小田和正コンサート日記(2000/7/6・松山市民会館)


Prologue どうしてコンサートへ?
2週間程前に、ちょーえりの親友・くみちゃんから”小田和正のコンサートのチケットがあるんだけど行かない?”とTELがあった。なんでも旦那の勤めている生保会社が特別協賛しているとかで手に入ったが自分たちは都合でどうしてもいけないということらしい。ちょーえりは「とうさん、どうする?」と投げやりな言い方で私に聞いた。私の返事はもちろん「行く!」。ちょーえりは、私とコンサートが余程ミスマッチなのかびっくりしたような顔をしていた。小田和正といえばオフコース!私達の世代といえば揚水・拓郎・しげるから始まり、青春時代(死語?)は、さだまさし、アリス、チューリップ、甲斐バンド、中島みゆき・・そして、もちろんオフコース(見事)なのです。場所は松山市民会館・午後6時30分開演。楽しみだ。 
16:30 新居浜出発!
なんといっても、平日なので仕事があり、しなければならないことは早めに片を付けて午後4時30分に新居浜を出発。夫婦でコンサートに行ったことは記憶にない(ちょーえりも覚えてない)ので、どうなることか不安がいっぱい。私が行ったことのあるコンサートは中島みゆき(2回)、長渕剛、沢田聖子(マニアック)、村下孝蔵と結構聞かせるタイプばかり。そこで車内での会話、(たく)のりのりの歌の時は、たたにゃいかんのかいの? (えり)別に、ええんじゃない 膝も痛いし (たく)周りがみんな立ったら、やっぱり立たないかんじゃろ? (えり)客もみな、とうさんと同じ年代くらいが多いけえ立たんよ。・・・・ どうみても年寄りの会話。そうこうしている内に市民会館到着。
18:00 会場に入る!
ちなみにちょーえりは小田和正に興味が全くない。誰か他に行く人いないかな?と言っていたのだが、男同士で行くのもいやだし、ちょーえり以外の女の人と行く訳にもいかず。結局行くことになったのだ。会場に入ると、ちょーえりが、「お腹がすいたので、なんか買って中入ろう」と言ったが、映画館じゃないんじゃけえ、コンサート聞きながらせんべえかじってる人はおらんで・・・と結局、ロビーで2人でパンをかじる。会場はほぼ満員(当たり前)。生保会社の特別協賛ということで、生保レディ(おばちゃん)といった軍団も数多く見受けられる(こんな人の近くはやだな・・・)。私達の席は2階席の真ん中、大きい通路のすぐ後ろの席(これがあとの悲劇を生む)・・・しばらくすると、おばちゃん軍団が7,8人大きいダミ声で世間話をしながら、こっちにやってくる。(あっちにいけ・・・と祈るたくぼん夫婦の願いも届かず)私達の真後ろの列へ「どっこいしょ」と着席。それから開演するまでダミ声世間話は続く・・・・。いよいよ開演!
18:30すぎ 開演!本物だ!前半!
始まるまで「本当に小田和正なんだろうか?オダムドウだったりして」と言っていたちょーえりも小田和正が本物とわかり一安心?最新のアルバムの中の歌から始まった。ここに来る車中でレンタルしてコピーした(買えよ!)そのアルバムをずっと聴いて予習していたので聞き覚えがある。コンサートのテーマは「終わりのないコンサート」とのこと。いったいどうなるのか?それにしても頭のてっぺんから出ているような透きとおるような声。情景があたまの中に浮かんでくるような見事な歌詞。聞き入るメロディ。すばらしい。感動で手拍子にも力が入る。肘を壊しているちょーえりも手拍子しているが大丈夫だろうか?県の試合には出られるのか?は余計な心配。ここまでは席を立つ人も無く、ほっと一安心・・・ここで前半が終わり・・・・しかしこのあと恐るべき光景をたくぼん夫婦は見ることになる・・・・・。
19:30頃 ちょっと中休み
ちょっと中休みで、舞台上のオーロラビジョンで小田和正と加藤いづみ(松山出身で今回バックコーラス・・・結構有名)が松山市を散策しているビデオが流れる。その中で、道後の商店街の中のパチンコ屋に入り、案の定出なかった。とか坊ちゃんスタジアムに行って「しかし私は夏目漱石は好きですが”坊ちゃんスタジアム”という名称はちょっとねえ・・・とか、坊ちゃんスタジアムの中の○○蒲鉾店の看板は・・・・・とか話している。そしていよいよ問題の後半へ・・・。
19:40 観客も興奮!総立ち状態に!
