第6回・アンチキルケばか詰作品展
中編の部中1 神無七郎 作 (登場7回) アンチキルケばか詰 17手
![]() 【詰手順】
8九銀 9七桂 同香/9九香 9七桂 同香/9九香 9七桂 同香/9九香 9七桂 同香/9九香 9八成香 8八桂 同歩生/8三歩 8八桂 同香成/9一成香 8八桂 同飛生/8二飛 8八桂 迄 17手詰 【投稿時の作者コメント】 同一地点4連打を攻守両方でやってみました。 【評価】 自力正解者・・・11名 A・・・4、B・・・4、C・・・0 平均点・・・2.50(1位) お気に入り投票 : 5 【解説(のようなもの)】 連続合いシリーズは第4回の北村作(4金)に続き第2弾です。しかしさすがに七郎さん玉方だけでなく攻方側も4連打という複合趣向でなるほどって思わせてくれます。その受け方も成ったり成らなかったりの復活で飽きさせません。成香が寄って桂打の場所を空けるのもちょっと面白いところです。まったく遊びのない17手での構成で完成品といえるでしょう。 あと残るのは歩18枚と香4枚銀と4枚と飛2枚と角2枚・・・さあ早い者勝ちですよん〜 * 若林 「おお。紛れは無いけれど美しい。桂版がさっそく出ましたね。B」 残りはお願いします 橋本孝治 「B」 小峰耕希 「初手開き王手した時に、限定合に出来るのは桂のみ。なので桂合の繰り返し部分はそんなに感心しないのですが、その直後の成香移動合が成る程と思わせる手。A」 北村太路 「ぱっと見、受方同一地点連続四桂合か、と思ったんですが、進めたら攻方同一地点連続四桂王手のW趣向でした。七郎さんが単純に作ってくるわけがないか。失礼いたしました。A」 この辺りのこだわりを私も身に付けたい 隅の老人B 「歩合から考える、一苦労。上手に桂を使い切りましたね。B」 歩や香があるのも紛れが増えていいですね もず 「同一地点桂4連合から同一地点桂4連打とは!首尾一貫した構成で楽しくなります。A」 癇癪老人 「甲乙つけがたいが成駒が汚いのは好きませんのでこちらをお気に入りにしておきます。B」 小五郎 「冗談のつもりで桂を8回打ってみたら詰んだというタナボタ的解答。指運がありました(笑)。」 伊達 悠 「えーっ?!これはどう考えればよいのだろうか。5一に復活させると、取れる駒は桂馬だけだし・・・・・・(そのまま考え込むこと数時間)・・・・・・んんん?持ち駒は桂馬だけ?・・・どあーっ!!!!!というわけで、成香の移動合、3段ロケットの連続復活ということでしたか。 香車だけ成って復活するのが良い感じです。A。」 中2 北村太路 作 (登場8回) アンチキルケばか詰 37手
![]() 【詰手順】
1九歩 同成香/1一成香 1九歩 2八玉 2九歩 同成銀/3一成銀 2九歩 3八玉 3九歩 同成桂/2一成桂 3九歩 4八玉 4九歩 同馬/2二馬 4九歩 5八玉 5九歩 同成桂/8一成桂 5九香 6八玉 6九歩 同成銀/7一成銀 6九歩 7八玉 7九歩 同成香/9一成香 7九歩 8八玉 8九歩 同龍/8二龍 8九歩 9八玉 9九歩 8九玉/5一玉 5七香 5二歩 4三桂 迄 37手詰 【詰上図】 ![]() 【投稿時の作者コメント】 収束も凝りたかったのですが、余詰が消せず一番簡単な方法になりました。 【評価】 自力正解者・・・10名 A・・・3、B・・・4、C・・・0 平均点・・・2.43(2位) お気に入り投票 : 3 【解説(のようなもの)】 持駒のほとんどが歩なので手なりに進めていくとある程度の流れは読めてきます。歩で1つずつ駒をはがしていき左辺に追っていきます。ポイントは香をどう使うか。作者の狙いを看破出来なければ69や79に打つ駒を香にして98玉の時に金か銀を取って99香復活王手という紛れに目がいくかもしれません。