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仏像用語辞典
無断転載禁止
仏像彫刻に魅せられた作者の調査事項であり、
宗派などの意見を考慮していません


如来仏とも言い、仏教界での悟りをひらいた者をさす。大日如来を除き、質素な姿である。
菩薩如来を目指して修行中の如来候補である。胸飾りや宝冠などで着飾っている。
明王密教仏教において、主に日本で登場する神々である。多くは武具を持ち甲冑(かっちゅう)姿である。
天部天部に所属する仏像たちは、人間界の上層部である天界で、仏法を守る役割をしている。
読みの難しい語や仏教界で用いられる用語を解説。
如来や菩薩たちの、手の表現を説明したもので、仏像を見分ける時に参考となる。


如来
名称読み意味
釈迦如来 しゃかにょらい ブッダのことであり、多くは与願・施無畏印を結ぶ。文殊菩薩、普賢菩薩を脇侍とする。
京都・清涼寺
阿弥陀如来 あみだにょらい 極楽世界をまとめる仏のこと。密教では、五智如来の一つ妙観察知を表す。観音菩薩と勢至菩薩を脇侍とする。 通常は法界定印を結ぶ。
平等院、三千院
薬師如来 やくしにょらい 病気治癒、延命を願う仏。日光菩薩月光菩薩を脇侍とする。奈良時代の仏像は与願・施無畏の印、 平安以降は薬壷を持つ。
大日如来 だいにちにょらい 経の中心尊で光明があまねく照らす。金剛界大日如来と胎蔵界大日如来の二通りある。 金剛界は智拳印を結び、胎蔵界では法界定印をむすぶ。容姿は、菩薩系で着飾る。
釈迦牟尼如来 しゃかむににょらい 釈迦如来のこと。
釈尊 しゃくそん 釈迦如来のこと。
ブッダ ぶっだ 釈迦如来のこと。
薬師瑠璃光如来 やくしるりこうにょらい 薬師如来のこと。
医王如来 いおうにょらい 薬師如来のこと。
遍照金剛 へんじょうこんごう 大日如来のこと。
遍照如来 へんじょうにょらい 大日如来のこと。
宝生如来 ほうじょうにょらい
不空成就如来 ふくうじょうじゅにょらい
阿シュク如来 あしゅくにょらい

