バドミントン・エッセイ No.1

バドミントンと私

 早いもので私がバドミントンを始めてもう22年になる。今37才だから、人生の60%くらいはバドミントンをしている事になる。先日私の行ってるクラブに新居浜スマッシュ(新居浜一の強豪チーム)のS君が来たときに年齢を聞くと、彼は言った「21です。」”がああああん”ここ数年間でこれだけショックを受けたことはなかった。まあそれはそれで仕方ない。
 昔を懐かしがるのは年を取った証拠と言われるかもしれないが、私がバドミントンを始めたのは高校一年生の時、それまでスポーツには全く縁のなかった私はスポーツ系クラブ一覧を見ながら、この中で一番楽そうなのはどれかと考えて選んだのがバドミントン部だった。しかしその選択が間違いだった事に気付くまで1週間もかからなかった。部長はじつに怖い人で、練習が終わると体育館で一服するのが日課だった。私と一緒に入った一年生は3人で、計4人つまりダブルスができる最低人数だったせいで「やめたらわっかっているだろうな」と脅されていた。
気の弱かった私はもちろんほかの3人もやめることはできなかった。練習はといえば、入ってから夏休みまでトレーニングと素振りだけだった。高校のバドミントン生活は一年の春から3年の春まで実質2年間しかない。そのうち1/4の間シャトルを打たしてもらえないのだからこれはつらかった。そして教える人も先輩の2年生(バドミントン競技歴1年・しかもあまりうまくない)で悲惨でした。
体育館と言えば、建物の4階にあり、屋内には鳩が巣を作っていて中を飛び回っていた。コートは1面しかも大学生と共用でコートの中には鳩の糞がいっぱい落ちていた。
 今考えただけでもすごいクラブだった。強くなれと言う方が無理な話だった。そして案の定弱かった。
 ただ私のバドミントンの原点がそこにあり、今こうしてバドミントンをしているのもあの怖い部長のおかげだということは間違いない。

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