第4回出題・解説編

【第63882回出題(2005/9/23)・解説編】

 こんにちはフェアリー9月号4番が解けなかったたくぼんです。
 第4回出題の解説編をお送りします。解答者数19名(おお〜っ〜)
 回を重ねるごとに増えてきています。感謝感謝です。
 今回は第3の問題が一番難解だったようです。答えをお楽しみに〜。

63882回出題・A題 ばか詰 7手 たくぼん作(登場2回)正解者19名63893

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<作者の一言>

 よくある筋ですので見える人には一瞬かも。

 【詰手順】

 9六角 7三玉 8五桂 6四玉 4六角 7四玉 7三桂成 まで 7手

【詰上図】

20051001090029.gif

【解説(のようなもの)】

 作家の方なら一度は創ろうとしたことがある詰上がりだと思います。
 そんな方は多分、一瞬で詰上がりが見えたことでしょう。
 それをいかにカモフラージュするかが勝負なのですが・・・・_| ̄|○
 実は初手7七桂を打つ所から入るのが当初の構想でしたが、
 それを実現するのにあと何枚もの余詰防止の為の駒が必要でしたので断念でした。
 次回はがんばります。
 
 それでは、いつものように解答者の声を・・・(到着順)

橋本孝治さん 9/23 10:18

解図時間は2分くらい。
守備か強いので両王手を予想し、その通りの手順が出てくるので易しかったです。
でも、予想通りとはいえ気持ちが良い詰上りであることは確か。
逆に両王手の紛れ満載で、全然違う筋で詰むような作だと、答えが分かったときにキレそうですね。

今回の一番乗りはなんと橋本さんでした。今回は祝日の朝9:20の出題でしたので、
休みの日に早起きした人が有利でしたでしょうか?いつも同じ時間の出題時間なら
決まった人が1番乗りになりそうですのでいろいろ考えてるんですよ〜。
橋本さんが言われる全然違う筋は実は狙っているんですが・・・・おっとこれ以上は・・・


吉川慎耶さん 9/23 10:39

解図時間:5分
最近、フェアリーにはまりつつあり、メールの仕方がやっと分かったので(泣)解答
します。
第2回出題のAで角の効きがあっても桂が打てるのが盲点で金合いして下から打つこ
としか思いつかなかったので衝撃が大きく、記憶に残りすっと解くことが出来ました。
ちなみに7月号の須川さんの作品は53角成、45玉、35馬、54玉、34飛とす
ると44合駒は有効合になるんですか?

良く考えるとこの出題ではばか詰の説明を全然していなかったですね。(反省)
4四合いは有効です。ルールについては今度書きますね。吉川さんは初解答。今後ともよろしく〜。



村田桂花さん 9/23 12:23

難しそうなのでちらっと見てパス、
B題を解いてから戻ってきたら30秒くらいで解けました。
合駒を出そうとしなければそんなに難しくなくていいですね。

B題から解いたという人は何人かいらっしゃったみたいです。
私も気になったので「出題は手数潤」なんてコメントつけちゃいました。


北村太路さん 9/23 12:40

解図時間:5分くらい
最初に想定した図が最終手7三角成までの図でした。
と金がジャマだなあ、とか思っているうちに各所に受駒が聞いていてイライラしまし
た。が、よく見たら7三桂成なんて手がありましたね。
両王手にすれば敵の守備力なんていっぺんに無力化するんですね。なるほど、なるほ
ど。守備駒に成駒ばかりあるので、なんとかならんのか!と思ったんですが、やっぱりな
んともならなそうですね。
持駒角を実現するには、合駒むしりとる余詰防止のためには仕方ないんですね。

持駒が角はかなり強烈に余詰の可能性大となるので、余詰防止駒数と手順との
バランスが作図のポイントになりますね。


隅の老人Bさん 9/23 15:21

約10分で最終の桂成発見。”ヤッタぞ”と思う。
    
前回のお願いを聞いてくださり名前を変えていただきました。ありがとうございます。

高坂 研さん 9/24 1:20

たくぼんさんの作風というのが、徐々に分かってきたような気がします。
(1)アクロバティックな詰め上がり
(2)合駒が入らない
などが2作に共通していますね。
解図時間は5分といったところ。貴作の詰め上がりを見て、
小林敏樹さんの13手詰(最後連続両王手のやつ)を思い出しました。
狙っているところが似てますね。

これも下の図をご覧下さい。しかしここまで私を分析されたら次回は・・・お楽しみに

もずさん 9/24 1:56

解図時間は15分くらいです。
最初は合駒を取る展開を考えていたのですが、
これだけ守りがしっかりしていると両王手でないと詰まない
と考えて正解にたどりつきました。
両王手はよくある形ではありますが、やはり一瞬の切れ味が爽快です。

