MDIを装着
純正コイルを残して装着する方法。但し、ABS装着車不可。
2003/08/24 一部追加(コネクタ)
ヤフオクで、新品MDIが定価の半額で出ていたので、ついつい手を出してしまいました。
中古だと、電装品は不安があるのですが、新品だしカプラーオンで付けれるらしいしと落札。
ところが意外なところに落とし穴が。。。
MDIを装着した友人に聞いたり、HPを色々探して装着事例を探してみたのですが、一般的には純正のイグニッションコイルを外して、
その位置にMDIのコイルキットを小加工して装着するのが大半でした。
・・・素人がDIYで出来へんやん(呆然)
唯一の救いは、友人の装着してもらったというお店のMDI装着事例の紹介で、NA8のワイパーモーターの位置にコイルユニットを
装着するという、日常ユースを無視した方法(爆)を取り合えず頭において、エンジンルーム内を眺めながら、検討してみました。
条件は、トラブル時に元に戻せること(これ重要)。
なるべく、穴あけ加工をせずに既存のボルト穴を利用する。
日常ユースを前提に安全装備を犠牲にしない。
梅雨の晴れ間に、エンジンルーム開けて、コントロールユニットと、コイルユニットをあちこち場所を変えて置き場所を探していると。。
良い所が見つかりました(嬉)



コントロールユニットは、ブレーキマスターバックの横のバルクヘッド、コイルユニットはウォッシャータンクの位置に
おおよその装着場所は目処が付きました。
問題は、コイルユニットを装着した場合、ウォッシャータンクを移設するか、旧車で使われていたバッグタイプの物に交換するのが一般的ですが、
そうなると結構加工が必要になります。
出来るならば、信頼性のある方法で装着できないかと悩んでたのですが、ふと脳裏に甦ったのが、友人のABS装着車のレイアウトです。
ABS装着車は、ABSユニットがウォッシャータンクの位置にあり、タンクはタワーバーの方(前方)に張り出してるのです。
ただ、実際に見てみないと確証はもてないので、友人のABS付きNBのEGルームを観察させてもらい、予想通りいけそうと判断。
観察時に、NB1とNB2でタンクの形状や固定方法が異なっている事を発見。
NB1はタンクをステーでバルクヘッドに固定。NB2はそのステーが無く、若干タンク形状も異なっていました。
![]() |
![]() |
| NB1 1.8L ABS付き車両のABSユニットとタンク NB2に比べてカプラーの位置、パイプの取廻し が異なってます。 |
NB2 1.6L ABS付き車両のABSユニットとタンク 遮熱板兼、タンク取り付け用のベースのパーツの形状も異なる。 |
| Now Printing | |
| NB3 ABS付き車両のABSユニットとタンク |
くま号は、元々ABSユニットが無い為、確実にタンクを固定できるようNB1
ABS用のウォッシャータンク一式を入手することに決定。
ABSユニットに固定するようになってるとお手上げだしね。
くまは、電動ドリルなど持っていないので、いつもお世話になっている醤油屋ガレージにて、バルクヘッド側の取り付け穴加工をさせていただきました。
さらにコイルの取り付けに関して、当初は直接バルクヘッドにボルト固定or穴開けするつもりだったのですが、取り付けようとすると、バルクヘッドの下側
でないと、付けれないことが判明(すなわち、ダッシュボードを外さないと裏側が固定できない)
どうするかと悩んでたのですが、ブラケットを作成しそこにコイルユニットを固定、ブラケットのアルミ板の適当な位置に穴を開けて、すでにある取り付けボルト穴などを
使う方法をアドバイスしてもらいました。
この時手持ちのアルミ板を提供していただきました(感謝)
アルミ板なので加工も簡単ですし、振動などで強度が足りない場合は、この型を採寸して知り合いの鉄工所の友人に頼むなどして、ステンの板で
作ってもらえば良いかと考え、早速加工させてもらい、何とかおおよその取り付け準備が整いました。


