2004年10月21日

災害ボランティア体験記


市職労特別執行委員 宇都宮富夫

今年は台風の日本上陸が異常に多い年だ。災害も全国各地で発生しており、早急な災害復旧や防災対策の見直しが必要だ。八幡浜市職員労働組合では、一日も早い災害復旧を願って、災害ボランティアを派遣している。私も、職員組合の呼びかけに応じて、二度にわたり、災害ボランティアに参加した。

一回目は、8月1日(月)深夜に八幡浜を出発し、3日(火)深夜に帰浜の日程で、福井豪雨の被災地・福井市一乗谷へ。市職労の組合員5人と私の総勢6人が参加した。

8月1日深夜に八幡浜をワゴン車で出発。高速自動車道を約570キロ夜通し走破し、朝7時過ぎに福井市の宿舎に到着。休憩する間もなく、すぐに作業服に着替え昼食をコンビニで仕入れ、8時過ぎに福井駅近くから災害ボランティア輸送バスに乗り、戦国武将・朝倉氏の遺跡がある一乗谷の被災地へ。

車窓から、鉄橋の流出現場や堤防の決壊箇所、復旧作業に取り組む人たちの姿が見えた。私たちは現場に到着後、足羽川流域の床上浸水した民家の泥のけ作業を午後4時まで行う。炎天下のため、水分補給でボトル6本は飲み干しただろうか。各地から駆けつけたサラリーマンや高校生の一隊も作業に加わる。夜はぐっすり眠る。

翌日は朝7時半に宿所を出発。一乗谷の浄教寺町へ。中山間地の集落に水田や畑が広がる。ボランティアセンターの案内で、冠水し土石に埋まった畑の土砂の取り除き作業をおこなう。午後2時半に作業を切り上げ、宿舎に返り、帰り支度。4時にワゴン車で福井市を出発、途中夕食を取り帰路に就く。

夜中の零時近くに八幡浜に無事帰着。強行軍の2日間だったが、炎天下黙々と汗を流す市職労・組合員の働きぶりに感心する。わたしも体力の限界だったが、どうにか彼らについていけた。ちなみに、全国各地から延べ六万人のボランティアが参加したと聞いた。世の中、捨てたものではない。ボランティア活動の偉力を実感した。

二回目は8月29日(日)。新居浜市の被災地へ。
八幡浜を朝7時30分に組合員ら6人で出発。新浜市役所で、自治労愛媛県本部の参加者20人余と合流し、新居浜市の洪水被災地・白浜地区で家屋の床下泥除け作業や土嚢造りに汗を流す。他にも多くのボランティアが参加し、泥除け作業や土嚢作り、ごみの撤去作業をしていた。

台風16号が近づいており、再度の災害が心配だ。各地で被害のでないことを祈りながら、午後4時頃新居浜を立ち帰路に就く。ちなみに、八幡浜地区消防職員協議会も会員のボランティアを新居浜に派遣していた。

後日、再び台風が襲来し、二度被災した所もある。被災者の皆さんに衷心よりお見舞い申し上げる。
今回のボランティア活動を通じ、命と命の連帯・共助の大切さを痛感した。私をボランティアに誘ってくれた市職労の仲間に感謝したい。