予備検査

1.視力検査

 a.定義・・・視力を検査することで眼の情報の手かがりを得る

 b.標準視力検査法
  1)原理と器具
    ランドルト(氏)環・・・国際標準視標(1909年国際眼科学会制定)
    標準視力装置   ・・・5m用ランドルト環(許容差±3%以内)
                内部照明(光発散度500lx ±150lx)
    準標準視力装置  ・・・前方照明のもの(視標面照度400〜800 lx)

  2)検査法
    5mの距離から右眼から片眼ずつ検査
    他眼は遮眼子で遮閉
    被検者が目を細めて見ないように注意
    半数以上正答し読み得る最小の視標を視力値

  3)表記法
    右視力・・・R.V.またはv.d.
    左視力・・・L.V.またはv.s.

   *0.1の視標を認められない時
    0.1の視標を認め得る最長距離(dm):視力は0.1×d/5

   *0.01以下(指数弁)
    眼前に手指を出し、その指数を正答できる最長距離:
    cf 10cmならば、10cm指数、10cm/C.F.、10cm/n.d.

   *指数弁以下(眼前手動)
    眼前に手を出し振ってみて、それを認め得る場合:HM・mm

   *それ以下(光覚)
    暗室内の光の点滅:光覚、S.L.(L.P.、L.S.)

   *光の明暗が判断できない場合:光覚(−)、視力0、nolp

 c.小児の視力検査
  1)原理と器具
    ランドルト環、字ひとつ視力検査・・・読み分け困難を除くため標準単一
                      視力装置が最も便利

  2)検査法を判定
    アイパッチをはる
    判定は上下左右の4方向を答えさせ、3方向正答できた値
    ランドルト環、字ひとつ視力検査法は3才を過ぎれば可能


 d.使用眼鏡による矯正視力検査
  ※注意すべき点
   ・患者が目を細くして見ていないかどうか
    (焦点深度が深くなるので、裸眼視力がよくなる)
   ・距離は正しくとれているか
    (顔をつきだし前かがみになっていないか)
   ・他眼からのぞいていないか
    (アイパッチが安全)
   ・遮閉板はできるだけ目に近い位置に
   ・視力表の明るさ、汚れ
   ・あまり時間をかけたり、強く緊張させないように

   *以上の事を注意した上でもなお、裸眼視力は測定するごとに違う可能性が
    ある


2.眼鏡検査

 球面レンズと円柱レンズ









 レンズメーター



 


レンズメーター

 

コロナ式
クロスライン
コロナクロス
 





 レンズのプリズム効果・・・レンズの光学的中心以外の点を通る光線は
              すべて偏光する

 偏光量(プリズムジオプター)=P

 入射光線と光軸との距離=h(cm)、レンズの屈折力=D
 プリズム作用:P(△)=h(cm)×D

 プリズムの測定・・・プリズムコンペンセーター(プリズム度の強い時)


3.調節と内よせの検査

 a.近見視力検査
  1)原理と器具
    近距離視力表(30cm)



 


cf 視力0.1

 

5m用:ランドルト環外形=75mm

30cm用:75mm×30/500=4.5mm
 



 

  2)検査法
    片眼ずつ、または両眼で30cm(表面照度400〜800lx)において
    3/4以上正答できる最小視標の視力値


 b.調節近点検査
  1)石原式近点計(半田屋)を用いる
    片眼ずつ検査し、かろうじて読み得る最短距離=調節近点距離(cm)
    
    調節近点距離をacmとすれば、近点での屈折度は、
    100/a=P
    遠点での屈折度をRとすれば、
    調節力(A)=P−R

    cf 近点8cmの正視の場合
       正視であれば遠点は∞で、R=0
      ∴調節力(A)=P(100/8)−0=12.5D

 c.内よせ(輻湊)検査

  輻湊(内よせ)は、近見時に調節とともに共同して働く重要な機能

  正常・・・6〜8cm位
  それより遠い・・・輻湊不全


4.斜視の一般検査  

 a.角膜反射試験(ヒルシュベルグ試験)・・・仮性内斜視の鑑別
   


 b.眼球運動検査
  1)ひき運動(単眼運動)
    他眼を遮閉し、1眼で固視標を追わせる

  2)むき運動(両眼同方向運動)
    9方向眼位において、眼筋の運動や遅動の有無を検査する




 c.遮閉試験

  遮閉−非遮閉試験 cover−uncover Test
  交代遮閉試験 alternate cover Test
       ↓
  間歇性斜視、斜位の発見

 1)遮閉−非遮閉試験
  ・目標を十分に固視していることを確かめ、1眼を遮閉し、それを除く
   ついで同様の操作を他眼にも行う

  *全く動きがない・・・斜視はない(微少斜視は除く)
  *遮閉下にあった目が往復運動・・・斜位の存在
  *内・外・上・下にずれたままとどまる・・・斜視、斜位斜視(間歇性斜視)
                          ↓
                    (他眼を遮閉すれば復位運動を示す)

  *一眼が斜視・・・固視眼を遮閉した場合、斜視にとどまったり不安定な動き
                  ↓
           偏心固視、固視不定、視力不良を判定
                  ↓
           固視眼の判定、潜伏眼振、交代性上斜位の検出に役立つ



2)交代遮閉試験
  ・遮閉−非遮閉試験で目の動きのない場合
     ↓
   交代遮閉試験
   (融像の機会が与えられないため、斜位も発見できる)

 d.立体視検査
   ステレオテスト(チトマス社)
   B.S.T.(井浪医科)


5.色覚スクリーニング

 @石原表、T.M.C.表、SPPの検出法
       ↓
  色覚正常か正常でないか → 念のためアノマロスコープ

 AT.M.C.表の分類表、程度表、SPPの分類表
       ↓
  第1度、第2度、第3度に分ける
       ↓
  程度判断はパネルD−15

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