これが、アルミ板で作成したコイル取り付け用ブラケット。赤丸の2箇所で既存のボルト穴を利用してボディーに固定します。
後は、必要なタンクユニット周りを調達。パーツカタログと整備書をじっくり眺めて必要な部品を調べます。
調達したのは、次の通り。(価格は、2002年7月時点)
ウォッシャータンク取り付けブラケット 上側:NC18-67-520A
\1030-
ウォッシャータンク取り付けブラケット 下側:NC18-67-520B
\2340-
ウォッシャータンク:NC14-67-481A \4100-
タンクキャップ:GJ21-67-483 \280-
取り付けボルト:90786-0616(1) 3個 \300-
取り付けボルト:90786-0816(1) 2個 \180-
なお、キャップは紛失覚悟なら、元々付いてるキャップを流用することは可能ですが、値段が安いので私は購入しました。

ウォッシャータンクのキャップ。
左がABS車用、右がABSなし車用


ウォッシャータンクの注入口の比較。左がABS車用、右がABS無し車用
ABS車用はツノが無く、注入口全体にワッカが必要ですが、ABS無しのはツノに引っ掛けるだけ。
キャップを開けた時の取り扱いから言えば、ABS無し車用が勝手に閉じようとしないので
キャップを保持しなくて良いのですが
多分コストの関係でこうなったのではないかと思っています。
ボルトも今のを流用できるはずですが、エラー防止でABS用装着に必要な数を調達。
バルクヘッド側のブラケット固定は流用出来ますが、遮熱板の固定に2個、タンクの固定に2個ボルトが必要です。
ウォッシャーポンプについては品番同じだったので、流用。
ただカプラーからの長さが結構ギリギリだったので、余裕があればポンプや、チューブも調達した方が安心かもしれません(取り回しも楽でしょうから)
部品納入までに、トラブルにより一度に物が手に入らないトラブルがありましたが、何とか盆前までに主要な部品を入手したので、仮組みをして
問題点が無いか確認を。。。
なお、ABS用のウォッシャータンク一式を取り付けようとすると、エアクリBOXを一旦外さなければなりません。
その理由は。。。

取り付け前の状態。タンクは、上側2本のボルトでバルクヘッドに固定され、下側は穴にタンク底部の突き出し部を差し込んであるだけ


ABS用のタンクの取り付け前に、遮熱板を装着します。その際エアクリBOXを外さないと駄目なのですが、その理由は右側の画像を。。
遮熱板の固定ボルトが、エアクリBOXの下側に来ます。どうやってもボルトが締め付けれませんので、素直にBOXを外しましょう。

これで、タンクの装着完了。
ポンプからのチューブは何とかギリギリの長さ。
モーター駆動のコードも何とか足りてますが、固定方法・取り回しがよくありません。
専用部品だと固定、取り回しも解決できるかもしれません。
ここでエラー発生(苦笑)
よく見ると、ブレーキパイプと、タンクの取り付けステーが僅かに干渉しています。
他の部品ならいざ知らず、ブレーキパイプに干渉しているのは、安全上問題です。
パイプも細いし、長期間当たり続けると、削れて最悪穴が空く可能性があるので対策が必要です。
幸い、発見したのが帰省前だったので、ステーの干渉部分に印を付けておいて、帰省時にまたもや醤油屋ガレージでステーを削らせていただくことにしました。
サンダーを持ってたら即日加工できるんですけどね(苦笑)


加工前 加工後
ほんのちょっと、削るだけなので、強度に問題はないでしょう。
しかし削るのはもう少し前側だったなぁ(爆)。
一応さび止めのため、シャシーブラック吹いてます。
プラグコードですが、元々MDIコイル用には市販品は使えないと記載があるのですが、くま号の場合は、純正のコイルユニットの位置に無い為
当然専用品を発注しなければなりません。
コイルユニットを仮組みし、各気筒からの長さを紐でレイアウトして長さを測定することに。
キャップ挿入の長さの誤差を考慮して、少し長めで注文しました。
長さは下記の通り
No.1:770mm
No.2:690mm
No.3:610mm
No.4:530mm
コード外径は、太い方が何かと良いだろうと8mmを選択。送料・消費税込みで13755円なり。
マツダスピードのプラグコードでもオートバックスの安売りで13000円程したので、割安感抜群(笑)

