夏は食中毒の季節です。食中毒のほとんどは腸炎ビブリオ、ブドウ球菌、サルモネラなどの細菌によって起こりますが、O-157にも注意が必要です。細菌が口の中に入らないように予防に心がけるのが最も重要です。
O-157が大流行を起こしやすいのは、症状が出るまでの期間が4から8日と長いために、どこでうつったかが分かりにくいためです。他の細菌にはないベロ毒素(神経毒)を出すため、腎臓や脳が侵されます。食中毒の一般的な症状は、急な嘔吐、下痢、腹痛、発熱などですが、O-157の場合は、激しい腹痛に、水のような頻回な下痢に赤ワイン様の血便が混ざるのが特徴です。時に尿毒症を起こすことがあり、注意が必要です。
1.食べ物を買う時、保存する時
☆肉、魚、野菜などは新鮮なものを買い、それぞれ別々に洗い、別々にビニール袋に入れ保存しましょう。
☆温度管理が必要なものは、最後に買い、長く常温に放置しないようにしましょう。
☆食品を保存する場合、冷蔵は10℃以下、冷凍は-15℃以下が目安です。冷蔵庫は詰めすぎないようにしてください。
☆細菌が冷蔵庫で死ぬわけではありませんので、過信せず早めに食べましょう。時間がたちすぎたら、思い切って捨てましょう。
2.調理の時、食事の時
☆料理や食卓につく前は手を洗いましょう(できれば薬用石鹸で)。
☆野菜などの生ものや手を洗うときは、水道の流水で洗ってください。水道水には塩素が含まれるため、意外に殺菌力があります。
☆あたためなおすときは、75℃以上を目安に十分(1分以上)に加熱をしてください。
☆盛りつけも清潔な器具や清潔な食器で(包丁、まな板、食器、ふきんなどなるべく熱湯消毒に)。