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第5回・アンチキルケばか詰作品展
短編の部
短1 北村太路 作 (登場6回) アンチキルケばか詰 7手
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5八金/4九金 5七玉 5九香 5八金 同金/6九金 6七玉 7七金 迄 【評価】 自力正解者・・・10名 A・・・3、B・・・3、C・・・2 平均点・・・2.13(6位) お気に入り投票 : 0 【解説(のようなもの)】 きれいな横一文字の初形です。今までアンチキルケで初形曲詰は記憶にないので(最近ボケが始まっているので当てにならない記憶ですが)第1号局かもしれません。 そして手順も難しくはないものの金の左右への復活を織り込み充分鑑賞に堪えられるものに仕上がっています。これ以上手を加えることの必要がない完成品と言えるでしょう。 特に使用駒に呼応した金合が美しいです。 今回唯一の全員自力正解の作品で、今までの北村ワールドとは異なる一作です。 * 橋本孝治 「初形「一」から、金の左右への復活。完成度の高い小品だと思います。A」 オリンピックのフィギアスケートに習って評価すると「技術点:満点」って感じかな 若林 「5筋からの両方復活。初形も含めて1番としては充分でしょう。B」 隅の老人B 「持駒が無いので楽と思ったら、合駒とは。金の動きが楽しい。B」 伊達 悠 「金の反復横とび。解後感が良いです。A」 吉川慎耶 「手順ともにいい。B」 小五郎 「5筋の駒取り、あっちに戻ったりこっちに戻ったり。」 小峰耕希 「この手順としては初形・枚数においての決定版か?とはいうものの、いざ採点するとなると…。C」 評価は難しい作品と言えます。皆さん見る視点が違うのでバラバラでした 北村太路 「攻方金の両側復活で、合いも限定になっていますが、合駒金なので当たり前か。3八に駒がなければなぁ。手順も初手絶対手から、簡単すぎるし。(絶連というやつか。)面白みも全くないし。Cでいいか。」 →よくありません(笑) もず 「氾濫の逆バージョンですね。これだけ簡素な配置(しかも「一」)で実現できるとは。作意は見えやすいですが最短手数でやりたいことができているところに好感が持てます。A」 ねっ北村さん。こんなに褒められてるんだから 短2 もず 作 (登場8回) アンチキルケばか詰 7手
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6七飛 5七飛成 7三角 6四金 同飛/2八飛 4六龍 4七金 迄 【投稿時・作者コメント】 こんなものしかできていなくてすみません。 【評価】 自力正解者・・・7名 A・・・3、B・・・3、C・・・0 平均点・・・2.50(3位) お気に入り投票 : 1 【解説(のようなもの)】 51を抑える方法を考えると初手15角に目が行くが、2六合も3六玉も全然手が続かない。玉のバックの香部隊が強力すぎる。そして少し上級者になると目に付くのが87飛〜91角の攻め方です。玉方飛車が何か駒を取って82復活合のパターンは攻め駒がたりませんので、たとえばこんな筋:87飛 57飛成 91角 82金 同飛/28飛 46龍 47金 迄 お〜詰んだヤンと思ったら51が抑えられていませんでしたので同玉/51玉でダメでした。 しかしここにヒントが・・・最後91角の位置が73であれば詰むことに気が付けば”わかった!”でしょう。初手と3手目の複合限定打が見た目にすごく中途半端な位置に感じる為、意表を突かれた感じですね。 それと2手目の飛成もポイントを稼ぎました。最近は常識の不成より成る方が好評価が得られることがままありますね。おもしろい傾向です。 王配置で駒数を少なく出来たのと狙いを端的に実現している点で解答者には好印象でした。 (注)作者の登場回数が間違っていました。8回が正しい回数でした。 * 橋本孝治 「てっきり87飛〜91角だと思ったので少し裏をかかれました。さすがに同じネタばかりはやらないか。B」 私も同じでした 若林 「限定打2連続。B」 隅の老人B 「2度の移動合。アンチキルケの妙手が、いっぱい。