部品も揃い、作業予定日の天気予報も晴れということで安心して作業に取り掛かれます(爆)
作業は、コントロールユニットの電源確保からスタート。
EGルーム内のフューズBOXから、プラス電源を取ります。(当然バッテリーはマイナスターミナルを外してから作業しましょう)

後は、コントロールユニットを仮組みし、ハーネスを出来るだけ既存のハーネスに這わせていきます。
雨水等によるトラブルを避ける為極力フェンダー側とし、ハーネスの口を下側にしてコードにストレスも掛からないように配慮してみました。
余ったハーネスは束ねて固定。

点火コントロールのカプラーはNB8のBP-ZE エンジンの場合は、フロント側の3つ並んだ真ん中です。
カプラーを抜いて、上から差し込まれていたカプラーをMDIに付属のカプラーに差し込みます。




受け側のカプラーは、上向に接点がむき出しになるので、取り合えずビニールテープで塞いでおきました。
いずれ解体車等から、カプラーだけ入手して、防水加工して取り付けることにしましょう。
装着から1年経った2003年8月に、オーク損にてEGルームハーネス一式を入手して、該当カプラだけぶった切って、
カプラをコーキング剤で一応防水処理。(白く光って写っているのがコーキング剤)
カバーしていたビニールテープを外して、コネクタを差し込み処理完了。
ビニールテープで止めていた部分は、ネチャネチャしてました。(>_<)
作業中のエラーは、コイルユニット取り付けブラケットの下側の固定する為のボルトを差し込むのに指が届かない。。。
仕方なくサンダーでカットしてあった部分をさらに手持ちの金切狭で大まかにカットしましたが、それでも足りない。。。
かくなる上は力技でプライヤーでひん曲げて何とか届くようになりました。
多分ステンで作り直すからその時にここをカットしておけば良いか。という思いで、見た目は取り合えず置いておくことに(爆)

切り口が汚い。。(^^ゞ
コイルユニットからコントロールユニットへのハーネスが、ギリギリセーフ。(切れたらその時に考えることにしよう)
カプラーが宙ぶらりんになるとまずいので取り合えず両面テープで固定。結局駄目だったのでビニールテープで仮止め。
機会を見てバルクヘッド穴開けてタイラップできちんと止めるとしましょう。

取り合えず、仮組み状態で、バッテリーターミナルを戻して、エンジンが掛かるか確認です。
キュロロロロ。ブオン。一発始動です。やっぱり素人が作業するとこの時が一番ドキドキです。
エンジン掛かるのが確認できたので、後はハーネスをきちんと固定していきます。
無事作業も完了したので家の周りを走ってみました。
1速アイドリング+αでのトルクが前より有ります。
ただプラグコードが新しくなってる(メーカも変わってる)ので、そのあたりは本当の効果かどうか確信できませんが。
後は普通に走る分には、はっきりと判る違いはありません。確かロードスターのMDIは、元々中低回転域で1回しか点火していないのを
2回点火にしてると何かで読んだので、高回転域のパワーよりも、低回転域でのトルクアップが体感できてるので間違ってはないと思ってます。
元々、高回転まで回してもHONDAエンジンのようなスムーズさは無いので、中低回転域でトルクアップしてやるほうが良いかと思ってますので
良しとしておきましょう。
あ、そうそうバッフルカバーの前端部のゴムですが、MDI装着に伴い前は途中までしか付けてなかったのですが、さすがにコイルユニットや、
コントロールユニットに雨水が掛かるのはまずいかと、劣化したゴム交換のつもりで、長めに購入して再度取り付けなおしました。

後日談。
純正のコイルユニットの端子ですが、友人に純正プラグコードを譲ってもらったので、くま号の純正コードをぶった切り、コーキング剤で穴を埋めて、
コイルの順番どおりのキャップとして使用しています。