農家の嫁さん ひとりごと



女の家と書いて《よめ》と読む。私はこの《嫁》という字が嫌いである。どこそこの嫁がああした こうした 家の嫁がこう言った ああ言った このような場合に使う《嫁》という言葉に嫌悪感さえ感じる。里の父は弟の奥さんを《家のお嫁さん》という。なんともやさしく心地よい言葉だろう。《嫁》の前後に使用する言葉によってこんなにも印象が変わる言葉は無いと思う。だから私も農家の嫁さん。自分で言うのは可笑しいかも? でも誰がなんと言っても農家の嫁さんなんです。
これから時々、嫁さんのひとりごとを聞いて下さい。
2006年6月15日
我が家は昭和40年代に建った古びた家です。茶の間は4畳半しかなくてテレビとちゃぶ台を置けば後は何も置けない。ゆきおさんが綺麗好きなのでいつも綺麗にはしています。いくら綺麗にしても今はやりのダイニングキッチンがあって椅子に座り食事をするのが夢でした。
新しい家を建てたらあの家具を買おう庭はこうしたいと夢は膨らむばかりでした。50歳過ぎた頃からなぜかこの古い家が大好きになりました。(ゆきおさんが建てると言わないからあきらめた部分も多いにある)。4畳半なので冷暖房が安くつくし掃除だってすぐ済みます。
しかし今回娘の所へ遊びに行って改めて新築の家はいいなーと思った農家の嫁さんです。
1階の家具はすべてアルフレックス社のもので統一されている。ダイニングテーブル・ソファー・椅子等。(娘が結婚するまでそんな高級な家具の会社があることさえ知りませんでした。)無知な母親です。

2006年5月17日
娘2人と孫の4人で湯布院へ行ってきました。上の娘の計画で最上の宿に泊まることになりました。離れのある宿で
「おやど2本の葦束」というところです。4000坪の広大な敷地に8つの離れが点在する宿で1日8組限定でした。部屋は中国・清の時代の家具など、アンティークの調度品が置かれ私たちを魅了しました。お料理は野菜中心の田舎料理を堪能しました。温泉も8箇所あり他人に会うこともなく優雅な一時を過ごしました。湯上りには道端に用意された温泉卵をほうばりつつ、敷地内の散策を思う存分楽しみました。



2005年10月5日
娘が2人います。姉のほうは、嫁いで幸せに暮らしています。下の娘はいつまで経っても娘気分が抜けなくて彼氏もいません。私とは今流行の友達親子でどこにでも一緒に出かけます。このままではマズイと思いながらも、あまりに幸せすぎて親自身もこんな状況から、抜け出せずにいます。みかんの注文が殺到した時は、注文伝票が間に合わず娘に手伝ってもらっていますので私としては助かってはいるのですが・・・それにしてもこのままでは本当にマズイ。

2005年9月18日
我が家のホームページは、私が本を1冊買ってきてそれを見ながら作り上げました。時々パソコンの先生に教えていただいたのみで殆ど独学です。素人が作ったものですから皆さんのHPを尋ねてみて自分のものと比べ落ち込むこともしばしばありました。それでも1年が経過して全国の皆さんと交流が持てた事に何かしら自信のようなものが付いてきました。ただあれを買って下さい これを買って下さいだけのページだけにはしたくなかったのでその目的は少し達成したかなと思います。農家の暮らし 園主の百姓に対する真摯な取り組みをページ上に表現したかったのです。こんなページでも昨年度はたくさんの方にご来店いただき園主共々感謝しております。今年度もおいしいみかんに仕上がっています。(時々は宣伝もしなくては・・・)

2005年8月30日
朝晩随分涼しくなり夏休みもそろそろ終わりですね。太陽がぎらぎらしていた日中主人と二人摘果作業に汗を流したのはつい2〜3日前. 夏休みといえば思い出すことがあります。子供が小学生の頃プールに連れて行ってとせがむのに畑仕事が忙しく、一度も連れて行くことが出来ず悲しい思いをした事。親子で遊びにいくことがほとんどなかったのでもちろん思い出の写真など皆無です。農家の嫁さんの悲哀をつくづく思い知らされた遠い昔を思い出します。
農家の嫁さんは悪妻に撤することが今の私の持論です。いい嫁さんしていると、子供との思い出など作れませんよ。プールくらい連れて行こうし旅行だってたまにはいいですよ。親やだんなさんの顔色ばかり見ていたのでは自分の人生台無しです。子育ても顔色ばかり見ているうちに終わってしまいとても残念に思っています。
その反動でしょうか?今では誰に遠慮することなく、映画 温泉 食事 旅行にいたっては年に3回も行きます。我が世の春を謳歌しています。もちろん仕事も精一杯しています。さて今年の秋の旅行はどこにしようかな?


2005年8月23日
ビデオ観ました。我が町のレンタルビデオ屋さんにはなかったので娘が嫁いでいる町のビデオ屋で見つけてもらいました6時間づつ2日にかけて。主人は何時も通り畑仕事。昔々の農家の嫁さんだったら離婚されますよねー。畑仕事が忙しいのに嫁さんがビール片手にクーラーの中でビデオ鑑賞なんて。でも私農家に嫁いだけど百姓仕事ばかりするとは約束してないし今まで充分働いたし、何より旦那さんからお許しをもらっているし・・・・
充実した2日間だった。ゆきおさんありがとう。明日からまた仕事頑張るね。

2005年8月9日
みかん農家の夏は猫の手も借りたいような忙しさです。おいしいみかんを作るのは、夏が勝負なのです。園主に付いて私もうだるような暑さの中毎日農作業に励んでいます。しかし私だってしたいことがあります。クーラーの効いた部屋で少しのビールを飲みながら「大地の子」のビデオを見たいこと。1巻〜6巻まであるので12時間はかかりそうです。ささやかな私の願いが叶いますように・・・・

2005年7月30日
1年に2〜3回食事に誘ってくれる悪友がいます。本日も久しぶりに、会うことになりました。最近はめっきり出かけることも
なくなったので久しぶりにお洒落をして出かけることになりました。先日デパートで買ったTシャツに自分ではよく似合っていると思うパンツ バックはブランド物(唯一1ヶのみある)  鏡の前で最後の点検  よしよしまあまあだな 首が黒いけど毎日農作業だから仕方がないか ルンルン気分で娘に送ってもらいました。
お店に着いたけど悪友はまだらしい。その辺をぶらぶらして待つことにしました。商店街は土曜の夜市でにぎやかです。
遠くから、手を振っている友が見えました。私も手を振ってお互いを確かめました。会うのは半年振りです。会うなり「ぜんぜん分からんかった。人相が変わったみたいよ」   ショック「そうなんよだいぶ肥えてしまって洋服がどれもこれも合わんのよ」それからダイエット談議に花が咲き楽しい一時を過ごしました。もちろん大好きな鳥のから揚げは食べませんでした。本気でダイエットしないとそのうち膝に来るし、農作業も出来なくなるのではと心配しています。






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