いきなりの大音響!で後半が始まった。曲名は知らないがのりのりの曲だ。すると今までタイミングを見計らっていたのか1階フロアの客が総立ち状態に!!!おおっ!すごい盛り上がりだ。これは・・・と思ったが2階は立っているのは2人。その2人も周りをきょろきょうろ確認しながら立っているが、周りはまだ冷静に判断しようとしている空気だ。腰を浮かそうとしては止めるという人も目に付く。結局、その曲の間は2人だけだった。続いての曲は・・・、おっミラーボールが回り始めた。そうあの曲「東京ラブストーリー」のテーマだ。ちょーえりの目が光る(理由は最後に)。1階は総立ち。2階もやっとパラパラ立ち始めた。しかし、たくぼん&ちょーえりは、まだまだとばかりどっかり着席だ。右の前方では50を過ぎたおじさんが酔っぱらいのようにくねくね踊っている。その後、のりのりの曲がメドレーで続く。さすがに2階も2/3は立ち上がった。しかし、たくぼん&ちょーえりの列の人は、同じ年齢層のカップルばかりのためか・・なぜか着席状態。途中で「隣が立ったらしかたないねえ」と思っていた私達は、まだ立ち上がらなくていいと思っていた。しかし、ふと、ちょーえりが横を向いた時、視界の隅にあの生保おばさま軍団以下全ての人が総立ちの光景を見た。ちょーえりはあわてて「後ろみんな立っとるよ」と私に耳打ちした。通路の後半部分の先頭だった私達は、前の光景は見えても後ろには気が付かなかったのだ。しかし立つタイミングを逃しているし、この列だけはみんな座っているということで、たくぼん&ちょーえりはこのまま硬直状態となってしまった。しかし後ろのおばさま軍団の「いち、にい、さん・・・」という訳のわからないかけ声はなんなんだ。そっちが気になるぞ!立とうか立つまいかと心の中で葛藤していると、曲が聞かせるスローテンポになった。よかったしばらくこのままでいける。しかし困ったのは今立っている人。手拍子をする曲ではないし、座るタイミングを見事に逃しているので、不自然にぼーっと立っている。中には葬式に参列しているみたいな人もいて気になって仕方がない。その後、結構盛り上がって、「言葉にできない(名曲・・・鳥肌が立ちました)」で聞かせて・・・そして終了・・・。アンコールだ。
20:30頃 アンコール1
コンサートでは恒例のアンコール。出てくるとわかっているのに(すぐに舞台設定の準備をしているし)一生懸命手拍子をする。手拍子しなかったらっ出てこないのかな?とか考えていると再び小田和正の登場だ。バックバンド・Far East Club Bandのインストルメンタルメドレーとあとしっとりとした曲1曲して退場。盛り上がりに欠ける終わり方なので、もう一回あるぞ!
20:50頃 アンコール2
再び、アンコールの手拍子を連打。昔は「アンコール!アンコール!」と連呼していたが、今は手拍子だけみたい。そして再び小田和正登場。1曲歌い。続いて加藤いづみが小田和正が今回のコンサートの為に創ってくれた題名のない一曲を歌った。その後1曲歌って、バックバンドが退場。小田和正はピアノ弾き語りでしっとりもう一曲。もうさすがに終わりかなと思ったら、小田和正が「今日は終わりのないコンサートです。」と叫ぶ。観客は興奮状態。そして静かに言った「最後に、今日のコンサートの一番最初に歌った曲をやります。これでエンドレスです。終わりのないコンサートです。今日はどうもありがとう!!!!」・・見事な演出でした。終わったのが21:15分。約2時間45分たくぼんは満足でした。立たなかったし。
21:30頃 市民会館を出発!興奮のママ・・新居浜へ
帰りの車中ももちろん小田和正のCDだ。行きから考えると16時30分から23時まで7時間30分小田和正聞きっぱなしだ。車中で私が、あの歌はよかったねえ。あの歌も聴かせたねえ・・・とちょーえりに話しかけると、ちょーえりは「知ってる曲が1曲しかなかったから・・・・」・・・・まさか東京ラブストーリー・・・・ピンポン。・・・・たくぼん(無言) しかし、小田和正のパワーはすごい。あの高音の見事な声で、しかも1曲1曲全力投球の歌い方で30曲ぐらい歌いきった。とても50才を越えているとは信じられない。ふと我が身を振り返り、体が痛いとか調子が悪いとか、暑いとかで練習をしていない自分がとても小さく情けなく思えてきた。やる気がふつふつとわき上がってきた。そのときちょーえりは言った「帰りにコンビニでおにぎり買って帰ろうや・・お腹空いたわ。」

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