なんだか 日記   2002年1月
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ど−でもい−よ−なことですが ・ ・ ・


インデックス
1月11日 とりあえず、ブロードバンド
1月18日 PR大合戦
1月20日 映画「トラ・トラ・トラ!」
1月27日 偉い人

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1月27日

偉い人
今日のアニメ「おじゃる丸」(NHK教育で放送)は、エンマ大王の魔法の杓 (しゃく)を手に入れて偉い人になったつもりのおじゃる丸の話。いつもは 千年前の平安朝からタイムスリップしてきた貴族おじゃる丸が現代の月光町 という街で生活する中でのエピソードだが、今日の時代設定は江戸時代。お じゃる丸たちが旅の途中で立ち寄ったとある村が舞台となっている。
偉くなった(と思っている)おじゃる丸は、杓をひけらかしながら周囲の 者にあれやこれやと無茶な命令をしたり、身の回りの世話をさせるわ茶店 の団子を際限なくほおばるわとまさに我が物顔。連日続くこのおじゃる丸 の横暴ぶりには村人たちも辟易していた。
そんなさなか村に巨大生物「ツッキー」が襲来する。村人たちは魔法の杓 を持つおじゃる丸に助けを求めるが、おじゃる丸曰く「まろは偉いのでそ ちたちに命令するだけで良いのじゃぁ〜。誰かぁ〜、あの怪物を退治して 参れぇ〜!」って、どっかで聞いたことのあるような笑えないセリフを平 然と吐く。村人たちは「偉い人だからこそご自分のお力でなんでもできる のではありませぬか?」と切り返すが、とうとうおじゃる丸は杓を他人に 押し付けて「偉い人=みんなを守るべき人」であることを放棄してしまう。 これもよくテレビでの取締役辞任記者会見で見掛ける光景か?
杓を渡された者はなんとかツッキーを村から遠ざけることに成功し村のヒ ーローに、一方おじゃる丸は食べ過ぎた団子の代金が払えず茶店で皿洗い のバイトをする羽目に。これにて一件落着。
昔伝記で読んだ偉い人というのは自分の力で何事かを切り開いてきた人の ことだったし、なによりその人が努力し持ち合わせることができた実力に こそ価値があるのだと思うので、われこそが偉い人と自認してやまないお じゃる丸に村人たちが求めた偉人像というのはまったくもってもっともだ とも思えるが、実際に身の回りにいる偉い人の多くがおじゃる丸が自分で 思いこんでいた偉人像であるのはなぜだろう。
と、疑問を抱くほど若くもないのだが、十数年ほど前まではおじゃる丸の 主張するような偉人さんたちを養っていけるだけの余裕が全国的に許され ていたのだろう。そして、そんな余裕がなくなってしまった現在でもそん な無駄使いはなかなか減っていないのではないか。「コスト 減 叫ぶあんたがコスト高」なんて川柳をとても笑っ ていられないような状態にまでなっていると思うが、一度占めた味をなか なか忘れられないというのも人間の性なのだろう。
全国的にも有名になった話だが、隣県のとある島の住民とお役所との間で はこんなこともあった。大量の廃棄物の不法投機が続いていることに対し て島の住民たちは監督責任のある県に対して取締りの強化と対策を求めて きたが、県側は監督責任などないとしてまったく取り合わない。この不法 投機は20年近くもの間続けられその量も50万トンにまで達したばかりか有 毒ガスを撒き散らし汚染された廃液を垂れ流し続けてきたというが、その 間まったくの野放し状態。お役人たちは「住民からの指図で偉いお役所が 動いてたまるか!」とでも思っていたのか?
一昨年になってようやく国の公害調停によって住民が求めていた同県知事 の謝罪の言葉を盛り込んだ最終合意案で和解。廃棄物は別の島に建設され る処理場で焼却されることになったがこの話にはちょっとした続きがあっ て、その後県は当時の廃棄物担当者の功績を称えて表彰したという。なん でもこの事件以外での業績を認めてのことなのだそうだが、非加熱製剤に よる薬害エイズや未処理硬膜移植によるクライツフェルト・ヤコブ病など 監督権限を持つ者のモラルや責任が問われ、一部ではその責任不実行に対 して有罪判決まで出ているこのご時世に、なんとも人の神経を逆なでする ようなことを平気でやってくれるものだと感心するばかりだ。
こんな感じなので村人とおじゃる丸、両者のかけ離れた偉人像に折り合い なんてものは望めないだろうから、強硬な構造改革推進なんてものが取り 沙汰されるのも仕方がない。おじゃる丸が過ごした光のどけき平安朝はも うやってこないのではないだろうか。


