輸入してまで、食べ残す不思議な国

日本の食糧の自給率は極めて低い。にもかかわらず、多くの国民は輸入される食糧に頼って、美食飽食を続けているのが現状である。
食糧問題はエネルギー問題などと同様に、国の存亡がかかっている問題である。
食糧の自給率の低さや食べ残しの多さなどの矛盾もとに、子どもたちに考えさせる必要がある。

 次の自給率のグラフをインターネットで提示する。(農水省のHPより)
http://www.maff.go.jp/soshiki/syokuhin/syouhiseikatu/shoku/yunyu.html
 生協コープ、かごしまのグラフも見やすい。

ここにあるグラフを見て、思ったこと、気がついたこと、不思議に思ったことを箇条書きにしなさい。

次のような意見が出された。

・日本はほとんどの食糧を輸入している。
・いろいろな国から輸入している。
・もし、輸入できなくなったら死ぬ人が出てくるだろう。

もし、今、食糧を輸入している国から輸入できなくなると、どんな問題が起こりますか。

・一人一人の食べる量が減る。
・飢え死にする人が出てくる。
・食べ物の値段が上がる。
子どもたちは、さまざまな問題点を指摘した。


次の資料を提示する。

この猫は何を表していますか。

 子どもたちはこの猫がなぜこんなに太っているのかをいろいろと考えるはずである。
 それを通して食糧の多くを輸入しているにもかかわらず、食べ残しが多いという矛盾に気づかせる。
 その背景には美食飽食があるからである。
 食べ残しの資料は次のものも使える。

食料資源を考えよう 資 源
テレビ・新聞・ラジオ・雑誌・ポスター 制作:1996年10月 博報堂東京
恵まれた食生活の中で、食べ物の質についての感性は鋭くなるばかり。私たちは、おいしいものを、いつでも、好きなだけ食べられる幸せに溺れ過ぎてはいないだろうか。台所から出されるゴミの約40%が「食べ残し」というショッキングなデータがある。その中の14%が手付かずの食品という。食糧の半分以上を輸入に頼っているのに食べ残す不思議な国ニッポンに反省を促す。「給食だより」に載せたい、と小学校教師から広告素材提供の申し出があった。
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新聞(全7・5段)
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テレビ(30・15秒)