なんだか 日記   2001年7月
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ど−でもい−よ−なことですが ・ ・ ・


インデックス
7月 2日 改造屋さん
7月 9日 御当地映画
7月20日 オーディオ・ビジュアル誌 あれこれ
7月31日 夏の背中

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7月31日

夏の背中
いまだ真夏の太陽が照りつける七月の末、すでに夏が終わろうとしている ことを感じることがある。梅雨の厚い雲に阻まれ一年中でもっとも昼間の 長いことを意識させることもなかった夏至からすでに一ヶ月あまり、夕闇 も訪れが少しずつそして着実に早まってきた。
思えば初夏の頃、真正面を向いて一直線に近付いてきていいるように見え た夏。梅雨の雲間に見失いふたたび目の前に姿を現した時にはすでに横顔 を見せ通り過ぎようとしているかのようだ。
七月半ばの梅雨明けから数日もするとあちこちの木立でセミたちの大合唱 がはじまり、それから十日も経たないうちのどこからともなく聞こえてく るヒグラシの声。薄オレンジ色に染まった夕焼けの空気を伝わってくるど こかしら秋の虫を思わせるような涼しげなその声は、夏が目の前を通り過 ぎようとしていることを惜しむかのように虚しく空にこだまする。
空を自在に飛び交っていたツバメたちもいつしかその姿を消し始め、ちら ほらとトンボの姿が目に付くようになった。あと十日あまりもするとお盆 になり、浜辺からは海水浴客の姿も次第に減っていくだろう。
しかし、そんなことに思いを巡らせるまでもなく、灼熱の炎天下、しばら く立ち尽くしているだけで目眩さえ覚えるような日差しの中、街角や郊外 の風の向こうに目を凝らすと、ふと夏の背中を見ることがあるかもしれな い。


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7月20日

オーディオ・ビジュアル誌 あれこれ
ステレオサウンド、AVヴィレッジ、HiVi、オーディオ・アクセサリー、無 線と実験、デジビ、ステレオ、ラジオ技術、AVレヴュー、オーディオ・ベ ーシック・・・など、今でも月刊や季刊の多くのオーディオ・ビジュアル 雑誌が出ており、わたしが住んでいる地方でも上記の雑誌はいずれも店頭 に並んでいる。 これらの雑誌の多くはその発売日が毎月20日頃に集中しているが、それ らの中からHiViとステレオの書店での並び方から最近のオーディオ・ビジュ アル・ファンの動向を勝手に憶測してみた。
HiVi誌は機器の外観ばかりでなく内部やリアパネルのレイアウトが分かり やすいカラー写真が多く、注目の新製品ともなると写真と機能紹介で数ペ ージの華やかな特集を組むことがあり、メーカーのカラー広告より機器の 紹介ページのほうがキレイに見えるのは、AV雑誌の中ではHiViくらいでは ないだろうか。また、機能紹介についてはメーカーのカタログよりも詳細 で内容も分かりやすいくらいだ。しかし、それらの機器が実際に発売され てからの画質・音質評についてはおざなりであまりあてにはならないよう だ。映画ファンのための再生機器紹介のグラビア雑誌といった感じで、画 質・音質にこだわりを持っているマニアなら首をひねることも多いと思う が、大手の家電店でさえどこにもオーディオ・ビジュアル機器のカタログ 置いていないという地方在住者には特に目を引かれやすい雑誌だろう。近 所の郊外の書店でも目立つ場所に毎月平置きで10冊程度置かれている。
発売後の機器の音質比較を機種別にしつこく追っているのはステレオ誌だ ろう。眉唾な情報もあるかもしれないが、アクセサリー類の利用方法や ラックへの対策などセッティングに関するテストといった読者がいろいろ と試してみるヒントとなる情報も多い。また毎年7月号は自作スピーカー を中心とした工作特集号となっていて、紹介されている機種をそのまま作 るというわけでなくとも、自作を実践するにあたっての足がかりとなるこ とだろう。以前はこのステレオ誌も発売日には10冊程が平置きされてい たと思ったのだが、ここ最近では毎月2冊程度しか並んでいないようだ。 これはたまたまわたしがよく立ち寄る郊外の書店だけでのことなのかもし れないが、ちょっと気になる。
これまでの数年の間で、特に携帯電話に代表されるような新しく便利な機 器は、それらを手にした段階ですでにその性能をほぼ100%近く活用で きるようになり、さらなる性能向上のためには新しい機種へ買い替えると いうのが当たり前になったようだが、AVの趣味でも特にビジュアル (映像再生)ではそういった傾向が強くなってきているように思う。例え ば同価格帯のDVDプレーヤーを数台集めて30インチ前後のテレビ画面で見比 べてみてもそんなに大きな画質差は出ない。むしろDVDのほかにも再生に 対応しているディスクの種類の多さや内蔵サラウンド・デコーダーの有無、 パネル・フェイスのデザイン、ブランド・イメージなどでしか差別化が難 しいのではないだろうか。DVDの時代になってからオーディオ・ビジュ アルの趣味に入った人が機器(特にオーディオ)の使いこなしに無頓着で あることが多いのは仕方がないことなのかもしれない。
ピュア・オーディオのほうでもサンプリング周波数を上げビット数を増や しそしてチャンネル数まで増やした次世代オーディオと呼ばれる互いに互 換性のまったくない規格が二種類も登場し、それらの再生に対応したプレ ーヤーの数も増えてきているが、肝心なソフトのほうはなかなか増えない。 機器を眺めているだけでは音は聞こえてこないのだが、機器の機能ばかり にこだわって伝える情報の内容についてはおかまいなしということになる と、オーディオも携帯電話に近づいてきているということなのかも?