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1月20日

映画 「トラ・トラ・トラ!」
昨年の夏に超話題作だった「パールハーバー」を観て、「なんだこれは!?」 と驚いてから数ヶ月経ったが、今日は同じく真珠湾攻撃を題材にしたハリウッ ド製の戦争映画「トラ・トラ・トラ!」のDVDをレンタルしてきた。
この映画はわたしが小学校に通うようになる前に劇場公開された作品で戦 争映画ということもあり、さらにタイトルの「トラ・トラ・トラ!」とい うのもなんともダサいイメージがあって、実のところつい最近まで興味が なくまったく観てみようと思わなかった作品だ。
旧日本軍による真珠湾攻撃は、被害を受けた米国にとってまったくの不意 打ちであるテロ攻撃として認識されているとの話をよく耳にするが、映画 「パールハーバー」はそういった観点から話を膨らませ観る者に感情的に 訴えかけるよう演出した作品だったのだろう。この「トラ・トラ・トラ!」 では真珠湾攻撃に至るまでの日本側と米国側の双方の状況をできるだけ対 等に淡々と描くことで、結果的に戦争を起こすことの愚かさや軍国主義支 配の恐ろしさに気付かせるといった指向のようだ。もちろん映画だから端 折られている部分も山のようにあるだろう。
DVDに収録されているリチャード・フライシャー監督のコメンタリーによれ ば、日本側と米国側の撮影はスタッフ、キャストともにそれぞれの国でまっ たく別々に行われたとのこと。洋画の中に登場する日本や日本人にはおかし なものが多いが、この作品ではそういった違和感がまったくないのはそのお かげだろう。映画の公開は1970年だが、終戦後20年ほどの時期に日米双方の 経緯を対等に描こうとしたこの企画を通した英断には感心させられる。
日本での撮影は当初黒澤明監督があたることになっていたが、撮影に取り掛 かってからも映画製作システムのことでなにかとトラブルが続き、まともに 撮影することもなく十数日で降板。舛田利雄監督と最近も映画「バトルロワ イヤル」で話題をさらった深作欣二監督にバトンタッチし、俳優やスタッフ も入れ替えたという。
作品の長さは146分だが、最大の見せ場となる真珠湾攻撃のシーンはそのう ちの35分ほどを使って描いている。この当時のことだから現在のようなCGに よる合成はできないので、中には縮小模型もあるようだがほとんどが実物の 戦闘機や実物大の艦船のセットなどを使って撮影している。そのため攻撃シー ンのリアリティはかなりのもの。これでもかと言わんばかりに破壊の限りを 尽くす。さすがに零戦は本物ではないが零戦に見えるように改造を施した実 物の戦闘機を飛ばし大群を編成して撮影しているといった手間のかけよう。 CG合成の映画がテレビゲーム程度に思えてくる。そういえば、映画「パール ハーバー」で主役となった二人の米軍パイロットも、零戦に対して戦闘機で 敢然と応戦する役柄としてこの作品にもほんの少しだけ登場している。もち ろん演じている俳優はまったくの別人だが。
近年の戦争映画には上映時間が3時間内外のものが多いが、この作品では2時 間半という上映時間がまったく長いと感じられず、もう少し攻撃に至るまで の経緯を時間を掛けて掘り下げて描けばさらにドラマに深みが出たものと思 うが、ともすれば敵対感情をあおることに流れがちな題材をできるだけクー ルな視点で描こうとした作品なので、このくらいがちょうど良かったのかも しれない。それよりもタイトルがもう少しカッコよければよかったのにと思っ てしまうのはわたしだけ?


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1月18日

PR大合戦
よくテレビで「クローズアップ現代」という報道番組をみるのだが、今日の テーマはPR会社。といっても特定の商品のPRについてではなく都市の宣伝活 動を請け負ったアメリカのPR会社の話だった。企業がこんなもののPRまで請 け負うようになるということでもちょっとした驚きだったが、そのPRの方法 というのも興味深いものだった。
この企業がPRを請け負った都市というのが昨年2008年のオリンピック開催地 に決定された中華人民共和国の北京。北京は2000年のオリンピック開催地と しても立候補し有力候補と目されていたが結果はシドニーに決定。天安門事 件に代表される人権問題と人口集中のため悪化している環境問題が最大の問 題点だといわれていたようだ。
今度こそはと奮起する北京からの依頼を請け負ったPR会社の採った手段とし ては、まず人権問題は政治問題でありオリンピックとは本来無関係と一貫し て主張すること。過去には日本でも開催国の国際的な政治問題によってオリ ンピック参加をボイコットし選手たちが涙を飲んだこともあったと思うが、 さてどちらの在り方が正しいのか。そして、もうひとつの環境問題に対する 方法は小さな情報を風船のように大きく膨らませていかにも大勢の意見であ るかのように仕立て上げること。これは、とある環境NGO(非政府組織)が インターネットの片隅で表明していた「オリンピックが招致されることで北 京の環境問題は解決に向かうことになるだろう」というコメントを有力新聞 の記者に働きかけ掲載させることで、人々の目に付くところまで引っ張り出 すことに成功。それからは各メディアで大々的に取扱われるようになり世論 の動向を北京での開催に対して好意的な方向に変えることができたというこ とらしい。
環境NGOは環境問題について専門的に活動している団体でありいわゆる専門 家集団なので、彼らが表明する意見に人々が妥当性を感じるのはいたって自 然なことだろう。しかし、それがたった1人で活動しているNGOだと知らされ ていたらどうだっただろうか。実際にこのPR会社が意見を利用したNGOはた だ1人だけの組織(?)だった。
このPR会社の活動が北京へのオリンピック招致の決定にどの程度効果があっ たのかは不明だが、さてこのPR会社が採った方法に対してどう考えればよい ものか。また、こういった方法と情報操作との境界はどのあたりにあるのだ ろう。この件に限らず、しばしばあたかも大衆の総意であるかのごとく取り 上げられる口コミにしてもどこかにその火付け役がいるのだし、なぜかそん な口コミに乗って広まった様々なアイテムはその口コミが沈静化するととと もに人々の記憶からも消え去っていく。大衆の総意とはそんなに流動的で継 続性のないものなのだろうか?そもそもそんなものが存在しているのかとい う疑問すら湧いてくる。
情報を制するものが世界を制するとはよく言われていることだが、群集心理 を巧みに操ることに対する警戒感を覚えずにはいられない。