やっぱりちょっと守りが強力すぎました。バランスの問題です。

小林敏樹さん 9/24 3:10

このパターンは作ったことがあるので一目でした。

下の図↓です。作者のコメントが正しいことが実証されてうれしいです。

金子義隆さん 9/24 23:38

今回も苦しみました。50分。合駒はないと分かっていながら、またしても
合駒を考えて迷路にどっぷり。
小林敏樹さんの13手詰(近代将棋1987/03)を思い出しますね。

図面はこちら↓(ダンボールをひっくり返して探しました)
この手の詰上がりの決定版と言っていい傑作です。
しかし50分は予想外です。私との相性が良くない???


小林敏樹 作 普通詰 近代将棋1987年3月

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若林さん 9/25 5:21

セルフピンを引っこ抜く形かと思ったら
そうだったのですぐに解図は終了。
でもこの感触は良いですよね。
駒取りの余地は殆ど無いんですが、と金は全部金でも良いかも。

と金は全部金でもOKでしたね。紛れを求めるのならそれも一作。
ただ初形が重たくはなるかも。(今でもなってるって・・・)


弄っていて出来た派生作。
既存の収束の上に余詰消しが強引か。
ばか詰 77桂96歩 +角, 55飛73金74玉75銀84金 #5

若林さん作 ばか詰 5手

20051001095148.gif

橋本さんが切れるパターンはこんな感じ?

酒井博久さん 9/25 7:48

桂馬は85に使うしかなさそうなので、考えやすかったです。
とはいえ、最初は別の角打も考えたので、1分くらいは掛かっています。

とはいえ〜でも1分ですから、さすがに早いです。
皆さん九州Gも頑張って解きましょう〜。
今回は大変そうです。


縫田 光司さん 9/25 22:27

解図時間は5分位だと思います。
「これだけ守備駒が強かったら、両王手ぐらいしか詰ませ方がなさそう」と
考えて、ぼーっとしていたら思いつきました。

縫田さんは初解答です。今後ともよろしく。ぼーっとしてたらというところが、
私の解図法と似ています。


橘 圭吾さん 9/26 12:38

確かによくある筋でこのくらいしか詰上がりがないのが残念。解図時間約30秒

私も残念でした。

冬眠蛙さん 9/27 1:15

「3枚だけで詰みっこない→合駒取って詰ます」と即決したのが躓きのもと。そ
れだけに、この詰み形を見付けたときは感動もひとしおでした。

ありがとうございます。今回の感激No.1です。こんな評が来るとうれしくなります。

ぷらさん 9/27 21:07

守備が強いので両王手の筋と推測できました。
でもすぐには解けず、先に9手詰を解いて
ばか詰のカンを取り戻してから再挑戦したらすぐに解けました
わかっていても両王手は気持ちよくて好きです。
解図時間:2分くらい( 体感時間なので実際は倍かもしれません)

ぷらさんも初解答です。今後ともばか詰をよろしくお願いします。

KAMUさん 9/30 1:04

解図時間 駒を動かして5分前後
単純な王手では無理そうと両王手の詰上がりを考えたら解けました。
これが5分程度で解けるようになった自分を褒めてあげたい(笑)

今度は是非創ってみてくださいな〜

小峰耕希さん 9/30 6:44

昨日の就寝直前にやっと解けました。そんな訳で解図時間は約1週間です。
解けてからよく見れば、この配置だとこの筋しかないなとわかりますが、
初手の角の打ち場所がやたら多くて絞り切れず、惑わされました。
たしかに、「見える人には一瞬かも」知れませんね。
もっと手筋を勉強しないといけないという事がよくわかった作品でした。

これだけ考えていただければ作者は嬉しい。

小五郎さん 9/30 18:02

何時間かけてもさっぱり…で問題の傾向を知るため(?)
たくぼんさん作の第1回出題をもう一度良〜く見てみました。
すると不思議なことにわずか数分でわかりました!
ふつうの詰将棋ではよくある開き両王手、フェアリーだと
なかなか気づけないものですね。

すごい!作風を一瞬に読み取られましたか〜。恐れ入りました。

Urakabeさん 9/30 21:15

冬眠蛙さんが「難しくてエンエン悩んでおります。」とのことで
どんなものなのかと気になり解いてみました。
一仕事終わった後でリラックスしていたせいもあったのでしょうか、
すんなり解けたので解後感は良かったですね。