A」 移動合の方に目が行くのはマニアっぽいです 伊達 悠 「初級の部に反して成りましたか。最初は不成で解いて苦戦。B」 うんうん!それが普通です 小峰耕希 「このルールでは当然とはいえ、これだけ綺麗に限定してくれると解後感が良い。A。」 「解後感」皆さん単語登録してますか?私はしています 北村太路 「第1印象はどうやっても詰みそう。実際さわってみると、どうやっても逆王手がかかる。自玉がすごいジャマ!そして、手順は初手限定打。この意味付けはいままでありましたっけ?2手目の成限定も決まって、アンチキルケらしい面白い手順でした。(FM使用)A」 ポイントは初手というより3手目の角の位置なんですね、それにより初手の位置が決まるということですね もず 「氾濫の自作の余詰筋に着想を得ました。15角の紛れ筋を残すようにしたのですが、その代償として逆王手逃れを強力に使うことになってしまいました。自玉が詰め上がりに役立っていないのは大目に見ていただければと思います。」 言われて気が付きました 短3 たくぼん 作 (登場8回) アンチキルケばか詰 9手
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4六銀 3六玉 4五銀 3五玉 4四銀 3四玉 5三銀生 4三玉 4二銀成 迄 【評価】 自力正解者・・・8名 A・・・3、B・・・3、C・・・0 平均点・・・2.50(2位) お気に入り投票 : 2 【解説(のようなもの)】 初手から46(36)銀 36(46)玉 35(45)合 同銀/39銀の紛れを誘いにした作意は楽しめる銀の単独行作品です。当初の予定は銀は最下段から行く予定でしたが、余りにも余詰防止駒が多くなりすぎて断念しました。 銀の動きに楽しんでいただければ作者冥利に尽きると言えましょう。銀と玉以外動かないのも狙いの一つでした。 解答者側からの心理を考えて創ってみましたので(私の作品はだいたいそうかもしれません)合駒から読んで苦労しましたと言う感想に思わずニヤリとしたことは内緒です。 * 橋本孝治 「まさか銀のジャンプを作意にしないとは…完全に意表。考えてみれば、5筋の利きを保持するということで、これも理にかなった手順には違いないですね。A」 最近まっすぐな表現の作品が出来てないひねくれ者なんです 若林 「飛のスイッチバックから考えたので苦戦。全着手銀はお見事。A」 実力者2人を悩ませたので本望です 隅の老人B 「飛の利きを避けての逃避行。アンチキルケならではの、詰上がり。B」 深読みせずに解くと簡単なんでしょうね 伊達 悠 「持ち駒が無いので考えやすかったです。B」 う〜む複雑な心境だ 小五郎 「合駒問題かとかなり悩みました。一直線に進む銀、勇ましい!」 小五郎さんを悩まさせたのは心が痛みます。 北村太路 「中空に浮かび周りに守りが控えていて全くどう手をつけていいかわからず。・・・まさか、飛の利きを跨ぐとは!!出題も、一度玉を逆方向に進める手も加えて、ただ銀だけで追うのではなく開き王手を絡め、銀の特性を最大限にいかして不成までしつつ、最後は成っちゃう。これは楽しい。完璧。A」 うれしい短評です。(涙) もず 「銀がひたすら上にいくだけとは意表を突かれました。馬や合駒を取る筋ばかり考えていて非常に苦労しました。B」 Aが3つにBが3つ、短評も両論あり・・・どうなってるんでしょうねえ。 短4 吉川慎耶 作 (登場8回) アンチキルケばか詰 9手
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5五歩 同桂/2一桂 8一角 6三桂 6五金 4四玉 5五金 同桂 5六桂 迄 【評価】 自力正解者・・・4名 A・・・5、B・・・1、C・・・0 平均点・・・2.83(1位) お気に入り投票 : 2 【解説(のようなもの)】 お気に入り投票では短5にトップを譲ったものの、ABC評価ではダントツの1位。そして自力正解者たったの4名と言う超難解作でした。 余詰防止の駒が多くなりましたが、手順のすばらしさがそれを少しも感じさせません。 初形から51を抑えるのは難しそうですので桂吊るしの詰上りは思いつくところですが、それを実現するのはそう簡単ではありません。初手の歩打はまあやってみるところですが2手目桂で取った時の復活位置がまず考えどころで先の狙いを見越した21への復活がポイントです。