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焼鳥に関するアンケートを平成十年七月から九月にかけて実施した。「焼鳥屋の利用形態」「よく行く焼鳥屋」「好きな焼鳥メニュー」「せんざんき」に関する内容である。
「質問紙による自記式調査」で二○歳から七三歳まで男性二百八名、女性九四名、計三百二名のアンケートを集めることが出来た。筆記方式のため、字が解りにくい方、誤字を書かれていた方もいたが、極力解読し、集計を行った。例えば、焼鳥屋名。「世渡」を「瀬戸」と、書かれていた人が多かった。
めんどうなアンケート調査にもかかわらずご協力いただいた方々や調査用紙を置かせていただいたお店の方々、調査用紙を集めていただいた方々に心から感謝を申し上げる。
各年代比率、男女比率がバラバラであり、サンプル数が三百弱と少ないため、情報の精度に問題はあるが、出来る限りの集計、分析を行った。
この方法がベストとは思われないが、少しでも今治地方の焼鳥が浮き彫りに出来れば幸いと思う。
1.今治の焼鳥スタイル
今治地方の焼鳥は他県でも見られることの少ない鉄板スタイルであることが各年代に理解されているかを調査した。質問タイトルは「今治の焼鳥は独自の形式ということをご存知でしたか」であった。
全体で四割の人が今治焼鳥の独自スタイルである鉄板焼を理解している。年代別に見ると二○歳代は一七%と少ないが、三○歳代は四七%、四○歳代は六六%、五○歳代以上は五四%と高い数字を示している。
二○歳代の理解度が少ないのは、他県での焼鳥体験が少なく、焼鳥比較をしていないこと、鉄板焼鳥の利用度が少ないこと、今治地方の鉄板焼鳥に関する情報の少なさなどが理由として考えられる。
わからないとの答えは鉄板焼鳥があまりにも身近なため、焼き方を独自のものとして考えられなかったのではないか。
「せんざんき」と答えた人が約一割。
今治地方に焼き鳥のチェーン店がなく、地場の人たちにより営業されていることを「フランチャイズがない」と答えている人がいる。また、日本酒を注文するとコップ酒でなく、徳利と猪口で出てくることに言及している人がいた。
2.焼鳥屋の利用人数
焼鳥屋へ行くときの利用人数を調査した。都市圏では立ち飲みスタイルなど、会社帰りに一人で入れる焼鳥屋が多いが、今治地方の焼鳥屋の利用はどうなっているのだろう。
四人以上で行くと答えた人が約半数。若い人ほど多人数の割合が多く、年齢が増えるに従って人数が少なくなっている。また、一人での焼鳥屋利用は極端に少ない。
ただし、無尽の利用もあるため、人数が多くなっているとも考えられる。
二○歳代は居酒屋代わりに利用しているが、年齢が高くなってくると、気心の知れた人との利用が増えてくるためではないか。
また、一人での利用は少なく、コミュニケーションの手段として焼鳥屋を利用するという姿が見えてくる。
女性が一人で焼鳥屋へ行くことは皆無に等しく、女性が入りにくい店のスタイルが想像できる。
最近出来た焼鳥屋では女性客をねらったもの、店長が女性など、この点を考慮し、女性が気軽に入れる焼鳥屋が増えてきている。
3.焼鳥屋での人気ドリンクは?
焼鳥屋で一番人気のある飲み物は何だろう。焼きたてアツアツの焼鳥とキンキンに冷えたビールの組み合わせだと思っていたら、やはりビールの人気が高い。
夏場のアンケートであることを割り引いて考えても七割以上の人がビールを支持している。
今治の焼鳥屋は年中、生ビールが飲めるようにしてあるため、生ビールの人気は高い。
二位は焼酎。健康志向にともない増加している。かつての焼酎ブームが根付いた、と言える。
若い年代では「チューハイ」、年齢が高くなると湯割りが増えてくる。また、店によっては手作りの赤紫蘇・梅入りの「梅チューハイ」が人気を呼んでいるところもある。
三位は日本酒。年齢の増加に合わせて日本酒ファンが増えてくる。冬場に冷えた身体を日本酒で身体の芯からあたためる、というのは趣がある。
他の飲み物では、お酒が飲めない人のウーロン茶が多かった。珍しいところでは「ホッピー」。関東の屋台や安酒場でお馴染みの発泡酒である。ああ、懐かしい。
4.焼鳥屋の利用金額
「早い・うまい・安い」の今治地方の焼鳥屋では一人当たりの予算はどのくらいなのだろうか。
「千円以下」は一%、「千一円〜千五百円」が四%、「千五百円〜二千円」が三二%、「二千一円以上」が六三%。
この設問に関しては「千円以下」「千一円〜千五百円」「千五百円〜二千円」「二千一円以上」という設定のため、結果的に「二千一円以上」が多くなってしまった。
「二千一円〜二千五百円」「二千五百一〜三千円」の設定を加えるべきだった、と反省している。
ただ、「千五百円〜二千円」の予算金額が全体で三二%もあり、一人当たり千五百円から三千円の予算があれば、どのような焼鳥屋でも充分に味を楽しむことが出来るのではないか。
四○歳代・五○歳代と「千五百円〜二千円」の予算金額が四割近い率を占めているのは、やはり年の功。少ない金額で焼鳥を楽しむ方法を熟知しているためと考えられる。
「焼鳥屋のことはおじさんに聞け」が安い店へ行くための鉄則であるらしい。
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