菩薩
名称読み意味
観世音菩薩 かんぜおんぼさつ 慈悲で衆を苦悩より救済する。勢至菩薩と共に阿弥陀如来に仕える。六観音、七観音、三十三観音などの観音群がある。
弥勒菩薩 みろくぼさつ 釈尊の弟子で、五十六億七千万年後に弥勒菩薩から弥勒如来に成仏する。弥勒如来出現の時は、病もなく言葉の違いなく、心も平らかで意も同じ理想の社会であるといわれている。
京都・広隆寺
勢至菩薩 せいしぼさつ 知慧の光をもってあまねく一切を照らし迷いを取り除く。観音菩薩とともに阿弥陀如来に仕える。
法隆寺
文殊師利菩薩 もんじゅしりぼさつ 獅子の背に乗り、般若(智慧)の教えを説く。普賢菩薩とともに釈迦如来の脇侍である。
西大寺
普賢菩薩 ふげんぼさつ 六牙の白象に乗り、十種の行願を行い、仏の理方・修行を象徴する。文殊菩薩とともに釈迦如来の脇侍である。
地蔵菩薩 じぞうぼさつ 苦しむ衆生を救うことから、賽河原の救護者であるとされる。
東大寺
虚空蔵菩薩 こくうぞうぼさつ 憶持不忘の力を得、諸願も満足することができる。また全ての衆生の両手に如意宝珠をいだすとされる。
奈良・法輪寺
日光菩薩 にっこうぼさつ 月光菩薩とともに薬師如来の脇侍とする。遍照があまねく世界を照らし、生死の闇を破す。
奈良・東大寺
月光菩薩 がっこうぼさつ 日光菩薩とともに薬師如来の脇侍とする。月光のごとく、苦しみ悲しみの世界に淨い光明を差し向ける。
奈良・東大寺
六観音 ろくかんのん 台密では、聖観音、千手観音、馬頭観音、十一面観音、不空羂索観音、如意輪観音とされ、東密では、不空羂索観音の代わりに、准提観音が挙げられる。
七観音 ななかんのん 六観音の台密、東密を合わせた七観音のこと。
三十三観音 さんじゅうさんかんのん 楊柳(ようりゅう)、白衣(びゃくえ)、水月(すいがつ)、一葉(いちよう)、青頚(しょうきょう)、瑠璃(るり)、持蓮(じれん)などの多くの観音がある。
聖観音 しょうかんのん 六・七観音の一観音。一面二臂(いちめんにひ:顔が1つと腕が2本)の姿。左手には、水瓶(すいびょう)を持つ。
浅草寺、京都・三千院
千手観音 せんじゅかんのん 六・七観音の一観音。千本の手(実際には20本程度)を持つ観音。多くの苦しみを救うために多くの手が必要とされる。
京都・三十三間堂
馬頭観音 ばとうかんのん 六・七観音の一観音。忿怒相(ふんぬそう)をしていて、三面八臂である。頭上には、馬の首の冠を持つ。八大明王の1つにも数えられる。
福岡・観世音寺、京都・浄瑠璃寺
十一面観音 じゅういちめんかんのん 六・七観音の一観音。十一面または十二面二臂で、左手には水瓶を持ち、右手は施無畏印を示す。
奈良・法華寺、滋賀・向源寺
不空羂索観音 ふくうけんじゃくかんのん 六・七観音の一観音。迷い苦しむ人々を漏れなく救済する観音である。一面三眼八臂で、日光菩薩、月光菩薩を脇侍する。
東大寺三日月堂
如意輪観音 にょいりんかんのん 六・七観音の一観音。宝珠と宝輪を持ち、一面六臂である。財宝も意のままになり、煩悩を消し去る力をもつ。
大阪・観心寺、室生寺
准提観音 じゅんていかんのん 六・七観音の一観音。三眼十八臂で、説法印・施無畏印を結ぶ。
新薬師寺、上醍醐寺
水月観音 すいがつかんのん 三十三観音の一観音。水に月が映るごとき、空の理法を誓願する。一面二臂で、右手には開ききっていない蓮華を持ち、左手は、施無畏印を結ぶ。
鎌倉・東慶寺、京都・清涼寺
観音菩薩 かんのんぼさつ 観世音菩薩のこと。
大勢至菩薩 だいせいしぼさつ 勢至菩薩のこと。
勢志菩薩 せいしぼさつ 勢至菩薩のこと。
文殊菩薩 もんじゅぼさつ 文殊師利菩薩のこと。
文殊尸利菩薩 もんじゅしりぼさつ 文殊師利菩薩のこと。
曼殊尸利菩薩 まんじゅしりぼさつ 文殊師利菩薩のこと。
妙吉祥菩薩 みょうきっしょう?ぼさつ 文殊師利菩薩のこと。
妙徳菩薩 みょうどく?ぼさつ 文殊師利菩薩のこと。
金剛薩た(土辺に垂) こんごうさった 普賢菩薩の事。
一切義成就菩薩 いっさいぎせいじゅうぼさつ? 普賢菩薩の事。
金剛手 こんごうしゅ 普賢菩薩の事。
正観音 せいかんのん 聖観音のこと。