この順は51へ復活されたらどうにもならないですね。51に復活されたら桂が無いとどうにもならないからです。で取れそうな桂はというと57にありますのでそれを狙う59香が好手となります。59香を据えてからは桂を取る57香を実現する為に9九に歩を据えます。最後9九の歩ではなく8九の歩を取らせるのはその為です。これがいいアクセントになっています。そんなに難しくはありませんが、リズミカルな手順にしっかりした狙い・・・北村さんらしい好作でした。 * 若林 「……と思ったらもっと紛れが無かった。でも全駒使用で楽しいですね。さりげなく99歩は取れない収束の味は好き。そして詰形はノーマルメイト。B」 橋本孝治 「単なる思い付きだけではなく、意味付けにも凝ってますね。これが発展すると長1になるのでしょう。構想と趣向の両方が楽しめる良作。A」 理想的な組み立てだと思います。 小峰耕希 「解図時、持駒の香は打歩回避のためかと勘違いし遠回り。57桂の配置は飾りかとばかり思っていたら、びっくりの収束でした。実は僕も趣向部分を思い付いてはいたのですが、結局細かい機構や収束が思い付かず放置していました。流石は北村さんですね! A」 北村太路 「どこで香を打つか問題、ってすぐ答えがわかっちゃいそうですね。収束を懲りたかったのですが、余詰が出てやむなく一番単純になってしまいました。成銀と成桂もなんとなく逆にしたかったんですが、やっぱり余りました。9九歩を残さないといけないので当たり前ですが、玉が8九の歩を取るのも少し気に入ってます。B」 隅の老人B 「59に香を打っておくのが、好手。アンチ詰らしく、最後は51玉で詰み。全員揃いましたねと、先生の声。B」 皆成長して帰ってきました 吉川慎耶 「香車を打つタイミングの問題だが○○香/99香の王手が目に付いて意外と悩まされた。B」 もず 「歩を連打していくのはすぐわかりますが、その意味付けはしばらく考えさせられました。香の復活を阻止するために99を埋めるんですねえ。すごいです。A」 癇癪老人 「B」 小五郎 「見るからに趣向っぽくて楽しい。いろんなアイデアがあるものですね。」 まだまだきっとあるんでしょうね。楽しみなことです 伊達 悠 「何故か解けません。FMに解かせました・・・・・・って・・・・・・・・FMも全く解けていないのですが。10分以上たっても同じ手順を繰り返すばかりで。」 10分じゃ短すぎです 中編の部 総評&解答成績
今回の2作は解きやすく楽しめる作品でした。
【総評】 若林 「お気に入り:中2 中1に集まりそうだけれど、良い意味でくだらなさを買います。」 橋本孝治 「中編の部のお気に入りは「中2.北村太路作」。自作は答えを知っているので、あまり面白くないんですよね。まあ、そういった要因がなくても今回は北村作を選んだと思いますが。」 小峰耕希 「中編部門は◎北村さん作を1位に推薦します。」 北村太路 「お気に入り:攻方でも4連打出来たんですね。お気に入りは中1で。」 隅の老人B 「お気に入り:中1」 もず 「中編のお気に入りは1にします。どちらも楽しい作品で非常に迷ったのですが、様式的な完成度を採ることにしました。」 癇癪老人 「お気に入り:中1」 伊達 悠 「お気に入り作;回答がわかれば変わるかもしれませんが・・・・・・中一です。」 * 【解答成績】
解答者数 11名 うち全題自力正解者 10名 全題自力正解者は10名でした。今回の2作はそんなに難解でなかったので楽しめたのではないでしょうか。 【お気に入り投票・結果】 今回のお気に入り投票は投票総数・・・・8 順位表
今回は順位付けというよりはお好みのタイプはどちら?って感じでした。狙いの鋭さで七郎作がやや上回りました。北村作はどちらかというと長編趣向物って感覚でしたね。 |