第2回・最悪詰作品展 第5番

出題:6月15日 たくぼんの解図日記

作者:小林看空  最悪詰 10手


【詰手順】

△8八角  ▲3一馬   △2二桂  ▲同 馬  △同 玉  ▲1四桂 
△1一玉  ▲2二桂成 △同角生 ▲2三桂生 まで 10手詰

作者の言葉(投稿時)

「七郎さんのいわれる10手でなく、厳密には、(1手+9手)という表現だと思うのですが。。」

★ 後手が何か一手指して9手詰の最悪詰を創る問題といったらよいでしょうか。
 初形をよく見ると先手は次に3一馬と7九馬の2手段あるのが分かります。
 先手の手を限定させるというのが最悪詰の解き方ノコツですので、どちらかを消す一手が必要です。
 やはり7九馬の方があとの手が広そうですので3一馬を本筋で考えます。
 では7九馬を出来ないような初手を指したとして先を考えます。
 3一馬 2二合 同馬 同玉をイメージすると、3四歩の配置から桂合が見えてきます。
 3一馬 2二桂 同馬 同玉 1四桂 1一玉・・・ここで2三桂と打てば詰みですが、
 そうは指してくれず2二桂成とします。これを同玉とすれば詰みませんので、これを頭の丸い駒で
 取れるよう初手を考えればいいのです。桂は2二同桂と取れる位置はありませんので角を打つ一手。
 2二同角と取れて7九馬と出来ない条件を満たすのは8八角!しかありません。
 偶数手詰はチェスプロブレムに近い感じで、今後どんどん発展していく領域だと思います。
 



短評

橋本孝治
王手を掛けない受先作品がさっそく登場しました。最悪詰に限らず、受先形式の出題は有望そうです。ぜひfmも対応して貰いましょう。
★賛成〜〜
隅の老人B
22桂成は最悪詰の好手。これで普通の詰棋が、解けなくなる。
真T
最初79馬が見えておらず、角打非限定と思ってしまいました。
後手側が詰ますことを目的としているので、後手からの方が自然なのかもしれませんね。
★本作のように狙いが分かりやすいものならいいですが、そうでないとかなり難解になるような気がします。
遊星人
初手33角から入る、44角でも同じ、どうもおかしい。あっ、そうか。79馬を見逃していた、気が付くのに15分。比較的、スムースに詰めた。綺麗な詰め上がりに感心。
★最後になるほど!と膝を叩く!解答者冥利に尽きます
小林看空
自作ゆえ省略。もう少し難しくしたかったけど入門用ということで。
北村太路
初手8八角!しびれました。本当に絶妙手。
★この1手!!+9手詰というのがピッタリでした。