平成12年度 第17回 全日本シニアバドミントン選手権大会
たくぼんのおもしろ参戦記

平成12年11月25日(土)〜27日(月)

第1会場・・・・徳島市立体育館 ・第2会場・・・・鳴門県民体育館 ・第3会場・・・・松茂町総合体育館


 くぼんは実は、全国規模のバドミントンの大会に一度も出たことがない。というか西日本でさえない。まさに典型的なローカルプレーヤーなのだ。今回、全日本シニアが四国の徳島であるということで、是非とも挑戦したくなった。今年40歳になったばかりなので、40代の中では若いということで四国総合県予選で県チャンピオンになったのも、いいきっかけだった。それと、今年の正月に行なわれた大学のOB会で先輩の角田さん(いつもシニアに出ている人)と今年のシニアは徳島だから、徳島で会おうと声をかけてくれたのも理由の1つだった。
 エントリーはしたものの、ペアの島村さんは病気で寝込んだり、私が肩を故障したりとさんざんの状態。11月初めのスポレク祭では負けてしまったし、2週間前の混合団体戦では、肩が痛くてスマッシュやクリアが打てない状態だった。あまりの痛さに、整形外科へ足を運んで、「1週間後に大きな試合があるので、スマッシュ打っても痛みがないようにしてください」と直訴したりした。大好きなバドミントンを2週間、シニアのために調整だけにして、やっと肩の痛みが気にならなくなったのは2日前だった。
 仕事が暇なときなら、前泊する予定だったが、なんとここ数年ないくらいの忙しさ・・・仕方なく当日の朝、行くことにした。出発は朝5時30分。メンバーはたくぼんとペアの島村さんとちょーえり(応援係)の3人。本当は一緒に行くはずだったY田・3吉組はその出発時間を聞いてビビってしまい、同じチームの後輩・S藤君(シニアには出ない)を無理矢理(?)運転手に雇い(お弁当とか)7時に出ることにしてしまった。

【試合開始前】
 たくぼんの出る40歳の部は、会場が徳島市立体育館だった。(右の写真) 噂では3つの会場のうち一番立派ということだったが・・・。やはり話は半分に聞かないといけない。試合は9時からで、1回戦がいきなりある。ここで負けると、今日一日がとっても暇なものになるし、エントリー代4500円の元も取れない・・・せこい・・・なんとか一つ勝ちたいが目標であった。会場に入ると、だんだん緊張のボルテージが上がってくる。練習風景を見ても、みんな40代のはずなのだが、若くて上手に見えるから不思議だ。大学の先輩・角田さんと私が広島時代一緒にペアを組んでいた武田さんがいたので挨拶。何の因果か私達が2回勝つと対戦してしまうのだ。「ぜひやりましょう!」と言って分かれる。でも心では1つ勝てるかな・・・と弱気であった。(注・・その証拠にウエアーは2着しか持っていかなかった)

