なんだか
日記
2001年4月
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ど−でもい−よ−なことですが ・ ・ ・
インデックス
4月 1日 映画「ソドムの市」
4月 8日 立体感
4月28日 「世にも奇妙な物語 映画の特別編」
「世にも奇妙な物語 映画の特別編」
立体感
両目でひとつの物体を見る際には、右目と左目は位置が離れている
ために微妙に異なった映像が映っていて、これを脳内で合成するこ
とで立体感を得ているということらしい。特殊な眼鏡を使って右目
には右目の位置で撮影された映像を、左目には左目の位置で撮影さ
れた映像を入力すると立体映像が得られるので、テーマパークのア
トラクションなどにも採用されているようだ。
音の場合にも、右耳と左耳それぞれの位置で録音された音をそのま
ま右耳と左耳に入力してやれば立体感が得られることになり、実際
に人の頭の形をした模型(ダミー・ヘッド)の耳の位置にマイクを
仕込んで録音したダミーヘッド録音をヘッドホンで聴くと360度全周
を取り巻く立体的な音場を手軽に味わえる。
スピーカーでの再生の場合でも、立体感を表現する情報がより正確
に収録されているソフトを立体感を阻害しにくいスピーカーで聴く
のであれば立体的な音像と音場を感じることができることもあるが、
実際にはそういったソフトは少ないので、この頃はスピーカーの数
を増やし音源を立体的に分散させることで立体感のあるオーディオ
再生を目論む方向に向かいつつあるようだ。映画音声の再生ではそ
の傾向がいち早くそれも顕著に現れている。
例えば、映画音声の再生では今や当たり前のこととして「センター
スピーカーがないとセンター音声はしっかり再生できない」という
ことが認知されているようだが、「センター音声がしっかり再生で
きない2チャンネル・ステレオ再生システムはそのクオリティを疑
うべき」なのではないだろうか。また、センターと同様に上下や前
後の立体感についてもスピーカーの数を増やしていかないと出すこ
とができないものとして、マルチチャンネル・オーディオが2チャ
ンネル・ステレオに取って代わってしまう日が意外に早く訪れるの
かも知れない。
しかし、もともと二つしかない耳の数を増やせるわけではないのだ
から、スピーカーの数ばかり増やしても実際に仰け反ってしまうほ
どの立体映像で得られるようなリアルな立体感は得られないのでは
ないだろうか。見せかけの音場が豊かになるからといって安直にマ
ルチチャンネル・オーディオに進んで欲しくはないものだ。
映画 「ソドムの市」
ファシストたちのバカンスの余興として拉致・監禁された数十名の
若い男女が受ける虐待を描いたパゾリーニ監督の作品。製作はすで
に四半世紀も前の1976年で、過激で下品な性的描写のためなのか海
外では上映禁止になっているらしいが、観たところいわゆるポルノ
作品というわけではないと思う。
若者たちが捕らわれた理由は容姿端麗であるということだけで、
ほかには理由はない。(目で見る映画なのだからこの理由が一番分
かりやすい。)実際の歴史の中でもそうだが、ファシストたちは自
分より優れてはいるが強大な権力の前には抵抗力を持たない者たち
を虐待の対象にする傾向が強いのだろう。どうやら自然の摂理に従っ
て生み出される物事に対する非常に強烈なコンプレックスが彼らの
思考の根幹にあるようだ。
映画の中では、異常で気持ちの悪い光景がサスペンスタッチでもオ
カルトチックでもなくあたりまえの描写で映されていくので、この
映画をはじめて観る観衆にとってはそれらの刺激的な映像が映画の
流れに対してどのような意味合いを持ち合わせているかが、かえっ
て分かりにくいかもしれない。
映画の中の捕らわれの身の若者たちは、ファシストたちに人間とし
ての自由と尊厳を奪われ、生命の危機にさらされマインド・コント
ロールされていくことで家畜並の奴隷となっていく。心を売り渡す
ことでファシストたちに気に入られた数名の若者たちは生命の危機
から逃れることができる替わりにファシストたちの飼い犬として生
きていくというわけだ。
そして映画の終焉は、奴隷である若者たちが身体を焼かれ目をえぐ
られ舌を切られ生皮をはがれジワジワと殺されていく光景をただの
余興として楽しむファシストたちと、その傍らでダンスを踊りなが
らわが身の無事を喜ぶ飼い犬に成り下がった若者たちを映して締め
くくられる。決して勧善懲悪を訴えるような結末など迎えはしない。
作品中の過激なシーンをひとつひとつ取り出していくと見るに耐え
ないところもあるのだろうが、ファシストたちが抱く邪悪な概念を
2時間足らずの時間で具体的に表現するにはこのくらいの描写でも
足りないようにも思えるし、21世紀を迎えた今となってはこの作品
を上映禁止にしておく必要などあるのだろうかとも思える。政治的
圧力でもはたらいているのかな?