簡単に使えるFM入門

フェアリー詰将棋を創作するのに、一番大変なことは検討です。
その検討の力強い味方がFMと呼ばれるフリーソフトです。

FM(Fairy Mate)は神無次郎氏によるフェアリー詰将棋の検討/創作支援ツールです。

ただこのソフトはDOSアプリの様な操作方法であり、奥が深いためなかなか分かりにくいところがあります。
今回はその導入から簡単な使い方までを書いてみます。


はじめに1.まずFMをダウンロードします。

神無七郎さんのHP「Onsite Fairy Mate」へ行きます。


その中のコンテンツの中から「ダウンロード」をクリックします。
FMダウンロードより

このリンク部分(vfm265f.exe)を 右クリック→保存 で分かりやすい場所にFMをダウンロードします。


はじめに2.ダウンロードしたFMをインストールします。

ダウンロードしたアイコンをダブルクリックします。
←このアイコンをダブルクリック

自己解凍形式ですので勝手に解凍してくれます。


すると同じフォルダに以下のようなファイルが現れます。

使い方の詳細を知るには、最下段のREADMEと上から7段目のFMDOC3のテキストファイルを読んでください。

これでFMを使う準備は完了です。

FMを使ってみよう

では上から2段目のFM(アプリケーション)のアイコンをダブルクリックしてください。FMが起動します。


このような画面になりましたか?

次に入力用盤面を出します。

この画面でキーボードより  << (半角英数字です)と入力します。

すると画面に入力用盤面が現れます。(図)



これで準備は完了です。

では検討したい作品を準備してください。

たとえばこんな図

たくぼん創り掛けの図 安南ばか詰3手

作意は5七飛 5五玉 3五飛 まで 3手


両王手の詰上りの図です。では完全かどうかをFMで検討してみましょう。

検討の仕方

1.盤面を入力します。

入力用盤面にも書いてありますが、盤面に駒を配置します。
各駒割り当てのキーは以下の通りです。

攻方 玉方
王・玉 Q Shift + Q
A Shift + A
S Shift + S
D Shift + D
F Shift + F
G Shift + G
H Shift + H
J Shift + J
Z Shift + Z
X Shift + X
成銀(全) C Shift + C
成桂(圭) V Shift + V
成香(杏) B Shift + B
と金 N Shift + N

分かりやすくキーボードに割り当てた図を載せます。(七郎さん提供:ありがとうございます)

玉方(受方)の駒はShiftキーを押しながら入力します。

では上の図面を入力してみましょう。

持ち駒も忘れないでください。


駒の横に v が付いている駒が玉方の駒になります。

2.次にルール名を入力します。

何もしない時点ではルールは「ばか詰」となっています。

ルール名の入力は、 % + (各ルール名) と入力してENETRキーを押します。 %は半角英数字です。

とりあえずメジャーなルール(簡略入力)を書いておきます。

ルール名 入力文字
ばか詰 %H
ばか自殺詰 %S
ばかステイルメイト %HS
ばか自殺ステイルメイト %HSS
打歩 %F
安南ばか詰 %A
安北ばか詰 %N
対面ばか詰 %T
背面ばか詰 %B
鏡ばか詰 %J
マドラシばか詰 %M
アンチキルケばか詰 %NC
PWCばか詰 %PWC
キルケばか詰 %C

たとえば安南ばか自殺詰のようなルールが重なる場合は、同じように入力文字を重ねます。

安南ばか自殺詰→%AS
対面打歩ばか詰→%TF

その他の入力方法はかなりありますので、FMDOC3をお読みください。


私の作品は安南ばか詰ですので、 %A と入力してENTERキーを押します。

するとこちらの画面になります。

ルール名が安南ばか詰に変わりました。

3.次に「詰手数」を入力します。

 詰手数の入力は、 # + (詰手数) と入力してENETRキーを押します。(#は半角英数字です)


 今回は3手詰ですので、 #3 と入力してENTERキーを押します。


画面に手数が表示されました。これで盤面入力は終了です。あとはFMに検討をお任せです。

4.解析開始

 この画面より . (←小さいですがピリオドです。)を押すと解析が始まります。あとは待つばかり・・・・。
 では、ピリオドを押してみましょう。

するとすぐにこの画面になりました。


ほんの0秒で解析が終了しました。すごいですね。おそるべしFM。
下から2段目を見てください。検出解数:3となっていますね。
これは作意以外に余詰が2つありました。ということです。
完全作ならここが検出解数:1となります。

作意以外に、55角 45玉 35飛 までと、36飛 45玉 54角 、までの余詰が発見されました。
創り手はここから余詰を消していく配置を考えるということになります。

以下は省略しますが、このようにしてFMを使い、作品を創っていってください。

なお盤面をリセットする場合は、;;(半角英数字)と入力してENTERキーを押します。
終了する場合は、Ctrl + C を押してください。

最後に、これはFMのほんの触り部分です。もっと使いこなそうと思えばFMDOC3を熟読してください。

(お願い)
FMはフェアリー詰将棋の検討/創作支援ツールです。決して解答支援ツールではありません。
間違ってもFMを利用しての解答はおやめください。
FM使用しての解答はその旨(FM使用)記載の上解答ください。(詰パラはだめです)
この点よろしくお願いいたします。