと向かいます。
みやげものの店を通り過ぎると塀に囲まれたピサの斜塔、大聖堂、洗礼堂が見えます。一面の緑の芝生の上にそびえる大理石の建物。ひろびろとした空間に気持ちも爽やかになります。斜塔の見学はできません。しかし、改修の足場は除かれ、おなじみの姿を見せています。
最初に向かったのは、洗礼堂。ロマネスクとゴシックの様式が混ざりあった建物。ここの説教壇から上のドームへ向けて音が反響する設計となっていて、管理人が幾重にも歌声を響かせてくれます。神の声が聞こえるようだ、と思ったのは私だけでしょうか。
タヴィアー二兄弟の映画「グッドモーニング・バビロン!」の開幕に登場するのがこの大聖堂。二階部分の象の彫刻を改修している姿ではじまるこの映画は緑の芝生と白の大理石のコントラストが美しいこの風景を映像に焼きつけています。12世紀に誕生したロマネスク様式の建物。中央ドームの下にある説教壇はジョバンニ・ピサーノのものとして著名で、その隣に吊り下げられた青銅のランプはガリレオに振り子の原理を発見させるもととなった、とか。
緑の芝生の上ですることと言えば、ピサの斜塔の撮影。皆さん、同じようなポーズでピサの斜塔を支える格好をしています。ただ、2つほどのバリエーションがあり、身体全体を入れる撮影では手のひらを広げて支える。顔のアップでは息を吹いて傾斜を止めようとするもの。どうぞお試し下さい。

ピサから帰るとフィレンツェのミケランジェロ広場、市内を眺望できるリストランテ「ラ・ロッジア」での夕食。最初の皿は良く熟れたメロンと生ハム。生ハムは塩味がきつい。パスタはトマトソースのペンネ。すこし固め。ポモドーロソースはトマトの自然な旨味が感じられて美味しい。メインはラムの白ワイン煮。カリフラワーにホワイトソースをかけオーブンしたものとポテトがつけ合わせ。時間が経つにつれ、夜の帳が降りていき、しだいに街の夜景が眺められるようになる。ダヴィデ像のお尻に赤い夕日がさすようになると、すぐに街は夜景へと姿を変えていきます。こうした、シチュエーションだから、ワインが空くわ空くわ。すぐになくなってしまいます。そうそう、メンバーの中島ご夫妻の奥様が誕生日。お祝いにミルフィーユが届けられました。デザートは冷たくしたケーキ。中にチョコレートやストロベリーなどが入り、あまり甘くないのが嬉しい。すっかりべろべろになってしまった私たちはフィレンツェの夜景を心に刻み、ホテルへと帰ったのでありました。

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