【徳島市立体育館】
【1回戦・田中・山田組(大阪)】
 いよいよ試合開始だが、線審が見慣れないところへ座っている。対角線に座る方式らしい。一人の線審が自コートから相手コートまで一直線にラインを見るんだそうだ。永年やっていて初めての経験だった。主審は若い女の人。大きい大会の前には審判講習なんかみっちりやってるんだろうなと思いつつ、対戦相手と握手をしようとネットの方へ歩き出した時、いきなり主審から「ラブオールプレー!」のコールが・・・・一同唖然!「おいおい!トスもしてないのに誰がサーブを打つんや!」「シャトルももろとらんがな!」というつっこみは考えたが緊張していたので言えるはずもない。主審も晴れの大舞台でかなり緊張していたようだ。これで緊張がゆるんだんだから面白いものです。試合は1ゲーム目すんなり取り、これなら勝てるかな・・と思って第2ゲーム。7時出発組も応援に到着して応援席の一番前で応援してくれる。はてはてそれがいけなかったのか、気がゆるんだのか第2ゲームでミス連発。止まらなくなり一気に取られる。ファイナルも前半リードされてチェンジコート・・・。これが大舞台か・・・と思ったところへだんだん勢いが付き、一気に逆転し、そのまま逃げ切った。ウレシはずかしの1勝でした。観客席に上がる途中、愛媛県の選手から、第2ゲームどうしたん?と会う人会う人に言われ、みんな見てたんだと恥ずかしくなりましたが、逆にみんな見てくれているんだから頑張らねば・・・とも思ったのです。
【2回戦・浜崎・浦組(長崎)】
 遠くから来ている人は絶対強い!と思っている私は、長崎というだけできっと強い。そして一緒に始まった1回戦であっという間に勝ったという事実でやっぱり強い。浜崎さんはシングルスにもエントリーしていて外シードに配されているのを見て絶対強いと思っていた。そしてやっぱり強かった。第1ゲームは中盤まで競っていたが終盤抜け出され取られる。第2ゲームも序盤リードされ、これまでかなと思ったが、それまでサーブに悩んでいた島村さんのサーブが決まりだし、流れがこちらに傾き逆転。いよいよファイナルゲーム。よーし!と思った矢先・・一気に2−11に・・・ありゃ・・・と思ったら3本連取して5−11。ここでもしかしたらいけるかもという空気を感じた。相手のイージーミスやネットインなどで、一気に抜き去り14−13とマッチポイント!ここでセカンドサーブ!そして甘いクロスドロップが私の前に、「よしここは、得意のスピンヘアピンだ!これで決まった!」・・・ミス・・・よく考えるとその技は成功率2割くらいだった。そして案の定、同点に追いつかれセティングに・・・。そのまま2点連取され、相手がマッチポイント。しかしここを相手のミスに助けられ再びサービスが帰ってきた。1本取り15−16、私のミスでセカンドサーバー、そしてまたまた1本とり16−16のラストオール・・・・ここ凌がれたら負けは確実。ものすごい緊張。大きく深呼吸・・・そして・・・相手のなんでもない羽根上げがサイドアウトになって、本当にうれしい勝利を勝ち取った。よく考えると相手はそのラリーを取られると負けという崖っぷち。私達は取られてもとりあえずサービスオーバーとなるだけ。この違いだったかもしれない。観客席に上がる途中、みんなから、「心臓に悪いわ!」「もっと楽に勝つか負けるかしてくれ!」と言われたが、その通りだと思った。やってる方は、そこまでではないですが勝ったうれしさは倍以上ですね。う・・・ということは3回戦の服がない・・・・。
【3回戦迄の間の時間】
 ちょっと遅く始まった隣の対戦。勝った方と私達がやるのだが、先輩・元ペアコンビが苦戦している。対戦相手の左利きのプレーヤーがかなり上手い。スマッシュは速いしタッチも早そうだ。ファイナルのセティングに突入してラストオールからなんとか勝ちきった。終わった後、話を聞きに行くと、「1回戦みよったら、弱わそうだったのにやったら強いのでビックリした。でもスマッシュがそんなに早くなかったのでよかったよ」・・・ふーん・・・あのスマッシュが速くない・・・じゃ私のスマッシュはドロップに見えるかも・・・そんなとき7時出発組の30代ダブルスに出ているペアが初戦で負けたと連絡が入った。私達が負けたら応援に行くからと言っていたのが逆になってしまった。いつも一緒に練習して私達が勝ったり負けたりする女子ペアが初戦負けとは・・・この時のショックは大きかった。しかし問題は、服・・・仕方ないので2回戦で着た服のまま(背中にKIN*EI・・どこの人かわからんだろうな)出ることにした。ちょっと臭うのが・・・。
【3回戦・角田・武田組(広島)】
 実を言うと、二人の実力はだいたい分かるので、もしかしたらいけるかもと思っていた。面白いもので1,2回戦は全くの知らない人で、どんなショットがくるか分からないのでプレーに集中して、この対戦は来るところが少しは予想付くのでちょっと集中力をゆるめるといったところがあったのかもしれない。もう一つの問題は体力。1、2回戦でファイナルまでいっているので計6ゲームしていることになる。私は練習でも15本を休み休み2つか3つしたらゼイゼイいっているので、体力(特にふくろはぎ)が持つか・・・・結局、第1ゲームは13−13から抜け出され取られ、第2ゲームも最初に引き離され途中9点まで追い上げたが逃げ切られた。「1つ勝てるだろうかと思って徳島に来て、あれよあれよで2つ勝ってしまいもうこれでいいやという気持ちがあった」と島村さんが言っていたが、私もそうだったのかもしれない。ともあれ、初めての全国大会でベスト32とは上出来。相手の角田・武田組はその後第1シードを破りベスト8まで進出した。すごい!でも勝っていれば・・・私達も・・・・いやいやそれは・・・
【2日目・松茂町総合体育館】
 2日目は、嫁さんと体育館巡り、昨日対戦した角田さんがシングルスにでるので応援に・・・。しかし昨日の疲れからかキレがなくファイナルで敗退。残念でした。その後、松茂町総合体育館に50代の応援に行き、50代のプレーヤーを見たが、すごいの一言。とても50代のプレーには見えない。頭が薄くて見た目がいかにもおじさんという人がものすごく強かったり・・・全国はすごい!これが感想!熊本の芦原さんのプレーもみれたし満足して、次の会場へ。ちなみに新居浜勢は植田・白石組がベスト8。

【50代混合の風景】
ちなみに奥のコートの右側が愛媛の山極・秦組
【鳴門県民体育館】
 続いて30代のシングルスが行なわれている鳴門県民体育館へ・・。この体育館が一番新しくきれいでした。しかし30代のプレーはすごい!目が点になりました。まあ、もうまねは出来ないので、見るだけですが・・・。優勝した若林選手のプレーを間近で見ましたが、強さがよく分からない。見た目が強そう(プレーが派手)ではないからか、本当に強い人はやってみないと分からないのか・・・・?・・・わたしの実力ではこの程度ですね。愛媛の武智君は見事にベスト4まで入り、これは現場のレベルを見ているだけにすごいことだと思います。

【30代シングルスの風景】
【最後に】
 初めての全国大会。本当に行って良かった。会場の雰囲気を感じるだけで上手くなったような気がしてくる。来年はどこであるのだろうか?是非とも出場して、上手い人とたくさんプレーをしてみたい。お世話になった徳島の大会関係者の方、ありがとう。しかし運転手兼応援団できた嫁さんが行きも帰りも運転しないのはどうして・・・・・。
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