第1回・どこにも出せない普通詰将棋作品展 第2番

出題:6月1日 たくぼんの解図日記

作者: 隅の老人B  


正解者:4名

命名「私の鶏肋」

【詰手順】

▲4六桂  △同 馬  ▲5五歩  △4四玉  ▲4六龍 △4五金  ▲5四歩 △3四玉  
▲3三馬  △同 金  ▲同 と  △同 玉  ▲4二角 △同 玉  ▲4五龍  △4三銀
▲5三と  △同成桂  ▲同歩成  △同 玉  ▲5五龍 △4二玉  ▲3四桂  △3三玉
▲2四金  △同 玉  ▲3六桂  △3三玉  ▲2三金 △同 玉  ▲2五龍  △3三玉
▲2四龍  △3二玉  ▲2二龍  △4一玉  ▲4二桂成  まで 37手詰

作者の言葉(投稿時)


「努力しましたが、才なし創れず。替わりにAさんの2作品を添付します。
Aさんは、どちらか一方を、あっちゃんに選んでもらってね、です」
そして、私も努力した証拠として、没と書き加えて愚作を添付。
後日談。
香竜会作品展開催。Aさん作は、「難しい作品は解答者が少なくなる」の理由で、
あっちゃんは易しい方?をパラ誌に載せました。
解説は短大の石黒教授でお褒めのお言葉、解答者にも好評頂戴。
石黒先生、解説の末尾に曰く、「短大へも投稿のほどを」
で、残った1作を、更に推敲(ここがAさんの良い処)して、短大へ。
パラ誌5月号に載っています。
解説発表は先ですが、これも好評は確実。不肖私が太鼓判。
愚作へのあっちゃんの感想、「少し難しいが、でもね・・・・」
出来は悪いが、我が子は可愛い。こんな理由で何処にも出せない。
たくぼんさんの企画に乗じて、みんなに顔を見てもらえたら。
題して、「私の鶏肋」
こんな思いの投稿、よろしく、お願いします。


★インターネットで「」を調べてみた。(以下 My MessageというHPの名言のページより)

 

鶏肋(けいろく)

 後漢(ごかん)の末に魏(ぎ)の曹操(そうそう)は蜀(しょく)の劉備(りゅうび)や諸葛孔明(しょかつこうめい)たちの軍と漢中(かんちゅう)で戦いました。曹操の軍は、さらに攻(せ)め込もうとしましたが、あまりに遠征(えんせい)が続いたため戦況(せんきょう)も一進一退(いっしんいったい)の状況(じょうきょう)でした。

 そこで、さすがの曹操もこれ以上戦っても無駄(むだ)なことだと判断し、一言「鶏肋だ」と言いました。

 ところが、配下(はいか)の武将(ぶしょう)たちは曹操の言った言葉の意味がわからず困っていました。しかし、その中で一人楊修(ようしゅう)だけは、さっさと引揚(ひきあ)げの準備(じゅんび)に取りかかっていました。楊修は魏で一番の切れ者と言われた人で、いつも曹操の心を読み取るのに長(た)けている人でした。

 他の武将たちは驚(おどろ)いて楊修に、どうしてわかったのかとたずねました。すると、楊修は答えました。

「そもそも鶏肋(ニワトリのあばら骨)は、食べようとしても肉は無く、捨(す)てるには味があって惜(お)しい。我(わ)が魏王(ぎおう)の心中(しんちゅう)もそのようなところであろう。」

 こうして、他の武将たちも引揚げの準備を始めました。

 このことから「鶏肋」とは、大した物では無いが捨てるには惜しいという意味で使われるようになりました。

 しかし、楊修はいつも曹操の心を言い当てていたので、この件でとうとう曹操の怒(いか)りにふれ殺されてしまいました。そして、曹操の軍は無理(むり)して戦いを続け、散々(さんざん)な目にあってしまいました。

 また、他に「鶏肋」は体が貧弱(ひんじゃく)であるという意味でも使われることがあります。

(引用終わり)

 作者の気持ちがよく理解できる命名と言えますね。

 1番は狙いの難解さが1番でしたが、2番は本当の難解作です。正解者わずか4名です。
 作者は昨年(いや一昨年だったか)の香龍会作品展でも初形象形の難解作を発表されてましたが、
 創る作品は一筋縄では行かないものが多いですね。

