第1回・最悪詰作品展 第2番

出題:5月15日 たくぼんの解図日記

作者:北村太路  最悪詰 7手


【詰手順】

▲2六飛  △3七香  ▲2七飛  △同玉  ▲2八香  △3六玉  ▲4六金  まで 5手詰

作者の言葉(投稿時)

「初級者向きではないかもしれませんが、短めの作を作ったので投稿します。」

★続いても北村さんの短編です。最悪詰にしては珍しく初手の誘手が多いのがポイントです。
 たとえば初手43飛とすると、37香、同角、18玉、19香まで早く詰みます。つまり2手目37香
 と合駒された時に同角しか手がないと詰むんですね。ですから攻方は3手目飛で王手できる位置へ
 移動します。ただし1六飛はある手です。37香とすると同角、18玉の時、17飛と出来ますから。
 ただしこの場合は、2手目合駒せず18玉と寄られて、17飛、同馬、19香と37ではなく17の香を
 取らされて同じ形になってしまいます。この変化は上手いですね。
 というわけで初手は3手目飛で王手できる48か26に移動します。48だと、18玉、38飛、同馬、
 19香と16飛のときと同じような手順で早詰。
 正解は2六飛で、37香に同角は18玉以下ですので、2七飛と香を取って28香、3六玉、46金まで
 です。作意以外は19香までの詰み上がりでしたが、作意は56の金を使いのが面白いといえば面白い
 かな。



短評

小林看空
56金が活躍するとは。。三手詰の味。
橋本孝治
5手で詰まない唯一の移動先を見つける問題。56金が選択肢を狭めているのが惜しいですが、簡潔な収束のためには仕方がないですね。
★56金が無ければ初手の数が5つ増えますからね
北村太路
短手数で変化紛れのあるものを作りたいと思いました。5五角、4六飛、2八玉の形を作れば、初手飛の移動場所が多くなり、物になるのではないかと考えました。結果的に、作意、飛が使えずに簡単に詰むもの、飛で王手できるので飛を使われても詰むように誘導するもの、の3パターンになりました。
★変化が楽しめますね
橘圭吾
初手開く位置さへ分かれば後は容易
伊達悠
このルールで開き王手の作品ができることにびっくりしました。
真T
26飛の限定移動はいいですね。18飛や48飛の変化もいい感じです。
隅の老人B
初手に悩む。16飛かな?で、一苦労。
小峰耕希
最初の2手は良いのですが…。収束に難があるのは最悪詰の常とは言うものの、流石にこの手順は後味悪いです。
★初手・変化が狙いですので短く纏めるとすれば仕方ないのでは。