焼鳥アンケート/人気メニュー

 今治において、焼鳥メニューで好まれているものは何かを調査した。どの店のどのメニューが美味しいか、を知りたかったのである。「よく行く店」が味よりもトータルな要素で選ばれるのに比べて、「好きな焼鳥メニュー」は味、素材、味付け、どこを美味しいと感じるかなど、「美味しさ」にこだわったランクになっている。

 堂々の一位は「皮」である。
 全体で百八九票。二位の「せんざんき」を百四十票以上も離しての単独トップである。しかも全世代でトップとなっている。
 カリカリした食感とジューシーな美味しさを持つ鉄板焼の「皮」は一般的な焼鳥の「皮」とは大きく違っている。大きな違いは串に刺されず、皿でお客様に提供される。
 気になる脂だが、案外さっぱりしている。鉄板が斜めにしつらえてあり、脂の多い「皮」の余分な脂は捨てられるようになっているため、旨味の脂が残り、一般的なふにゃふにゃした脂の多い「皮」とは違う、今治鉄板焼鳥独自の味わいである。
 また、「皮」はコラーゲンを多く含むため、健康にも良い。コラーゲンは動物性蛋白の一種。「皮膚と髪の老化防止」「骨や関節を強くする」「視力をよくする」「ガンの予防に効果がある」などの効果がある。コラーゲンはビタミンCと一緒にとらないとコラーゲンが充分に働かないので、一緒にレモンをかじる、キャベツを食べるなどすると良い。

 二位は「せんざんき」
 今治独自の味が続く。「せんざんきの謎」の項でご説明したとおり、鳥の唐揚げであるが、鶏の骨付き肉を醤油をベースに酒や味醂で下味を付け、片栗粉をまぶしてカラリと揚げたもの。本来「せんざんき」は骨付きの鶏肉唐揚げを示すが、食べ易さを考慮してか、骨なし肉を揚げたものが増えている。
 男性と三○・四○歳代・五○歳代以上は二位となっている。しかし、二○歳代はなんと九位。女性は四位となっている。ヤングには人気がないようだ。
 不思議なのは直焼の焼鳥屋でも「せんざんき」といっていること。ただし、せんざんきアンケート上位の「オリエント」は「鳥の唐揚げ」と呼んでいる。

 三位は焼鳥の一般的代表である「鳥ネギ」。「ねぎま」と呼んでいるところも。
 全世代を通じての上位ではあるが、二○歳代は四位、三○歳代五位、四○歳代・五○歳代以上が三位となっている。女性は五位。
 鉄板焼と直焼、どちらも串に刺されて出されるが、違うところは肉の違い。柔らかさでは直焼の方に軍配を上げたい。ネギの風味が鉄板では消えてしまうのが残念。ただ、鉄板焼ではとろみのあるタレとの組み合わせで直焼きとは違う旨味を創造している。

 四位は「砂ずり」
 老舗の鉄板焼鳥屋では「もつ」と呼ぶ。胡椒を効かせ、塩味で噛みしめたときのこりこりした食感を楽しむ。脇にタレが添えられ、タレが好みの人はそれを付けて食べられるようになっている。
 「砂ずり」は鶏の砂嚢。鶏は歯がないので食べたものをここですりつぶす。強い筋肉の集合体であり、こりこりしているのはそのため。自然の中で育った鶏ほど、肉質が締まっている。
 アンケートでは男性が五位、女性では六位。年代別では二○歳代が五位。三○歳代が三位。四○歳代が四位。五○歳代以上では五位。平均した人気を保っている。