明王
名称読み意味
不動明王 ふどうみょうおう 奴隷の出身で卑しく肥えていて、顔も悪相である。胎蔵界大日如来の慈悲で目の前にいる衆生を救う。
教王護国寺
降三世明王 ごうざんぜみょうおう 三面八臂で、正面の顔は忿怒相をしている。金剛界大日如来の慈悲で目の前にいる衆生を救う。
教王護国寺
五大明王 ごだいみょうおう 大日如来を守る。忿怒の相で魔を降伏させるとする。
大威徳 だいいとく 五大明王の1つで、文殊菩薩の所変とされ、西方を守護する。牛に乗っている。
降三世 ごうざんぜ・ごうさんぜ 五大明王の1つで、阿シュク如来の所変とされ、東方を守護する。
軍茶利 くんだり 五大明王の1つで、宝生如来の所変とされ、南方を守護する。
金剛夜叉 こんごうやしゃ 五大明王の1つで、不空成就如来の所変とされ、北方を守護する。
不動明王 ふどうみょうおう 五大明王の1つで、大忿怒の炎で焼き尽くすといわれる。
アシャラ あしゃら 不動明王のこと。
八大明王 はちだいみょうおう 馬頭観音、

天部
名称読み意味
梵天 ぼんてん 宇宙の創造神であり、色界の初禅天の主である。四面で、ハンサ鳥(鵞鳥)に乗る。
教王護国寺
帝釈天 たいしゃくてん インドラ神とも言い、梵天とともに仏法を守護する。最も重要な地位を占める英雄神である。十二天の一神で、アイラーヴァタという象にのり、東方の守護神となる。
阿修羅 あしゅら 八部衆の一つで仏法の守護神である。帝釈天に戦いを挑んだ悪神とされる。三面六臂の姿をする。
興福寺
八部衆 はちぶしゅう 仏法を守護する八種の礼的存在の事。一般的には、天、竜、夜叉、乾闥婆、阿修羅、迦楼羅、緊那羅、摩ご(目辺に侯)羅伽のことである。
てん 八部衆の1つである。梵天や帝釈天などの神々の事である。
りゅう 八部衆の1つである。人面蛇神の半神で、蛇(コブラ)を表し、パーターラと呼ばれる地底界に住む竜族のこと。八大竜王と呼ばれる8衆がいる。
夜叉 やしゃ 八部衆の1つである。毘沙門天の配下とされ、水を守り崇拝する鬼神である。森林に住み、財宝神ともいわれる。
乾闥婆 けんだつば 八部衆の1つである。香を食べるとされている。帝釈天に仕える音楽士で、結婚の守護神とされる。
阿修羅 あしゅら 八部衆の1つである。
迦楼羅 かるら 八部衆の1つである。竜(蛇)を食べるとされる金翅鳥である。病苦・風雨・雷をのぞく神とされる。
緊那羅 きんなら 八部衆の1つである。毘沙門天に仕え音楽を奏でる半神である。通常は身体が人間で馬頭を有する。
摩ご(目辺に侯)羅伽 まごらか 八部衆の1つである。大蛇の化身とされる。竜はコブラに対して、こちらはおそらくニシキヘビを神格化したものである。
八大竜王 はちだいりゅうおう 竜族のうち、難陀(なんだ:ナンダ)、跋難陀(ばなんだ:ウパナンダ)、娑伽羅(しゃから:サーガラ)、和しゅ(修の彡が月)吉(わしゅきつ:ヴァースキ)、徳叉迦(とくしゃか:タクシャカ)、阿那婆達多(あなばだった:アナヴァタプタ)、摩那斯(まなし:マナスヴィン)、優鉢羅(うはつら:ウトパラ)のこと。
薬叉 やくしゃ 夜叉のこと。
四天王 してんのう 須弥山の中腹の四方に住み、仏法を守護する護法神(武神)である。持国天、増長天、広目天、毘沙門天のこと。
東大寺
持国天 じこくてん 四天王の1つで、東方を守護する。国を支える者という意味がある。
東大寺
増長天 ぞうちょうてん 四天王の1つで、南方を守護する。芽吹いた穀物を意味する。
東大寺
広目天 こうもくてん 四天王の1つで、西方を守護する。多くの目を有することを意味する。
東大寺
毘沙門天 びしゃもんてん 四天王の1つで、北方を守護する。元は財宝の神であった。
東大寺
多聞天 たもんてん? 毘沙門天のこと。
弁財天 べんざいてん 水の女神であるが、現在では学問の守護神とされる。通常は琵琶を携えている。
鶴岡八幡宮
吉祥天 きっしょうてん 繁栄や幸福の女神である。毘沙門天の妃とされる。
浄瑠璃寺

