どうでもいいこと、だけど・・・
<その3>

どうでもいいことだけど、世の中不景気。
チームワークで乗り切ろう。
赤字だから全社員販売をしろ!
これだけ獲得して来い!
『売って売って売りまくるぞ!おーっ!』まるで騙してでも売るぞ!といわんばかりの決意表明。
それを満足げに笑顔でうなずきながら見ている経営者。
それでお客様が喜んでいるならいいのだけれど、そんなことは社員も経営者も考えてなどいない。
明日のことなど考えないで、今自分自身に課せられたノルマをこなす事に全精力を傾ける。
一に自分のため、二に上司のため。本当のところ、お客様は何番目になるのだろう。
そして、一、二年して管理者が変われば、お客様の信頼回復を目指して!なんて言い出すのだろう。
それにも飽きると再び、とにかく売って売って売りまくれ! となる。
いつもいつもそれの繰り返し。何時までたっても何も変わらない。
きっと「お客様がいなければ商売にならない」といったことや、ユーザは何を求めているかといったような根底に必要な考えが失われているのだろう。

いったい何のため?と考えていないと目標を失い迷走してしまう。何が正しくて何が悪いことかわからなくなってしまう。
よーく観察していると、誰も不思議に思っていないし疑問を感じている様子さえない。
まるで統制のとれた軍隊のように・・・「おーつ!」と言う掛け声と共に課せられたノルマに向かってまっしぐら。

経営者も社員も、その瞬間が良ければ良いのだから適当になるだろうし、将来のことは次の人に任せとけば良い、と思っていないだろうか。誰かがするだろう。と。
まるで今の地球に課せられた課題を後回しにしているように。
自分が出世するためや権力を得るためなら、人を騙すことさえいとわない。
自分のために、とにかく短期の数字で示めすことができる良い評価のために、手段なんか選ばない。
会社のためとか会社を成長させることなんか、考える必要はない。
とにかく、その瞬間だけ自分が損をしなければ良い。
自分のために、自分が評価を受けるためにだけの成績を目指し、次のステップを踏むことしか考えない・・・・・

子供達のことや地球の将来を考えなければ、社会や会社がどうなろうと、どうでもいいこと。
とにかく自分が困らなければ。
そして、誰も文句は言えない。現代社会は個人の自由だから何をしてもいい!

でも、それで本当に良いのだろうか?
根本を見据え、努力し頑張っている人達が報われずに、臭い物には蓋をして上っ面の奇麗事を言っている人達が脚光を浴びていて、本当に良いのだろうか?
大人の社会が、「自分さえ良ければよい」ことが正論なら、どうでもいいことだけど。

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