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1月11日

とりあえず、ブロードバンド
今日からインターネットへの接続速度が速くなった。これまでのダイヤル アップ接続から今流行り(?)のADSLに切り替えたからだ。といっても、 契約しているプロバイダではNTTのフレッツADSLのみへの対応で、しかも 現在住んでいる地区では8Mbpsの高速サービスは行われていないため、自 動的に1.5Mbpsに落ち着いた。
1.5Mbps(1500kbps)というとブロードバンドの中では低速の部類に入るの だが、それでもこれまでの56kbpsのモデムの約27倍。あっというまにデー タがやってくるといった感じのハイスピードぶり。これまでは各コンテン ツへのリンクボタンが画像で構成されているようなウェブ・サイトではペー ジを表示するだけでも超ムカツクことさえあったくらいだが、ADSLに切り 替えてからは容量が数十キロバイトの画像が数十枚並んでいるようなペー ジでもすんなりと表示できるのはなんともありがたい。
しかし、ダウンロードのスピードをテストできるサイトで試しに速度を 測ってみると、NTTの設備収納施設から直線距離でも1km以上離れているわ がやでは最速でも理論的な最大値1.5Mbpsの半分強の820kbps程度のスピー ド。時間帯によって遅いときではさらにその半分の400kbps程度にまで落 ち込む。しかも、わがやの位置では現時点で8Mbpsに切り替えることがで きたとしてもスピードが上がることはない(むしろ下がるかも?)だろう との診断結果も出た。ちょっとショック。。。
それでも例えば以前なら56kbpsモデムで1秒あたり2〜3キロバイト程度でダ ウンロードに40分ほども掛かっていた5MBのアプリケーション・ソフトが、 今では1秒あたり50〜100キロバイトと約30倍の速度で早い時なら1分足らず で楽々ダウンロードできるようになった。ネットで配信されている映画を キレイな画像でリアルタイムで観るにはまだ足りないかもしれないが、ま、 わたしがそんな使い方をするようになるのはずーっと先のことだろうな。
価格的には8MbpsのADSLに比べれば速度対接続料のCPは数倍悪いのだが、こ れまでのダイヤル・アップ接続に比べれば数十倍のハイCPということにな る。料金のことももちろんだが、ネット巡回にこれまでと同じ時間を割く のであればより多くの情報を得ることができるし、なによりネット巡回に 割く時間を大幅に削減できるだろうことが最大のメリット。また、これま で使っていた1回線分の電話回線をインターネットと電話で共用できるため、 インターネットに接続していても電話は通常と変わりなく使用することが できる。
ただ、ADSLでは常時接続する際にプロバイダによって固定IPアドレスを割 り振られてしまうので、ネット上でIPアドレスをあえて隠すことで匿名性 をフル活用して活躍しているアマチュア・コメンテーターの人たちにとって はなにかと都合が悪いかもしれない。そんな人たちの言動からは「匿名性 こそ世の中を正道に導く普遍的な思想を導き出せるもの」なんて思い込み さえ見え隠れする。でも現実の世の中で匿名で世間を騒がせているのは容 疑者不明の犯罪の真犯人くらいじゃないのかと思ったりするのはわたしの 思い違いなのかな? 日本のインターネット界で一般性を求めるにはまだ まだ早いといった感じだ。
ところで現在使用しているADSL用のモデムは月々数百円でNTTからレンタル しているもので、レンタル料金の累積が購入する場合の価格を越える頃に は次世代の高速な接続手段が登場しているんじゃないかとも思うのだが、 これはちょっと気が早いか・・・。


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