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TOSS/小学校/5年/食品添加物とは/合成着色料/生活との葛藤/ 評定AA

食品添加物に関する授業

食品添加物と生活の授業
                               

・用意するもの
ビーカー2個、白色の毛糸、トマトジュース(100%)、赤色2号(合成着色料)

 ビーカーを2つ用意し、これにトマトジュースと赤色2号という合成着色料を水に溶かした液をそれぞれ入れる。
 それぞれに、白色の毛糸をしばらくつける。
 すると、どちらも同じように赤く染まる。しばらくつけた後、ビーカーから出して、水洗いする。

 トマトジュースにつけておいたほうの毛糸はほぼ白くなる。しかし、赤色2号のほうにつけておいた毛糸はしっかりと染まったままである。
 ここで、次の説明をする。
説明1 白い毛糸は人の胃と似たような成分(たんぱく質)でできています。赤色2号の入った食品を食べると、胃の中がこの毛糸と同じよ     うに赤く染まったままになってしまうのです。
 子どもたちは、この事実を知って、大変驚いていた。

 説明2 赤色2号のように、食品に色をつけるモノを合成着色料と言います。この合成着色料のようにもとに食品に付け加えるモノが食品      添加物です。最近では、多くの食品に、いろいろな食品添加物が含まれています。
 こういって、いろいろな食品のラベルを見せる。子どもたちは、すごく多くの種類の添加物が含まれているので、びっくりしていた。

発問1 なぜ、このような食品添加物を使うと思いますか。
 予想させてみた。・味を変えて、おいしくするため
・腐らないようにするため
・見た目をよくするため
・売りやすくするため
 思ったより、子どもたちは良く知っていた。
 このあと、食品添加物のおかげで安く、大量に作ることが可能になったことを話した。
 1人が1日平均取っている食品添加物の量は、1996年で約4・9グラムである。その後、少しずつ増えて、最近では20グラム近くまでに
成ってきていることを付け加えた。

 ここで、次の資料を配った。(『もっと知ってほしい食品添加物のあれこれ』・日本食品添加物協会)
 これは、協会が誤解されている食品添加物について理解してもらうために作ったカタログの1ページである。

身近な食品にどのような食品添加物が含まれ、どういった影響を身体に及ぼすかをまとめた資料がある。
『氾濫する食品添加物』(学研・76,77ページ)
これをコピーして、子どもにみせた。これは、加工食品で弁当を作ると、合成食品添加物だけでも、これくらいのものが含まれているというのを示したものである。発ガン性があったり、身体にさまざまな影響を与えていることがわかる。

発問2 これを見て気が付いたことを言いなさい。
「ほとんどのものに何かの食品添加物が含まれていることがわかった。体にひどい害を与えることがわかった。」
「食品添加物のことを良く知らなかったが、すごく危険なものがあることがわかった。」
 ある子は最後につぶやいた。「こわい」

発問3 将来のことを考え、どういったことに気をつけていったら、いいでしょうか。
自分の考えをノートに書かせた。
父母とも夜遅くなりがちで、コンビニの弁当をよく利用している子は、次のように書いていた。
・私の父も母も、遅くまで仕事をしているので、よくコンビニの弁当を食べています。今日、コンビニの弁当に含まれている食品添加物を見 て、驚きました。いったい、何を食べればいいんだろうかと思いました。

 彼女は、驚きとともに、強い戸惑いを感じている。便利さに託けてよく利用していたコンビニの弁当を見直している。

 「生活の便利さ」と「食品の安全性」を天秤にかけたとき、まだまだ前者のほうを選択する人が多い。しかし、こうなるようにしてきたのは、まぎれもなく、人間である。
 人は自分たちの生活の便利さを追求して、生み出してきたものに、逆に苦しめられている。

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