農林水産省発表の農薬の基礎知識を読んでみました
(1)農薬とは
農薬取り締まり法では『農薬』とは、農作物(樹木及び農林産物を含む。以下『農作物等』という。)を害する菌、線虫、だに、昆虫、ねずみその他の動植物又はウイルス(以下『病害虫』と総称する。)の防除に用いられる殺菌剤、殺虫剤その他の薬剤(その薬剤を原料又は材料として使用した資材で当該防除に用いられるもののうち政令で定めるものを含む。)及び農作物等の生理機能の増進又は抑制に用いられる植物成長調整剤、発芽抑制剤その他の薬剤を言う』とされ、また農作物等の病害虫を防除する為の『天敵』も農薬とみなす、とされています。

(2)なぜ、農薬が使われるのか
農業を始めて以来、人は病害虫や雑草から農作物を守るための努力を行ってきました。その方法としては、病害虫に強い品種利用、耕起や作物を収穫した残りの部分の除去による病害虫発生対策などの耕種的防除、ビニールシートや敷きわらによる雑草抑制、太陽熱利用による土壌の消毒などの物理的防除、クモ等の天敵等を利用した生物的防除も行われていますが、少ない労力で一定の効果が得られる点で農薬の使用が行われています。

(3)病害虫や雑草による被害はどのくらいか
病害虫の有効な防除方法がなかった時代には、例えばわが国では、享保年間に稲にウンカによる大被害の発生によって多くの人が餓死したと記録があります。また、外国では1845年にアイルランドで人々の主食であるジャガイモの疫病が大発生し、悲惨な飢饉が生じました。過去に行われた調査結果では、一般的な栽培を行っていて病害虫防除対策を行わなかった場合、農作物の収穫量が大幅に減少することを示しています。


 
アメリカの例
作物例 収穫減少率(平均)%
とうもろこし 32
わた 39
ピーナツ 78
イネ 57
大豆 37
小麦 24
馬鈴薯 57
りんご 100
ぶどう 89
もも 81
オレンジ 55
レタス 67
タマネギ 64
トマト 77

(参考)社団法人日本植物防疫協会『農薬を使用しないで栽培した場合の病害虫等の被害に関する調査』より

上記の表示でもお分かりいただけるかと思いますが農薬を一切使用しなかった場合りんご・ももにおいてはほぼ壊滅状態みかんにおいては収量が半分になります。
我が家の経験上 みかんの木は放置すれば3年で収穫は皆無になります。農薬はなるべく使用したくないのは山々ですがある程度の農薬使用は仕方がない事だと考えています。我が家では贈答品に力を入れておりますので外観重視もある程度必要なのです。登録農薬を最小限の範囲で使用させてください。(腐敗防止剤は1度も使用したことがありません。収穫前3ヶ月はなるべく農薬の使用を中止しております。)
農薬履歴も少しずつ公開したいと思います。安心してお召し上がり下さい。



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