自作スピーカー・ギャラリー
16cm口径フルレンジ編 その3
わたしが知人にバックロード・ホーンなどの自作スピーカーを製作する場合、リス
ニング・ルームの広さやアンプやプレーヤー等の周辺機器との関係で16cmフル
レンジをすることが多い。実際に多い6畳から8畳間の広さでは20cmフルレンジ
を自由に鳴らし込むことは容易ではないと思う。
このくらいの広さであれば16cmフルレンジであってもフルに鳴らしきることは難
しいだろうが、10cmや12cmフルレンジではよほどうまく鳴らさないと迫力不足
ということになってしまうだろう。そこで狭い部屋での近接鑑賞で迫力と繊細さを
両立させるには16cmフルレンジが妥当ということになるのか?
わたしのリスニング・ルームも12畳で決して広いとは言えないのでメイン・スピー
カーには16cmフルレンジを使っている。
BH−1606SS
この機種は、わたしの設計
前ページで紹介した現在のわたしのメイン・システムに使用しているバックロー
ド・ホーン BH−1605SS の改訂版。フォステクス 6N−FE168SS 発
売後、このユニット専用に設計したスピーカーである。
1605SSは21mm合板を使用して一部2枚重ねの厚肉で重量級のキャビ
ネットとしたが、かえってキャビネットが振動エネルギーを蓄積してしまい、音の
立ち上がりがいまいちのように感じたため、本機では15mm合板を使用し、
一部二枚重ねの30mmとした。それでも合板は計5枚使用しているし、ホーン
開口下部に砂利を敷き込みユニット(4.4kg)を取り付けると1本40kgは越
える。6.5gの振動板に対して6000倍の質量比は取れているので特に問題
ないのではないかと思う。
実際に製作して聴いてみると、心配していた音の立ち上がりや繊細感は良く
なっているようだ。1605SSと比べ余分なエネルギーが少ないため音場の
透明度も上がっているようにきこえる。
現在このスピーカーはユーザー宅で、MOS−FETの出力段を持つ往年の超
ハイCPアンプ ソニー TA−F222ESJ ( 92年製 \49,800 )を多少手を入れ
た状態で貸し出して鳴らしている。本来セパレート・アンプで鳴らすだけの実力
を持ったスピーカーなのでアンプが役不足となってさぞ物足りない音になるか
というとそうでもなく、このアンプでも並みのバイポーラ・トランジスタ出力段のア
ンプに比べれば格段の高音質で鳴ってくれている。これも超強力ユニットのお
かげなのだろう。ただし、エネルギー感はアンプの重量( 14kg )相応になる。
本体の大きさ 幅 360 X 高さ 1,090 X 奥行き 455 (mm)
設計図・板取り図をご覧になりたい方は、こちらから。
FE168ES用には類似形状の BH-1609ES の図面を用意しています。
本体の大きさ 幅 360 X 高さ 1,130 X 奥行き 400 (mm)
別途、BH-1606SS を製作されたこのサイトの
読者の方から画像を頂きました。
BH−1601S
この機種は、わたしの設計
長岡 鉄男氏設計の、10cmフルレンジ FE106Σ を使った「スワン」を製作し
てから、すっかりこの形のバックロード・ホーンが気に入ってしまった。
その「スワン」のあと、長岡 鉄男氏設計で D−161「レア」という機種が発表
されたが使用されたユニットは テクニクス EAS−16F20。当時出回ってい
た16cmフルレンジの中ではエネルギーは随一だったが繊細感はいまいち。
そこで当時のフォステクスのΣシリーズの一員だったがエネルギー感いまいち
の FE166Σ を使用して高品位の16cm版「スワン」を作ろうと思い立った。
このユニットはそのままではバックロード・ホーンに使用するにはおとなしいの
で、直径100mm厚さ15mmのキャンセリング・マグネットを2枚重ねで使用し
磁束密度を上げる。キャビネットも新規に設計した。
音は素直で、このタイプのバックロード・ホーンの特徴でアンプの違いが良く出
る。ユーザーがアンプを交換したときにもがらりと音が変わってしまった。低音
はかなり下まで伸びているため、ユニットのエージングにともないハイ落ちにき
こえてきた。そこで現在はスーパー・ツイーターに フォステクス FT90H を追
加して鳴らしている。
また後面開口タイプのため実際の床占有面積はかなり必要。広い部屋でのび
のびと鳴らしたいスピーカーだ。
本体の大きさ 幅 440 X 高さ 1,025 X 奥行き 425 (mm)
設計図・板取り図をご覧になりたい方は、こちらから。
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