Urakabeさんも初解答で、一番最後の解答者でした。解後感が良かったようで、
作者もいい気持ちにさせていただきました。


63882回出題・A題 ばか詰 9手 太郎@神無一族作(登場3回)正解者19名63893

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<作者の一言>

 もう一段の展開が必要ですが、捨てきれませんでした。

【詰手順】

1六飛 1七角 同飛 同飛成 3七角 2八龍 同角 同角生 1八飛まで 7手

【詰上図】

20051001090126.gif

【解説(のようなもの)】

 初手の1六飛は何となく打ってみる1手。4六角の配置から、
 いかにも3七角と打ちそう(限定になりますからね)ですので
 1七角合も間違いなさそう。同飛と取って同飛生・・・あれ?詰まない。
 ばか詰の大原則は「盤上の生飛車は生で使うことがほとんど」ですので
 生かと思いきやここに作者の狙いがありました。
 飛車を成らせて2八に移動合で盤上から消すのが見事です。
 裏の裏を付いた(表か?)内容です。最後の角生はお約束です。
 いつもながら簡素な駒数で狙いを的確に実現させる所はさすがですね。
 これでもまだあと1段の展開が必要だそうで、言葉がありません。(勉強しよ〜)
 
 では、解答者の声を・・・(到着順)

橋本孝治さん 9/23 10:18

こういう「一見、目的達成が不可能に見える」パズルは大好きです。
この作のポイントは4手目「同飛成」の発見ですね。
つい、調子に乗って合駒したくなるところですから。
解図時間は3分くらいです。

作者の意図がと解答者に的確に伝わると言うことは、作品が優れていると言う証拠ですね。

吉川慎耶さん 9/23 10:39

解図時間:3分
上手く手が限定出来てますね。この配置が絶妙で好形にまとまっていて手を出したく
なります。

私も初形を見ただけで好作と感じました。

村田桂花 9/23 12:23

3分くらいですか。あまり紛れがないので助かりました。
それにしてもうまく創られるものですね。

確かに紛れは少ないですが、それ以上に伝わるものがあります。(褒めすぎ?)

北村太路 9/23 12:40

最初にB題からとりかかりました。
手がすごく狭いのに全然詰まずに焦りました。胃が痛くなりました。
自玉に王手をかけたくないという気持ちが無意識に働いたようです。
前回の太郎さんのが自玉に王手をかけず合駒の種類がいっぱいでるのでそれにもつら
れたかも。
よく考えたら同じような問題がでるわけないですね。
全着手大駒のフェアリー長手数記録かもしれません。(全く知識なしに適当に言って
ます。)

全着手大駒とは確かにそうですね・・・しかし記録かどうかはどうやって調べたらいいのでしょうか?

隅の老人Bさん 9/23 15:21

一瞥は、飛角不成、これはダメ。絶連ぎみだが、移動合は巧みな好手。約5分

成は第一感では考えないですね。普通。

高坂 研さん 9/24 1:20

解図時間は3分といったところ。

高坂さんを3分苦しめたのなら(苦しくはないか)Okでしょう。
私は過去かなり苦しめられてますから・・・・ね。


もずさん9/24 1:56

3分で解けました。
龍の移動合は意表を突いていて面白いと感じました。
配置から AWAKEN 44 を思い出しながら考えていたのですが、
さすがにあそこまで洗練するのは難しいですね。

どうしてもAWAKEN44が浮かぶのは私も同じです。あれは神局です。(前にも言ったかな)

小林敏樹さん 9/24 3:10

成生の対比がかわいい。1分。

最後の角生が意外といい味を出しています。

金子義隆さん 9/24 23:38

40秒。無駄なくできているとは思いますが、合駒物は考えやすいです。

太郎さんとの相性は良いようです。

若林さん 9/25 5:21

手なりで流れるように解決。大駒のみのやりとりで
シュリンクされて一枚ひっくり返る構成が良いです。
初形と収束の対比がいかにも太郎氏の短編、という気がします。
完成品で駒の動かしようが無い気がしますが、
ここで「もう一段の展開」というのが
作家としての貪欲さですね。頭が下がります。

「もう一段の展開」これが太郎さんです。「これくらいでいいか」これが私です。

酒井博久さん 9/25 7:48

4手目が盲点でした。これも1分くらい。
で、何が偶然なんだろ?
飛角の織りなす手順の美しさは偶然できたものとは思えませんが・・・。

偶然は違う所にありました。飛角の織りなす手順の美しさ…いい表現です。 

縫田 光司さん 9/25 22:27

解図時間は10分位だと思います。18に合駒を打つ筋を追いかけていました。

紛れの本命は4手目1八合でしたか〜

橘 圭吾さん 9/26 12:38

ばか詰では何故か成る手は盲点になる。修行不足を痛感・・・。解図時間約5分

その通りだと思います。ふんふん今度は私もこっちの筋で・・・。

冬眠蛙さん 9/27 1:15

こちらは1分以内で解けました。易しく楽しい手順で嬉しくなります。

素直なんですね、性格が・・・。意味は不明ですが。

ぷらさん 9/27 21:07

手はせまいですが、移動合いのための飛成りがアクセントになってて良いです。
こういう易しいばか詰めは歓迎です。
解図時間:1分( 体感時間なので実際は倍かもしれません)

