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「エイリアンvsプレデター」という映画がまもなく封切られるとか。「プレデター」は、「ダイ・ハード」のJ・マクティニアン監督の出世作。「エイリアン」は、原案・脚本のダン・オバノンやリドリー・スコット監督、デザインのH・R・ギーガー、主演のシガニー・ウィーバーなどの名前をビッグにしました。
この「エイリアン」に大きく影響を与えた映画があります。ひとつは、ダン・オバノンがはじめて大きく関わった映画。もうひとつは、AIPからリリースされ、ドライブ・インなどで上映されたイタリア映画です。
前者は、ジョン・カーペンター監督「ダーク・スター」。後者は、イブ・メルキオールが原作・脚本のマリオ・バーバ監督「パンパイアの惑星」です。
余談となりますが、ビデオジャケットではイブ・メルキオールが「イブ・メルチャー」、マリオ・バーバは「マリオ・ババ」となっています。こういうカタカナ表記の間違いはけっこう多く、バート・バカラックは、「何かいいことないか子猫ちゃん」のレコードジャケットに「バート・バチャラッチ」となっていたことを思い出しました。イブの英字表記は「IB」ですから、「アイビー」なんて書かれなくてよかったとは、思いますが・・・。
「ダーク・スター」は、地球から離れて不安定な惑星を爆破する任務を遂行する宇宙船が舞台。20年も地球を離れていると、勤務態度は怠慢になるし、余計なものを飼ったり、コンピュータ付きの爆弾が自己の存在を悩んだりします。爆弾は、悩んだあげく自殺をしたため、乗組員のひとりはシルバーサーファーのように宇宙でサーフィン、もうひとりは星雲に囲まれ、文字どおりの「スターチャイルド」になります。
もともとは学生映画としてつくられたようで、技術的にはイマイチですが、語られる内容が「2001年宇宙の旅」へのリスペイクあり、ドタバタあり、ストーリーがばらついているのが残念です。
ただ、この映画には、のちに高名となる人々が集結しています。ジョン・カーペンター、モデラーのグレッグ・ジーン(最近、名前を耳にしませんが)、デザインのロン・コッブ、そしてダン・オバノン。
「エイリアン」も登場します。丸い生物が、悪戯好きで船内をかきまわします。ビーチボールのようだなあと思っていたら、それもそのはず、ボールに手足をつけただけのものでした。
映画「エイリアン」とは、乗組員たちのけだるさや薄汚れた船内などの雰囲気が良く似ています。また、エイリアンが船内のあちこちに出没するというところでしょうか。
そうそう、カーペンター監督らしく、音楽も担当していて、チャカポコのシンセサイザーが聞くことができます。
「バンパイアの惑星」は、監督がイタリア映画界の鬼才・マリオ・バーバ、脚本がこれも鬼才のイブ・メルキオール(「巨大アメーバの惑星」The
Angry Red Planetという火星が舞台のSF映画を監督しています。この映画については、次の機会に・・)というだけあって、予算のことはさておき、結構楽しめる映画になっています。
銀河を旅する宇宙船が、信号のような電波を傍受し、知的生物の接触を試みようと惑星に向かいます。ところが、この惑星に近づくと、乗組員が狂暴化。なんとか着陸しますが、乗組員たちは、次々に死亡。この惑星を探索すると、壊れた宇宙船が横たわり、巨大な宇宙人の骨が化石化しています。しかも、死んだはずの乗組員たちが生き返るのです。これは、高度な科学力を持つ宇宙人が、他の惑星に移動しようと、罠をしかけていたのでした。この惑星から、ようやく逃れた宇宙船でしたが、船長たちは、すでに宇宙人たちに侵略され、宇宙船も故障しかかっているため、近くにある惑星を次の目標にします。そこは、地球という惑星でした。
ね、面白そうでしょ。問題は、予算でした。でも、壊れた宇宙船や宇宙人の骨など、しっかりとつくっています。(イラスト部分に掲載した、ロビーカードをご参照のほど)
この映画が、もっとポピュラーなものだったら、「エイリアン」のシチュエイションとここまで似ることはないのでしょうが・・・。「エイリアン」のクレジットをみてみると、「パンパイアの惑星」については、ひとことも触れていませんでした。
オリジナルかパクリの境界線は、曖昧なところがあります。ピカソは、絵画友だちの技法を見ると、すぐ真似し、それ以上の絵に仕上げてしまうため、嫌われていたといいます。どんないいものを真似をしても、駄作ができ上がることはよくあります。結局は、その人の才能とこころざしに関わることなのでしょう。
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