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7月9日

御当地映画
一月ほどまえテレビを見ていると、この地方を舞台にした映画の製作を 県知事が映画会社に正式に依頼したというローカル・ニュースが流れて いた。製作を担当するのはアルタミラ・ピクチャーズ。この映画会社は 4年前にはオール県内ロケで「がんばっていきまっしょい」を製作して いる。
この「がんばっていきまっしょい」は、この後で撮影された「サントリ ー なっちゃん」のCMで一躍有名になりその後数々の映画に出演してい る田中麗奈の映画初出演であり初主演となった作品。その後の出演作品 ではあまり感じられなくなった素朴でてらいのない天然素材の良さが、 舞台となった瀬戸内地方や作品全体の雰囲気ともマッチしてとても良い 味を出していると思う。 また作品全体としてみても御当地賞賛といったわけではなく、この地方 の空気感をそのまま映しこんだような非常に質の高いものとなっている と思うが、このような作品が御当地映画として身近に感じられるのはと てもうれしいことだ。次に製作される映画には期待したいところだが、 「がんばっていきまっしょい」のような映画がそうそうできるとも思え ないので、ほどほどに期待して公開を待ちたいと思う。
15年ほど前にも、脚本家である早坂暁が通ったこの地方の旧制高校の 学生たちを題材とした「ダウンタウン・ヒーローズ」という作品が製作 ・公開されたことがある。製作は大手の松竹映画で監督は「男はつらい よ」シリーズの山田洋二。主演は中村橋之介でヒロインは薬師丸裕子。 脇役も渥美清、柳葉敏郎、石田えり、尾美としのり、すまけいなど豪華 な顔ぶれ。撮影はオール県内ロケというわけにはいかなかったようだが、 この地方の雰囲気をよく捉えたさわやかな青春映画といった感じで、看 板作品として型にはまりすぎた感のある「男はつらいよ」シリーズより ずっとのびのびしている。 この映画では、当時廃止されて間もない旧国鉄の支線に今でも県庁所在 地で電車を走らせている私鉄のロゴを付けた軽便鉄道のような小型の蒸 気機関車が客を乗せた2両の客車を引いて走り去るシーンがある。 今ではレールが取り去られてしまった旧国鉄線路を実際に走る私鉄 のSLという組み合わせは、鉄道ファンにはお宝映像となるかも。
瀬戸内海を渡った対岸の尾道には御当地映画と呼べる作品多いが、これ には尾道出身の大林宣彦監督が尾道を舞台にいろいろな作品を撮ってい るということもある。最近その大林監督の作品がDVDで発売されはじ めたので、初監督作品となった「転校生」を久しぶりに観ることにした。 ライナーノートを読むとこの映画の公開は1982年、撮影開始の2週間前 になって突然スポンサーである大手映画会社が「わが社の社風と異なる 作品」とのことで一方的に撤退してしまったため、自主製作に近い形で 撮影が進められていったとのことだ。
公開当時中学生だったわたしはこの作品を映画館で観ていないし、そも そも郷里の映画館でこの映画が上映されたかも定かでない。初めて観た のはそれから何年も後レンタルビデオを借りてきてのテレビ鑑賞だった。 それまでの日本映画につきまとっていたどこか古臭いというイメージは なく、自由奔放さがとても新鮮に感じられた。公開からほぼ20年後に あらためて観ても作品は決して古くなっていないといった印象を受ける。 ただ、今回発売されたDVDソフトは数年前に製作されたスペシャル・ エディションのLD用のマスターを流用して製作されているためか、ス クイーズでもないし画質も色調も良いとはいえないのが残念。有名な作 品といえども、古いフィルムを良い状態で保存しておくのは難しいようだ。


