◆野村利三郎◆



野村利三郎源義時 行年二十六

元濃州大垣の藩なり。
京地に於いて新選組に加入勤功多し。
生質剛直にして、好酒事に臨んで澆まず、一己の英雄也。
後ち夷島に渡り、巳の三月二十五日、回天艦に乗して、
南部鍬ヶ崎港に到り、甲鉄艦に接戦に及ぶの時、
敵艦に乗移り 四方に当て奮激突戦し、終に甲鉄艦に花々敷討死せり。
敵も味方も惜まぬ者ぞ無かりけり。
函館称名寺に墳墓を残す。



箱館渡航後、野村は陸軍奉行添役介となり、土方の片腕となる
そして、宮古湾海戦の時に土方らと共に旗艦「回天」に乗り込み参戦した。
そこで、七隻の敵艦を向こうに回し、「回天」一艦で敵の旗艦「甲鉄」に攻撃をかけ、
野村は真っ先に斬り込んだ。
しかし、敵艦の中で斬られて命を落とした




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