自作スピーカー・ギャラリー


10cm口径フルレンジ編 その3


「10cm口径フルレンジ編 その1」「同 その2」では、強力フルレンジ
ユニットを使用したバックロード・ホーンを取り上げたが、このページ
では一般的なフルレンジ・ユニット( それでも結構強力 )を使用した、
ダブル・バスレフ型とバスレフ型を紹介しよう。
10cm口径のユニット1発でバスレフ型を製作すると、スケール感が
不足しサブ・システム的あるいはサラウンド用の小型スピーカーになっ
てしまう。
ここではそれを補うために、片方のチャンネルに2本のユニットを使用
した機種を取り上げてみた。10cmユニット2本分で、16cmユニット
1本分の振動板面積と大体同じになる。


DBR−1201T (MX)

この機種は、わたしの設計


この機種は、長岡 鉄男氏設計の MX−111 「フォーカス」をもう少し使いやす
くしてみようと思い、ユニットの選定および接続を変更してわたしなりに再設計し
てみた。この機種は2本でマトリクス・サラウンド再生ができる変わり種スピーカー
である。
LおよびR用のユニット( 下側のユニット )にはインピーダンス4Ωの テクニクス
EAS−10F11
を使用。デュアル・センター用のユニット( 上側のユニット )には
インピーダンス8Ωの テクニクス EAS−10F10 を並列接続で使用した。
このようにすることのメリットは
第一に12Ωのオリジナル「フォーカス」のインピーダンスが6Ωに下がりアンプ
からパワーを取り出しやすくなること。
第二に通常の2チャンネルステレオスピーカー( インピーダンスは12Ω )として
も使用ができること。( これなら将来、バランス出力アンプに交換してもとりあえ
ずは鳴らせるし、サラウンド用スピーカーなどへの用途変更にも対応しやすい。)
第三にマトリクスと通常のステレオ再生はデュアル・センター用のユニットを並列
接続する1本のケーブルの着脱で容易に切り替えられること。( このケーブル用
に別に端子を設けて、ユーザーに分かりやすいように配慮した。)
等が挙げられる。
なおオリジナル「フォーカス」ではキャビネットが分割されており、上部ユニットの
付いているキャビティーがリスニング・ポジションに向けて回転可能だったのだが、
ルックスに対する抵抗感を和らげるために通常のトールボーイのダブル・バスレ
フとした。また全体の高さも92cmに押さえキャビネットを太くした。しかしこのよ
うにすることでオリジナルに比べて音場再生には不利になっていると思う。
サンスイ AU−α507XR( アンバランス出力アンプ ) と CEC CD−2100
で鳴らしているが、刺々しさのない爽やかで繊細な音と音場が楽しめる。低音もよ
く伸びているが、押し付けがましいところはなく上品。
また、このスピーカーは表面仕上げが容易にできるのでぜひ行いたかったのだが、
ユーザーが特に必要ではないとのことで結局そのままになっている。


  本体の大きさ  幅 270 X 高さ 920 X 奥行き 290 (mm)

        設計図・板取り図をご覧になりたい方は、こちらから。




BR−1202W

この機種は、わたしの設計





  聴きやすさに重点をおいて、フルレンジ・プラス・ウーハーとして設計してみたスピ
  ーカー。といっても特に変わったところがあるというわけでもない。
  フォステクス 6N−FE103 をスルーのフルレンジとして使用し、同 FE127
  ウーハーとして使用した。ネットワーク素子はウーハー用に3.5mHのコイルのみ。
  フルレンジとウーハー共用のスリット・ダクトのバスレフ・キャビネットで実効内容積
  は15リットル。トータルの振動板面積の60%の断面積を持つダクトの共振周波数
  は60Hzにとった。
  音はかまぼこ型で穏やか。振動板が軽いため軽々と音が出て重苦しい部分はない。
  しかしその反面、パンチ力やエネルギー感、切れ込みといった要素もほどほど。
  このスピーカーにはオイル・ステインと液状ワックスによる表面仕上げを行った。
  組立工作時に木工用ボンドがはみ出したまま固まってしまうと、オイル・ステインでは
  塗装できなくなるので要注意。同系色のネットも製作した。ただし同系色のマジック・
  テープを入手できなかったため、ネットを取り外すと”ばんそうこう”を張っている
  ようになってしまっている・・・。機会があれが取り替えよう。
  
  
        本体の大きさ  幅 240 X 高さ 380 X 奥行き 320 (mm)      

            設計図・板取り図をご覧になりたい方は、こちらから。


「10cm口径フルレンジ編 その4」
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