今、短編でこう言うタイプの作品を創る人は少ないんじゃないでしょうか。貴重な存在ですよね。太郎さんお体を大切に・・・・(おいおい)

KAMUさん 9/30 1:04

解図時間 駒を動かして5分前後
四手目、合駒とか不成を考えて悩んでしまいました。私だけでしょうか?
あと作者の一言の"捨てきれなかった"ものとは、なんなのでしょう?

やはり4手目で少し悩まれたようです。KAMUさんだけではなかったですよ。
"捨てきれなかったもの"・・・何ですか?太郎さん


小峰耕希さん 9/30 6:44

締め切り寸前まで苦戦したA題とは対照的に、
B題は2分前後(1分よりは掛かったかも知れないが、
3分は考えていない)ではなかったかと思います。
ちゃんと測ったわけではないので断言は出来ませんけど。
早々と解けた理由を考えてみると、
@A題と違って選択肢が少ない。
A似たような収束(△2八同角不成)を作ろうと試みた事があったので、
出題図を見た瞬間に詰漠然とではあったが詰形が見えた。

フェアリーでは解図力を上げるには、自分で何作か創ってみるという方法が有力です。
(七郎さんの受け売り)私は今頃、それに気付きました。_| ̄|○


小五郎さん 9/30 18:02

成!!!  完全に意表をつかれました。
簡単に詰みそうなのに詰まない15分間、楽しいひとときでした。

太郎さんもこの短評読んで涙流して喜んでいると思いますよ。

Urakabeさん 9/30 21:15

太郎さんのコメントの3つの言葉がまだ解らない、、
解図時間は両方で2〜3分

3つの言葉、これが一番難解だったようですね。答えを見られて皆さんどう思われたでしょうか?

おまけ・第3の問題 解答者数10名
その太郎さん作には次のようなコメントが添えられておりました。
 「 (?) と (?) で (?) は偶然」
 さてこの(?)に入る3つの言葉は何でしょうか?

<解答一覧>

橋本孝治さん「(初形)と(詰上り)で(盤上の使用駒が同じなの)は偶然」
吉川慎耶さん「(成)と(生)で(成)は偶然」
村田桂花さん「(自民党)と(公明党)で(3分の2)は偶然」(違うってまともなのが思いつかず)
北村太路さん「(飛)と(角)で(同大駒 同<同種>成不成)は偶然」
北村太路さん「(飛)と(角)で(大駒打 <逆の大駒>合 同大駒 同<同種>成不成)は偶然」
北村太路さん「(飛)と(角)で(全着手大駒)は偶然」
縫田光司さん「(同飛成)と(同角生)で(対比)は偶然」これだと「で」の代わりに「の」の方がしっくりくるので、違うと思います。
橘 圭吾さん「(成)と(生)で(成)は偶然」
冬眠蛙さん 「(出会い)は(必然)で(別れ)は偶然orz」
冬眠蛙さん 「(前回)と(今回)で(似た詰上がり)は偶然」(でも大して似てないなぁ。解答楽しみにしてます)
ぷらさん  「(大駒打ち)と(大駒合い)で(移動合い)は偶然」
KAMUさん  「(前作)と(今作)で(角生が入ったの)は偶然」(・・・違いますね)
小峰耕希さん「(飛)と(角)で(全手順)は偶然」

という皆さんなかなか考えた(日本後としておかしいのも中にはありますが・・・)
解答でした。そして正解者は63879名!・橋本孝治さんでした。

 正解は「(初形)と(終形)で(同一駒構成)は偶然」でした。

 こう言う細かい所まで目が届く所はさすが太郎さんです。橋本さんお見事でした!

【最後に】

 橘 圭吾さん 

 今回も比較的解き易く安らぎの二題。

 しばらくはこんな感じででいきます。
ぷらさん

 フェアリー初解答です。ていうか、かしこも含めて解答は30年ぶりくらいかも?(笑)

 30年前と言うと私は中学生でしたか、まだ純情でした。

 皆さん第4回はいかがでしたでしょうか?解答者数も増えて日記で書けるスペースでは
 なくなってきた感じもしますが、これも嬉しい悲鳴です。
 次回は、太郎さんと新人さんのコラボの予定です。よろしくね〜。