 各々の変化は動く将棋版で確認していただくとして、5手目で馬を奪い、11手目で金を奪い、角を捨てて再び金を奪い、
 成桂を奪い、そして収束へ・・・という展開。かなり強引な序が解答者を苦しめました。
 特に4二角からの手順は、変化をイヤになるくらい合駒含め読まないといけないので敬遠された方も多かったかもしれません。
 初形Kの字+51歩(私は体操している人に見えてんだけど)からこの手順であれば充分納得出来る作品ではないでしょうか?
 その5一歩が無ければ、4二角と打つ処で5一角と離して打つ手が成立し合駒を稼がれてしまいます。
 また駒を奪う際の手順前後が成立するのが2ヶ所あり小さなキズと言えばキズですが、気にはならないでしょう。
 この辺りが命名の由来の1つかもしれません。


 解答強豪が作品を創り、看寿賞・半期賞作家が解図に挑戦!、そして解けなかったと・・・
 これは他では見られないですね。隅の老人Bさん!日頃の恨み(?)はらしたり〜〜(失礼)


短評

加賀孝志
いや苦しみました。変化の検討疲れました。初形Kにしたかったが欲かな
 解答強豪で累計ポイント2位のこの方が苦しんだのですから難解だったんですね。
遊星人
「鶏ろく」何のこっちゃ?ネットで検索、「鶏の肋骨=少しは肉が付いているので捨てるのには忍びない」
 「三国志」からの引用らしい。
 18年度解答順位戦で満点の作者、年に1度は作品を見せてくれるが難しくて堪らん。
この「鶏肋」曲詰では失敗図だが、手順は会心の出来。
せこい私なら他の象形にならないかと、一捻りしている。
今の所、半端な作品で「どこにも出せない」が、手順を生かす起死回生の妙案で一旗あげたい。
 初形に拘らなければ何とかなりそうな気もしますが、私には無理。どなたかよいアドバイスを・・・。
隅の老人B
何にでも手を出したがる、暇な老人がいる。
手を出す前に、先ず、入門書、解説書を買い込む。
例えば、「薔薇の栽培」、「カルカッシの教則本」等々。
ざっと読んで、理屈は覚えるが、あれ面倒と、これから先へ進まない。
嫌なことに、この爺さんは、この話題が他の人との間に出た時に、 いかにも、「その事は良く知っている、私もした事がある」と、付け焼き刃も良い処で、得意気に論じます。これだけは若いね。
詰棋でも同じです。
口から出任せで、言いたい放題、作家連には嫌われている。「前と違うよ」と言われたら、武蔵の科白「今日の我は、昨日の我にあらず」と、言い返す。
軽薄で困った老人、それは誰?
ハイ、それは「隅の老人B」、私です。
 カルカッシはギター関係ですか。薔薇はなかなか難しい。我が家の庭の薔薇は半分枯れています。(栽培方法を良く知らないので)
 私の詰棋感も若い時に比べるとだいぶ変わりました。最近は当たり障りの無い短評ばっかです
DISABLED
これは自力では解けません。変化が大きすぎるので解答は断念しました。5手目まではなんとなく分かるのですが、そこから先が思いつきませんでした。新鮮だと思います。余詰修正が悔やまれます。
 某国務大臣じゃないですが、「仕方ない」と呟く声が聞こえます。
利波偉
今川さんの作品は久しぶりではないでしょうか?序盤が難しい作品でした。よく捌ける点は○ですが、私は初形曲詰は妙手に欠けるので好きでは無いので、余り評価出来ないです。ごめんなさい。
 妙手が含まれた初形曲詰だったらいいんですね。CARP詰とか・・・(妙手なんてなかったわ)
小峰耕希
無解です。
おかもと
解けず。コン君の解答を見ましたが、6手目金合のあたりでギブアップでした。
 馬を奪うまではこれしかないと言った感じでたどり着くけどそこから先は解答者が行きたくない方向に進むからね・・・
KUMA
(コンピュータに解いてもらったので略させてもらいます)  解こうとして手を出したのですが、ちぃとも筋が見えなくてあきらめました。で、PCの解答を見て納得。こりゃ力のない私には解けません。5手目に馬をパクるなんて・・・、がっくり。
風みどり
ぱすっ
 うむ。潔い。これに時間を割かれて近将の解説原稿が遅れてはまずいですからねえ・・・(もっと早くから解図していただければ・・・・)
冬眠蛙
すみません、追いきれませんでした。きっと途中バラすんですよね。
 はいはいばらしまくります。