百姓の目

農業を何十年もしていると色々な悩みにぶつかります。その最たるものに後継者の問題があります。農地は何代も前のご先祖様が野山を開墾して現在に至っています。ゆきおさんの代までは長男・長女(養子をもらって)があとを継いで何ら問題はありませんでした。しかし、現在農業に魅力がなくなり たとえ跡継ぎであっても違う職業に付き農業は衰退の一途をたどっています。親の意向で無理に農業に付いたとしてもお嫁さんがありません。泣くに泣けない話を最近も聞きました。日本にお嫁さんがないので中国まで行ってお嫁さんを連れて帰りました。1年過ぎた頃お嫁さんが里帰りをしたいと言いますので帰らせたところいつまで待っても日本には帰ってきませんでした。本当に気の毒な話です。
我が家は娘が2人ですから早くから後継者のことは頭を悩ませました。結局良い答えは見つかりませんでした。
成り行きに任せるより他無いですね。
夕べNHKで大豆に関する番組がありました。日本は97%を輸入に頼っているそうです。食生活の向上で大豆の消費がこの10年で3倍に増え(主に食用油)足りなくなったのでブラジルのアマゾンを開拓して大大豆産地にしたこと。日本からも丸紅が買いつけに行っている様子が画面に映し出されていました。13億人の人口を誇る中国がかつては輸出国であったそうですが現在は農業より工業が発展し96年より輸入国に転じたようです。輸入量は日本の4倍もあるそうです。農業は置き去りにされ後継者は育たず日本の食糧自給率は40%あまり。これって恐ろしいことだと思いませんか?
ちなみにスイス60%・イギリス70%・ドイツ97%・アメリカ127%・フランス136%・オーストラリラにいたっては327%もあるそうです。5/20
今春、ゆきおさんが剪定作業ををしていると山菜採りらしい熟年夫婦が通りかかったそうだ。「こんにちは」と声をかけたが知らんぷりして帰ったそうです。春になると山菜採りの人が活発に行動します。しかしルールやマナーを考えない人がいかに多いことか・・・・その人たちの基本行動には「根こそぎ型」と「窃盗型」があるそうです。山主が挨拶をした時くらい返事を返してほしいと思います。



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