名称読み意味
如来 にょらい 悟りを開いた人。または、仏の尊称。袈裟姿で、頭は螺髪である。
菩薩 ぼさつ 仏に次ぐ地位のもの。胸飾りや腕輪などを身にまとう。
明王 みょうおう 真言密教では、仏、菩薩だけに満足する事無く、明王を取り入れた。仏の働きを人格化したものである。
てん 天とは神の事である。
五智 ごち 大日如来の智慧を表す。法界体性智、大円鏡智、平等性智、妙観察智、成所作智のこと。
法界体性智 ほっかいたいしょうち 五智の一つで、
大円鏡智 だいえんきょうち 五智の一つで、
平等性智 びょうどうしょうち 五智の一つで、
妙観察智 みょうかんざつち 五智の一つで、
成所作智 じょうしょさち 五智の一つで、
施無畏 せむい 相手を安心させ、恐怖心を取り除く。
与願 よがん 施願ともいい、人々の願いをかなえてくれる。
台密 たいみつ
東密 とうみつ
如意宝珠 にょいほうじゅ 宝を意のままに出す事ができる珠。
宝輪 ほうりん
宝珠 ほうじゅ 如意宝珠のこと。
阿伽陀 あかだ あらゆる病気を治す薬のこと。
十種の行願 〜のぎょうがん 普賢菩薩の説く行願で、礼敬諸仏、称讃如来、広修供養、懺悔業障、随喜功徳、請転法輪、請仏住世、常随仏学、恒順衆生、普皆廻向の十種のことである。
礼敬諸仏 十種の行願の一つ。清らかな三業(身:態度、口:言葉使い、意:思いやり)をもって諸仏を礼敬する。
称讃如来 十種の行願の一つ。一切の如来の功徳を称讃する。
広修供養 十種の行願の一つ。一切の如来に常に供養する。
懺悔業障 十種の行願の一つ。もろもろの悪業を諸仏諸菩薩の前で懺悔する。
随喜功徳 十種の行願の一つ。有する功徳に随喜する。
請転法輪 十種の行願の一つ。一切の諸仏に法輪を転ずる事を請うことを意味する。
請仏住世 十種の行願の一つ。諸仏諸菩薩ならびに善知識に涅槃に入らないことを請う。
常随仏学 十種の行願の一つ。一切の如来に随って学ぶことをいう。
恒順衆生 十種の行願の一つ。あらゆる民に対し大悲の心で随うことをいう。
普皆廻向 十種の行願の一つ。あらゆる民に対し功徳をもって悟りを成ぜしめることを願う。
功徳
法輪
涅槃
憶持不忘 おくじふもう 記憶して忘れない事。虚空蔵菩薩を念ずればこの力を得る事ができるとされる。
脇侍 わきじ きょうじと読む場合もある。?
遍照
胎蔵界
金剛界
色界

名称読み意味
智拳印 ちけんいん 両方の手の親指を残りの指四本で握りしめ、左手人指し指を出し、右手に握る。右手の人差し指は、かるく曲げ親指の背に着ける。
法界定印 ほっかいじょういん 人差し指と親指を丸く結び、右手を胸元に、左手を垂らす。
与願・施無畏印 よがん・せむいいん 左手を開いて垂れ、右手を胸前で開いて挙げる印。
説法印 せっぽういん 基本的には三種の形がある。釈尊が説法を説くときにする印。人差し指と親指を丸く接す、中指と親指を丸く接す、薬指と親指を丸くする三種類に、残りの指をのばすか、曲げるかの組み合わせがある。