どうでもいいこと、だけど・・・
<その2>

世は携帯電話一色。
どこでも使えて、とても便利になった。
それは列車内においても変わりない。「携帯電話を使用する場合はデッキで・・」と車内放送しているにもかかわらず平然と車内で使用している。それも大声で・・・
情報公開の時代といっても、個人の情報公開を大声でしなくてもいいのに。
でも当人が納得して公開していることなのだから、何も問題はない。なのに片方で個人のプライバシーを守れ!と言っているのはどうしたことか。不特定多数の人に公開しておきながら、知りえた情報を第三者に漏らしてはいけない。
どうなっているのだろう。
今の携帯電話はメールの送受信まで可能で、器用にあちらでもこちらでもボタンを叩いてメールを書いている。メールなら大声で話す必要はないから迷惑がかからない。
でも、何のために列車車内で携帯電話を使用しないように放送しているのか・・・。

また、知りえた情報の取り扱いについて、ずーと昔に経験したこと。
それは、私が少年時代アマチュア無線に凝っていたころの出来事。
高校2年生の時だったか、無線クラブの人が特定の方を呼び出されていた。呼び出されている方は、その少し前に外出するとの話をモニターしていて知っていたので「xxxさんは、xxへ行かれましたよ」と気軽にいった。
でも呼び出しをされていた方は「お前なんかに関係ないだろうが!」と怒鳴ってそれっきり。
目の前が真っ暗になるような、とてつもないショック。まさに社会の洗礼。
時々友達と遊びにも行ったことがある方だったので、なおさら強烈なショック。
それ以降、十年近く楽しんだアマチュア無線だったけど、あまり好きではなかったのか少しずつ遠ざかりました。
数十年近く経った今でも「アマチュア無線」と言う言葉を聞くたびに、あの時のショックが蘇ります。
結論として、知りえた情報は何であっても他人に喋ってはならない。気を利かしたつもりが、えらい迷惑とお節介になる。
前置きをして、許しを得て、なーなーの間柄になって始めて喋れることなのだろう。

なーなーと言えば会社内の情報も筒抜け、ホームや飲み屋さんで会社内の情報は筒抜け、どこでもかしこでも情報公開が進んでる。
サラリーマンにとって、セキュリティとか極秘事項なんてものは会社内で仕事をしている時だけになっている。
何処でも情報公開をしているくせに、知られると「あいつが悪い!」とたまたま知ってしまった人間を非難し、自分を正当化しようとする。
社員のモラル、社員の資質、人間の資質、そんなものは自分が損をするか、または自分が困る時にだけちょっと
『私は、良い資質ですよ』
『私は良い人間で、良い社員ですよ』

と感情の入った説得力のある言葉だけで、上司も経営者も信用してしまう。くそ真面目にしている者が駄目扱いされ、要領よく立ち振る舞う者が良い社員となっている社会なのに、誰が真面目になんかしようか。
さらに悪いことに、上司も経営者も自分の保身のために精一杯で、他人の事なんか理解することも、理解しようともしない。
例えば、パソコンに詳しい人間を都合の良いように利用してるのに、「あの人間は会社本来の業務をしていない」と簡単に評価を下せる。「あいつはオタクだから」と。
誰でも出来る仕事をして、口先だけの綺麗な言葉と、応用力を伴わない数値化可能な記憶力の良さと、飲みにケーションの参加率でしか能力の判断をしていない会社は、よほど安定した会社か、お先真っ暗な会社ではなかろうか。
まるで「裸の王様」。
自分勝手に自分の都合の良いように・・・・くそ真面目に将来のこと事を考えなければ、社会がどうなろうと会社がどうなろうと、どうでもいいことだけど。

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