そして狙いの81角!桂の復活場所を消す限定打です。そして次の63桂合が一度消した桂がまた現れたかのような手順で、収束65金〜55金でその桂を「退路封鎖+角筋通し」で動かして桂吊るしの詰上り。その同桂を復活させない為4手目までの手順が必要というわけです。まさに9手全てが好手と言える傑作です。 今回も作者と何回かのメールのやり取りの末で完成した作品ですが、当初のものからするとかなりグレードが上がった作品に仕上がり私も嬉しいところです。 * 橋本孝治 「いや〜、やっぱり短3の後でこれを解くと、実に「素直」に感じます。構想がダイレクトに表現されていて好感が持てます。A」 さりげなく3番のいやみが・・・でも当たってる 若林 「これは凄い。配置のごつさに負けない手順。桂吊るしの中で最高の作品でしょう。A+」 絶賛!この配置を上回る手順ってなかなか難しいはずが・・・ 隅の老人B 「81角打が桂合の妙手を生む。戻るに戻れず、残念ですね。B」 桂の気持ちが痛いほど伝わってきます 伊達 悠 「白旗。FMを使いました。詰上がりは桂馬でしたか、いやー予想できませんでした。A」 伊達君も次以降主力で頼みます 吉川慎耶 「今回は余詰だらけの図にたくぼんさんに余詰消しの駒を置いていただき、推敲出来ず(棋力不足です。)にそのまま出展という形になってしまいました。(作意に関係しない駒だらけなので解答者の方々には辛いかも。)たくぼんさん・解答者の方、すみませんでした。次回からはその様なことがないように気を付けたいと思います。」 と作者は言ってますが、解答者からは絶賛の嵐!私もうれしい! 北村太路 「戻られると詰みそうにないが、戻さずに詰ます方法がわからない。そして手順を見てみると・・・!!どかした桂をもう一度同じところに打つ!5六金は邪魔になったので捨てる!ムシのいい手順が見事にできています。この発想は素晴らしい。(FM使用)A」 ムシが良すぎる手順です。構想の勝利。 もず 「だいぶ考えたのですが解けずにfmに教えてもらいました。桂の復活位置を両方埋めるという構想がすごいですね。63桂を跳ねさせてから63桂を合駒するのが美しいです。 余詰防ぎの駒がたくさんあるのが難点ですが、それを補って余りある手順だと思います。(FM使用)A」 もずさん唯一の無解です。63桂跳〜63桂合は美しい手順と私も思いました。 短5 太郎@神無一族 作 (登場7回) アンチキルケばか詰 13手
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1九香 1八香 同香/1九香 1八香 同香/1九香 2八玉 2九香 1九玉/5一玉 5三香 4二玉 5二香成 3一玉 2二香成 迄 【評価】 自力正解者・・・7名 A・・・3、B・・・4、C・・・0 平均点・・・2.43(4位) お気に入り投票 : 3 【解説(のようなもの)】 前回の北村作の4金合と同様のパターンですが本作は2連続香合です。手数から2枚取るのは想像できますが違う駒種だと順番が非限定になりますので同種駒2枚。 金とか銀とかが詰みやすそうに見えますのでその辺で悩まれた人も多かったかもしれません。 作意は香合で8手目19の香を取って戻るのが最終手をするのに大切なポイントです。29香を取ると最終手が出来ません。個人的には52香成が見えにくかったです。 それにしても悩まれた解答者が多かったようで正解者は7名でした。 * 橋本孝治 「前回の北村氏の4金合を連想して、余計な期待をしてしまいました。合駒は2回だけですが、完成度は高いと思います。B」 4香作品〜全種類も出てくるでしょうね。個人的には7種合(合駒順非限定OK)の作品を見てみたいです。 若林 「綺麗な図面なんだけれど、解く立場としては普通に解けてしまう。飛角配置はどれくらい融通が利くのかな。B」 実は私も余り苦労せずに解けたのですが・・・感覚の違いですかね 隅の老人B 「香合に1時間、2回で止めるのに2時間。いろいろ考えて、大苦戦。A」 手数的には3回までは可能ですね 伊達 悠 「昨日の夜に、「桑田佳祐のFM(Free Mateではなく、ラジオです)ワンダーランド〜やさしい夜遊び」を聞いている時に突然ひらめきました。