自作スピーカー・ギャラリー


10cm口径フルレンジ編 その7

「10cm口径フルレンジ編 その2」 で紹介したフォステクス FF125K 使用
のバックロード・ホーン BH-1202K に一部変更を加えた機種を紹介。


BH−1203K

この機種は、わたしの設計

    実際にこの機種を製作された読者の方から画像を頂きました。(2000/8/8)


FF125K は価格は\4200/1本と手頃ながら外形100mm厚さ
15mm重量420gの大型マグネットを使用し能率も92dBと高く、
バックロード・ホーンで使用しても明るく軽々と音が出てくるハ
イCPユニットながら、数年に一度発売されるFE108系の限定
ユニットの影に隠れてマニアの間ではあまり注目されていない
ようだ。
以前このユニットを BH-1202K という人形型のバックロード
で使ってみたが、好結果が得られたので、一部変更を加えて
BH-1203K として設計してみた。
主な変更点はホーン開口部の処理。BH-1202Kではホーン開
口部を2つに仕切り、ややホーン長をずらすことで低音域の
ピークやディップを拡散させる狙いがあった。また、ホーン開
口部の側板の補強の狙いも兼ねていた。
しかしこのホーン開口の仕切りは気流抵抗としてもはたらくよう
で、低音の押出し感がやや薄くなる傾向もあったように思える。
そこで本機では開口の2分割方式を取りやめ、他の多くの機種
同様、ホーン開口の階段状のスペースに砂利を敷き詰める方
式に変更し、さらに低音の量感を得るためにキャビネットもや
や大型化した。
ホーン開口の砂利の目的だが、ホーンを伝わってきた中高音
を砂利の隙間で乱反射させることで減衰させる。砂利の表面
を布地で覆うのは砂利からの直接の反射を抑えることと乱反
射した中高音を少しでも吸収することが狙い。
よって砂利表面を覆う布地は厚すぎても漏れてきた中高音が
砂利に届かず乱反射の効果が得られないので、あまり厚くな
くある程度音を通過させるものであることも必要だと思う。
また、砂利の重量でキャビネット全体も重くなり全帯域にわたっ
て押出し感も良くなる。重量付加効果のみを狙うのなら砂利で
はなく粒状鉛のほうがいいのだろうが、100ccで約1kgあり床の
強度を考慮しておかないと床が抜けることになるので要注意。





わたしが設計した他の人形型のバックロードはボディー内
を音道が上下に折れ曲がっていくのだが、この機種では音
道が前後に折れ曲がっていく構造としたことから高さを抑え
ることはできたものの、左の画像にあるようにキャビネット
の奥行きが480mmと深くなっており(BH-1202Kでは460mm)、
これでは10cmフルレンジ用の小型バックロードとはもはや
呼べないかもしれない。
振動板面積で比較するとFF125Kは66cm2、FE108ESが
50cm2、FE88ESは28cm2であり、FF125KはFE108ESの1.35
倍、FE88ESとの比較では2.35倍の面積があるので、設計
次第でやや大型のキャビネットになるのはやむを得ないこ
ととも思える。
奥行きの深いヘッドの背面にスロート入口があり、ヘッドは
ネックと独立した角柱でも支持される構造 。       



   本体の大きさ
     幅 300 X 高さ 935 X 奥行き 480 (mm)

     設計図・板取り図をご覧になりたい方は、こちらから。





セッティングした状態


「10cm口径フルレンジ編 その8」
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