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7月2日

改造屋さん
いろいろなオーディオ雑誌を眺めているとオーディオ機器の有名メーカー や零細メーカー、全国通販に対応している販売店の広告のほかに機器の改 造を請け負う業者の広告を見かける。
個人ユーザーであろうが改造業者であろうが、機器に改造を施してしまう とメーカーの保証が受けられなくなるが、これはメーカーが作り手として の責任を果たしていくために必要なことだと思う。そえれを承知の上でわ たしも自分で使用する機器にの内部に機械的・電気的な改造を行ったこと があり、それらは自分でできる範囲内であり結果が良くなければ自分で元 に戻せることも必要だと思っていた。当たり前だと言われるかもしれない が、「改造を施した機器を使う」ことが目的ではなく、「クオリティを上 げること」が改造の目的だからだ。
雑誌に出ている広告では機械パーツや電気パーツなどの交換が主なものだ が、費用はおおよそ数千円から数万円。中には10万円そこそこの機器に 20万円もの費用を業者に支払って改造を行うというものまである。メー カーによってトータル・バランスを配慮して作られている機器内の一部の パーツを差し替えれば変化が生じるのは分かりきったことだが、はたして トータルでクオリティは上がるのだろうか?「変化を楽しむ」ことと「ク オリティを追求する」ということは似ているようで異なっているのではな いだろうか。
改造業者の広告を眺めながら、改造業者に依頼するのはどのような人たち なのだろうかと常々疑問に思ってたのだが、インターネット上で改造関連 のサイトなどを見渡してみて少し分かってきた感じだ。現用のシステムを もっと良いものにしたいがどこに不満があるのかも具体的には分からず、 使いこなしにも無頓着ですべてを機器自体のクオリティのせいにする。情 報に踊らされやすく、結果として改造によって生じた変化の内容を吟味す ることもなく迎合する。など。。。こういった感じでは、大枚はたいて業 者に依頼を出すと、とにかく良くなったのだと信じこむほかないのではな いか。挙句の果てに「このくらいの改造でこんなにクオリティが上がるの なら、それをやらないメーカーは怠慢だ!」なんてことをネット上で主張 するマニアまで現れる始末。「特定の個人の好みに合う」ことと「クオリ ティが向上する」ということは決して同じではないと思うのだが。。。 また、改造した個所以外で故障が生じた場合に修理できない業者もあるよ うだが、メーカー修理を受けられない機器に対しての対応がこれでほんと に大丈夫なのか。
正規メーカーの提示する禁止事項をないがしろにして機器に改造を施しビ ジネスをする業者と、それを崇拝するかのごとく支持する一部のユーザー。 これはこれでバランスがとれていると言えるのかな。


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