日米間のカルチャーギャップ

「ガン・ホー」(ロン・ハワード監督)「SFソードキル」(J・ラリー・キャロル監督)

 映画に登場する日本人が変わってきたのは、いつごろからでしょうか。
 戦争中の映画に登場する、吊り上がった目と野蛮で不可解な行動をする日本人という印象が薄らいできたのを感じたのはブルース・ウィルスの「ダイ・ハード」でした。ジャームス・繁田扮する日系企業の社長は、堂々たる雰囲気。「スピード」のエレベーターのシーンに登場し、レディ・ファーストも何のその、びびって腰引きまくりの日本人らしき姿とは大違いです。
 さて、今日は、日本人の登場する映画をご紹介。
 仮面ライダー・本郷剛志で印象深い藤岡弘が海外で出演したのが、「SFソードキル」です。戦国時代、殺されて氷河に閉じ込められた日本人のサムライが、なぜかアメリカの病院で甦り、ロサンゼルスを徘徊するというものです。
 冒頭、サムライが氷に閉じ込められるシーンの風景が日本に見えないとか、サムライの履いているわらじがミッキーーマウスの足タイプのスリッパ煮しか見えないとか、いろいろと描写の問題はありますが、なかなか面白くできています。(B級とわりきって観ればということです)
 藤岡弘は、サムライの所作や殺陣も決まり、なかなかにかっこいい。台詞は「ここは、どこじゃ」「拙者、タガヨシミツ」と、間寛平のようなものです。おそらく、最初は日米のカルチャーギャップを中心としたSFコメディの目論みがあったのでしょうが、藤岡弘の頑張りでアクションシーンにも見どころがあります。「ターミネーター」と同時期なので、時代を越えた異邦人という線を狙ったのかもしれません。
 勘違いはあるにせよ、サムライを好意的に描いていて、この映画好きです。(無人島に持って行こうとはおもいませんが・・)

 アメリカへの日本企業進出を描いたのが、マイケル・キートン主演の「ガン・ホー」(ロン・ハワード監督)です。「ガン・ホー」とは、「突撃!」を意味するかけ声とのこと。マイケル・キートンの活躍でアメリカの潰れかかった自動車工場に日本企業が進出することとなり、互いの文化の違いに戸惑いますが、お互いが真剣に未来について考え、頑張っていることがわかり、仲良くなるというものです。アメリカ映画お得意の「国境はない」というテーマです。
 日本人俳優は、日系のゲディ・ワタナベ。重役に山村聡。カルチャーギャップシーンに朝の体操、川に入っての水ごりなどがあります。マイケル・キートンは、「バットマン」でブレイクする前、コメディアンとしての本領を発揮しています。

 この映画もけっこう好き。地域による食文化の違いをテーマにした「やきとり天国」でデビューした私にとって、カルチャーギャップを取りあげた映画はけっこう好きなのです。日本人を馬鹿にしているなと思いながら、まあ、いいやと画面に見入ります。
 でも、嫌いなのは「ライジング・サン」、ドルフ・ラングレンが出ていた「リトル・トウキョー殺人課」。
どちらも、ケニー・タガワがでていますが、それは関係なく、愛嬌が感じられず、「勘違いここに極めれり」というところがどうもね。

「SFソードキル」
SWORDKILL

カラー・82分
1984年アメリカ映画
製作総指揮/アルバート・バンド
  /アーサー・H・マスランスキー
製作/チャールズ・バンド
監督/J・ラリー・キャロル
脚本/ティム・カーネン
音楽/リチャード・バンド

出演/藤岡 弘
  /ジャネット・ジュリアン
  /チャールズ・ランプキン
  /ジョン・カルヴァン

「ガン・ホー」
GUNG HO

カラー・111分
1986年アメリカ映画
製作/トニー・ガンツ
  /デボラ・ブラム
監督/ロン・ハワード
脚本/ロウエル・ガンツ
  /バーバル・マンデル
撮影/ドン・ピーターマン
音楽/トーマス・ニューマン

出演/マイケル・キートン
  /ケディ・ワタナベ
  /ジョージ・ウェント
  /ミミ・ロジャース
  /山村 聡

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