−第1回  MIDIとは−

 まずはMIDIの基本について知りましょう。そもそも『MIDI』(発音はミディ)とは

Musical Instrument Digital Interfaceの略です。単語からなんとなく、意味は分か

ると思うのですが、訳すると「楽器のデジタルでのやりとり(接続)」ですね。

要するに、楽器とコンピュータなどを接続するための共通規格なのです。

 このMIDI規格によって、機器の間で正確にデータがやりとり出来るのです。

例えば、異なるキーボードを使っても同じ演奏をすれば、同じ演奏データが受け

て手側(MIDI音源など)に送られます。そして、同じ演奏をしたように再生されま

す。ただし、MIDI音源に関しては、その種類によって再生できない音色、エフェ

クトがあったりします。

 

 さて、MIDIにおいてやりとりされるデータとは、何なのでしょう?

 それは、音符情報(ノート)です。「このように音を出しなさい。」という命令みた

いなものです。分かりやすく表現すると、楽譜に描かれた音符です。一つの音符

情報は「音の高さ」「音の強さ(ベロシティー)」「音の長さ(ゲートタイム)」「音を鳴

らすタイミング」から成ります。これらのパラメータは、すべて数値で決まります。

ですから、ドの音を出すためには「0001:01:001 note C3 480 100」(タイミング 情

報の種類 高さ 長さ 強さ)という命令を出す必要があるのです。そして、この

命令を受け取ったMIDI音源が命令されたドの音を出します。

 つまり、MIDIでは音そのものをやりとりしているのではなく、音を出すための情

報をやりとりしているのです。ちなみに、音符情報の他に演奏する速さ(テンポ)

楽器の種類を決める情報など他にもいろいろあります。

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