童謡の力は偉大なり。A」 私の時代はオールナイト日本でした あのねのねや鶴光さん懐かしいな〜 吉川慎耶 「同種の合駒にすることで非限定がないのはお見事です。B」 北村太路 「初手だけ自力でわかりました(当たり前)。1九香を取らせることに思いが至りませんでした。金とか桂とか取ろうとしてたんですが、香2枚で良かったんですね。それにしても、さすが太郎さん、無駄がない配置。香3枚とも十二分に働いています。(FM使用)A」 もず 「19香を繰り返す形では完璧な表現ですが、今ひとつすっきりしないのは飛角を置いておかざるを得ないせいかもしれません。B」 飛角合はかなり余詰が強力ですからねえ。仕方ないと言えば仕方ないか 短6 若林 作 (登場5回) アンチキルケばか詰 15手
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7九飛成 9八玉 6八龍 8九玉 5九龍 7八玉 4八龍 6九玉 3九龍 5八玉 3八龍/2八龍 4九玉 5八龍 3九玉 2九金 迄 【投稿時・作者コメント】 目的は見るからに一つ。 【評価】 自力正解者・・・8名 A・・・1、B・・・6、C・・・0 平均点・・・2.14(5位) お気に入り投票 : 0 【解説(のようなもの)】 合駒が取れないので思うほど紛れが少なく解き易い作品です。目的は金を奪う為の龍鋸です。龍鋸といいますと軌道で非限定が出やすいのですが玉があと追って付いてくることで見事に手順限定されています。この辺は当然とはいえ心地よいところです。収束もコンパクトにまとめられており一つの完成品でしょう。ただアンデパンダン出題の方がよかったかもしれませんね。 * 橋本孝治 「玉の移動を制限する初手の「成」には心理的抵抗がありました。少ない駒数で龍鋸を成立させているのが巧い。B」 最近は成がブームです 若林 「保留作(作成昨年10月くらい)だったのですが、今見ると初手93飛成の紛れも入って、この駒数で龍ノコが成立したので悪くないと思うのですがどうでしょう? 3手収束は弱いです。B」 収束は気になりませんでした 隅の老人B 「楽しい竜鋸。長手数でも、趣向発見、意外と簡単。B」 楽しめると言う点では今回の短編の部ではNo.1かな 伊達 悠 「ダブル鋸ですか。これが本当のノコノコ(?)詰。B」 ノコノコという表現がぴったりです 吉川慎耶 「ほぼ一本道だけど面白い。B」 小五郎 「竜ノコと表現してもいいのでしょうか、玉がついてくるようで面白い。」 北村太路 「玉が後をついてくる龍鋸ですね。少ない駒で余詰を消していて上手です。駒数と手数なので、少し地味なのはしょうがないかな。B」 もず 「龍鋸はわかりやすいですね。手数を間違えていてずっと悩んでいたのは秘密です。A」 秘密にしておきます 短編の部 総評&解答成績
【総評】
橋本孝治 「お気に入り:短3.たくぼん作。手数に縛りがないというのは良いですね。超短編で高密度の手順というのも良いですが、そういうのばかりだと息苦しくなるので。」 いろいろな手数があるというは意外といいと私も感じています 若林 「今回は全体的に充実していましたね。お気に入りは短4で。」 隅の老人B 「お気に入り 短5」 伊達 悠 「短編お気に入り作;5番です。本当に悩みました。」 吉川慎耶 「お気に入り作:短5。」 小峰耕希 「B〜Eは解けませんでした。普段なら無解の分はfmに解を教えて貰った上で首位作を判断するのですが、今回は余りに多過ぎて面倒なので(笑)、Aもずさん作に投票してしまいます。他の作家の皆さんごめんなさい(殆ど反省してないけど)。」 北村太路 「短編:3番。一番いいのは4番かもしれませんが、自分の好きさ加減から言うと3番です。」 もず 「お気に入り作:短4」 * 【解答成績】
解答者数 10名 うち全題自力正解者 3名 全題自力正解者は3名と解答者の皆さんは苦戦でしたね。4番と5番が難解だったようです。過去最低の全解者数は意外でしたね。 【お気に入り投票・結果】 今回のお気に入り投票は投票総数・・・・7 順位表
今回のお気に入りトップは太郎@神無一族さんでした。平均点トップは吉川さんです。太郎さんの安定感はさすが、吉川さんの成長は目を見張るものがありますね。次回も期待しましょう。 |