 五位は「風来揚」。単店のメニューとしてはトップである。「風来坊」の名物メニュー。
 名古屋地方でよく見られるスパイシーな手羽先の唐揚げ。白胡麻と胡椒がよく効いたピリッとした味わいがビールによく合う。名古屋にはこの手羽先唐揚げ専門チェーン店があり、一日四○トンもの手羽先をさばくという。中国では手羽は最高の部位。金持ちの主人は鶏の手羽だけを食べ、後は召使いの分と言われる部位である。
 この手羽先には皮とともにコラーゲンが多く含まれている。コラーゲンの含有率を比較すると、手羽先一本でいか八杯分、手羽先五本でふぐ一匹分。
 女性の人気を集め、人気メニューの二位。男性は六位。年代別でも二○歳代が二位、三○歳代が四位と若い層にスパイシーな味が受けている。五○歳代以上が六位と健闘しているが、四○歳代ではランクに姿を見せていない。

 六位は「れんこん」
 「鳥林」が今治で初めて紹介したもの。しゃきしゃきっとしたれんこんと穴に詰められた鶏ミンチの深い味わいの組み合わせは万人が舌鼓を打つ。野菜の旨味と鳥肉の旨味が溶け合い、野菜焼きのベストにあがっているのも当然といえる。
 野菜だから女性が好みと思いきや、アンケートでは男性五位、女性七位。年代別では二○歳代が七位。三○歳代が五位。四○歳代・五○歳代以上では六位となっている。

 七位は「つくね」
 店の味が試されるメニューである。胡麻や生姜など様々な工夫で印象に残る味となる。
 鶏の中でも挽肉は足が速く、鮮度を保つのが難しい。また、表面の形を整えるためにフライパンで軽く焼き、肉汁を中に閉じこめ、冷蔵庫で中をしめるといった方法を取っているところもある。
 「つくね」は鉄板焼鳥には分が悪い。直焼でじっくり焼くという印象がどうしても強い。アンケートを見ると女性上位の人気。男性が九位なのに女性が三位。二○歳代が三位、三○歳代が七位。四○歳代が八位。五○歳代以上はなし、と若い層に人気。女性、若年とも直焼ファンが多く、直焼の特長が強く出るメニューのための結果だと思う。

 八位は「きも」
 鶏のレバーである。大量のビタミン、特にビタミンAが多く含まれている。また、鉄分を中心としたミネラルも多く含まれており、貧血解消にもってこい。新鮮さが一番の秘訣であり、味の優劣が出るのも鮮度面での結果である。
 男性が七位。女性が八位。二○歳代が八位、三○歳代が九位、四○歳代が七位となっているが、五○歳代以上は四位と健闘している。柔らかさと味の深みが中年以上に受け入れられているのかも知れない。
 アンケートでは「肝刺し」に熱いコメントが寄せられている。
 曰く「とにかくうまい」「うにのような味」「舌触りOK」など。鮮度が良くないと食べられないものなので、是非チャレンジしていただきたい。

 九位は「せせり」
 小肉ともいう首の部分に付いた肉。よく動かす部分のため、歯ごたえが良く旨味のある肉である。
 男性が八位、女性が九位。年代別では二○歳代が六位と人気が高いが三○歳代八位、四○歳代、五○歳代ではランク外となっている。
 値段の安さと美味しさ、さっぱり感で若い層に人気を得たものと思われる。

 十位は「手羽先」
 「皮」「風来揚」の項でも説明したとおり、コラーゲンを多く含む健康に良い部位。このランクは胡椒と塩で味付けし、焼かれた「手羽先」である。
 男性・女性とも十位。二○・三○歳代も十位。四○歳代が五位だが、五○歳代以上はランク外。
 以下「軟骨」が十一位、「牛バラ」や「タン」「ハツ」という鶏以外のメニュー、「ピーマン」「玉葱」などの野菜焼メニュー、「ずり唐揚」「ミノ唐揚」などの揚物メニューが続く。

はじめに・・・・
焼鳥日本一宣言 今治ってどんな街
焼鳥屋比較/四国
焼鳥屋比較/全国
焼鳥の歴史 焼鳥の歴史/全国
焼鳥の歴史/今治
今治独自の焼鳥 鉄板焼鳥の謎
せんざんきって何だ?
焼鳥アンケート 今治の焼鳥スタイル
よく行く焼鳥店
いまばりの焼鳥屋 今治焼鳥屋リスト
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「やきとり天国」マスコミ取材

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