砂糖と心身の健康について考える授業(1)
〜5,6年生対象〜
【1時間目の授業】
授業が始まるまでに,次の物を用意する。
・同じ量の砂糖が入った飲み物(人数分を用意する)
@砂糖水(透明のコップに入れる)
A清涼飲料水(白いコップに入れる)・・・・市販のサイダーを使用
授業が始まってすぐ、「今からみんなに飲み物をプレゼントします。白いコップに入っているものと透明なコップに入っているものと、それぞれ1つずつあります。」と言う。
各班2人ずつ、取りに来させる。
2つの飲み物を飲み比べて,気がついたことを発表しなさい。
それぞれのコップに何が入っているかは子どもたちには言わないようにする。しかし、子どもたちはだいたい予想はつくようである。
「先生,これサイダーでしょう。」「これ,気持ち悪いよ。砂糖水じゃない。」などと言いながら,飲んでいた。
砂糖水のほうは、かなり残している子がいた。
次のようなことが出された。
・透明の(コップ)のほうは甘い。白いほうは、辛い。
・透明のほうは、変なにおいがした。
・白いほうはさわやかな感じがした。
・透明のほうはたくさん飲むとまずかった。
・白いほうは、甘さがすぐに消える感じがした。
・透明のほうは、甘さがじわじわしみてくる感じがした。
・白いほうは、きれいな感じがした。
さらに,次のようなことを言った子もいた。
・透明のほうは、気分が悪くなった。あまる飲みたくない。
それぞれの飲み物の中には、砂糖が入っています。どちらが多く入っているでしょうか。
・透明のコップ(砂糖水)・・・・13人
・白いコップ(清涼飲料水)・・・13人
・同じ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・10人
子どもたちの予想は、全く分かれていた。
「どちらも同じ量の砂糖が含まれています。」と言った後,
「透明のコップは砂糖水で,白いほうはサイダーです。」と告げると「やっぱり」という声が返ってきた。
ここで、次の説明をした。
砂糖の量は同じなのに,みんなの意見を聞いていると,砂糖のほうが甘く感じていたね。清涼飲料水では、添加物などで砂糖の甘すを抑えて飲みやすくしているのです。だから、だれもしらないうちにたくさん飲んで砂糖をたくさん取ってしまうことになるのです。
こう話すと、「え〜」と驚いていた。
砂糖を取りすぎると、どんなことになりますか。
まず、出されたのが,「むし歯」である。
そのほか、子どもたちは,次のようなを言っていた。
・太る。
・成人病になる。
・コレステロールがたまる。
・心臓が止まる。
・血管がつまってしまう。
・糖尿病になる。
ここで、出されたことは全て身体との関連性についてである。
精神面との関連については、全く出されなかった。
このあと、栄養士の先生に話してもらった。
次のような内容についてである。
小学生の1日の平均砂糖摂取量は、だいたい、20グラムから25グラムぐらいが普通である。しかし、缶ジュース1本やアイスクリーム1個でそれくらいの量が含まれている。ショートケーキになると30グラム以上含まれている。(図を見ながら説明)
砂糖を取りすぎると,太ったり,カルシウムが不足して歯や骨がもろくなったり,疲れやすくなったりする。また,生活習慣病などの病気にもかかりやすくなる。
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