自作スピーカー・ギャラリー


10cm口径フルレンジ編 その6

バックロードホーンにはいろいろな音質的なメリットがあるが、メーカー製の2ウェイや3ウェイ・スピー
カーを見なれた目にとってみれば、小さなユニットにあまりにも不釣合いに大きなフロア型キャビネッ
ト。これはそれまでにブックシェルフ型スピーカーを使用してきたリスナーにとって、バックロードホー
ンを敬遠するに足りる十分な理由になり得る要素だろう。
そうかといって、キャビネットを小型化しホーンロードを短縮すると、音楽再生に必要な低音の確保が
難しくなる。バックロードホーンの小型化は難しい。
そんなわけで今回はホーンの長さやキャビネットの容積は確保したままで、スタンドや幅広のテレビ
台等に載せられるブックシェルフ型スタイルの10cmフルレンジ使用バックロードホーンを製作して
みた。


BH−1012

この機種は、わたしの設計

フォステクスの FE108Σ の使用を想定。幅26cm高さ54cmと
正面からの大きさは20cm3ウェイ・ブックシェルフといったところ。
デザインはCW型バックロード・ホーンの典型的なもので、キャビ
ネット表面の仕上げは黒いビニール製の粘着シート。
ただし、内部は2.6mあるホーンをしつこく折り曲げているので、
キャビネットの奥行きは44cmとかなり大きい。しかし、大抵のテレ
ビ台の奥行きも45cm以上はあるものなので、実際の設置には大
した支障はないものと思う。海外製ブックシェルフにはもっと奥行
きが深くしかも背面にユニットの付いた小型ブックシェルフもあるく
らいだから、このくらいの奥行きで驚いてはいけない(?)。
音は、ユニットとホーン開口の位置が近いためにまとまりが良いよ
うだ。雄大な低音とまではいかないが、微小信号をよく再生し全域
でスピード感とメリハリのある音が出ていると思う。
常時市場で流通している FE108Σ が使えて台の上に置いて聴
けるという点が一つのメリット。しかしブックシェルフ型ではまず避
けては通れないスタンドや置台の強度や構造で音質が大きく左右
されるという大きなデメリットもあるので、この点には注意が必要だ
ろう。
また、キャビネット1本を作るのに15mm厚のサブロク合板を1枚
フル活用するので、それなりの重量になる。


 本体の大きさ  幅 260 X 高さ 540 X 奥行き 440 (mm)

       設計図・板取り図をご覧になりたい方は、こちらから。








ブックシェルフ型スピーカーの常(?)としてネットも製作した。
テレビの横に置くには ユニットにキャンセリング・マグネットを
取り付けて磁力線の漏れを抑える必要がある。        


「10cm口径フルレンジ編 その7」
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