なんだか 日記

1999年11月


どーでもい〜よ〜なことですが ・ ・ ・


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11月3日 カラー オブ ハート

11月7日 「 あの夏、いちばん静かな海。」 上映会

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11月7日

「 あの夏、いちばん静かな海。」 上映会

2ヶ月ほど前、学生時代の知り合い数人と食事をしていたらふとこの作品の名前があ
がった。もう十年近くも前、映画館でこの作品を観て深い感銘を受けたのだそうだ。わ
たしもこの作品が凄く気に入っている。この作品のDVDソフトも持っているので、それな
ら上映会をしようということになった。                              
実は、このDVDソフトは今年5月の発売日に買ったのだが、自分のコンディションの良
い日に観ようと思い、プロジェクターの画質合わせをしただけで、しばらく棚に保管され
ていた。そういうわけで、わたしもスクイーズ収録されたこの作品を全編通してみるのは
今日が初めて。本日、我が家にこの映画を観るために訪れたのは4人。わたしも合わ
せると5人が狭い6畳間シアターのスクリーンの前に並んだ。               
非常に静かな作品なのだが、それゆえに観る者を知らず知らずのうちに引き込んでい
き、一本観終わると観るためにかなりのエネルギーが必要だったとわかる。この作品か
ら何を感じ取るかは人それぞれだろうが、こういうジャンルの作品に目を向ける人が少
ないのはやはり残念。                                       
それと、静かゆえに気になるのが音質で、映画制作時の制約からか、それともDVDに
収録する圧縮音声のドルビーデジタルの限界からなのか、細やかな音質表現や豊かさ
がさらに出ていればさらに深い感銘を呼ぶものと思う。                   
このDVDソフトは、輪郭鮮明でカラフルな高画質というわけではないのだが、それでも
今日集まった4人にはDVDの良さを認識してもらえたのではないかと思う。       
この作品も公開されてから10年近いが、今観てもまったく古びることなく、わたしたちの
心深くに何かを残してくれる。そんな作品が手のひらに載る直径12cmの円盤に記録さ
れかつ手軽な価格で手にはいるようになったことはホントに喜ばしいこと。       
DVDのさらなる普及には、そこに記録された作品の中身を感じ取れる層を取り込んで
いくことが重要なのではないだろうか。派手な画面効果だけでは底が知れている。   


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11月3日

カラー オブ ハート

現代の双子の兄妹が、1950年代のただただハッピーなテレビドラマの世界に入り込んでしまうとい
う内容の映画。当然そのテレビドラマはモノクロの世界。
その世界には欲望も嘆きも雨も火も無く、情勢が変化してゆくことも無く、人々は激しい感情を表に
出す事もない。いってみれば、建前のみで成り立ち波風の全く立たない極めて穏やかな社会だ。
その社会には彼らの価値観を危うくする「外の世界」という概念さえも無い。
しかし、そんな人々の誰にも感情があることを、現代から訪れた少年少女が自由に振る舞うことで
気づかせていく。ちょっとだけ「トゥルーマン ショー」のコンセプトに通じるところもあるようにも思う。
激しい感情を表に出すことは、決して現在の社会でも得になるものではないが、あえてモノクロの
仮面をかぶった偽善者に対して、色彩豊かな正直者を賛美したことについては社会生活の本音の
部分においては判断の分かれることころだろう。
ところで、今日は11月3日 「文化の日」 だったが、一般的に 「文化的」 と呼ばれるものの多くはそ
のようなモノクロの世界に属しているような気がする。
「音楽」や「造形」「絵画」等、既成の芸術を見て聴いて感じるということは「文化的」活動なのだろう
が、その受動的な活動は「創造」という能動的な活動には、なかなか結びついてはいかないのでは
ないかと思う。「文化は享受するもの」というのが常識になってしまっていて、かつ「人並みより上で
あること」を「文化的」とみているからだとも思う。
事実、「芸術家」を「文化的だ」などとは表現しない。「人並みか否か」といった狭い枠にとらわれな
い発想で活動しているからだろう。
しかし、「カラー オブ ハート」のように自分自身に豊かな色彩があることを発見し、さらに自分を活
かし人を活かす何かを生み出していくには、かなりのエネルギーが必要だろうから、省エネルギー
のためにあえて心の色を消し、モノクロになっている人も結構多いようだ。


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