はじめての育児休業

 仕事をしている女性にとってありがたいことに、育児休業というものがある。子供が満1歳になるまで、育児に専念できるのだ。
 教員の場合、ずっと以前は、きりのいい4月からとかせめて学期のはじめからといって、まるまる1年とる人は少なかったようであるが、最近は、ほとんどの人が1年間育児休業をとる。さらにありがたいことに、共済の掛け金まで出してくれるのだ。そのうえ教員の場合は、代員をおいてくれることもあって、休み易い。本当にありがたいですね。一般の会社ではまだまだ難しいことがたくさんあるようで、出産を機会に退職することが多いらしい。
 さて、ありんこの場合だが、就職して以来、1日中家にいることが毎日続くことなんか全くなかった。幸い長女は、とてもおとなしく、よく飲んで、よく寝て、とても手のかからない子(このへんでは、「しょうがいい」という)だった。だからといって、1歳にもならない子をつれて、ふらふらと外出するなんてできない。家の中にずっといて、なんとなく時間をもてあましてしまった。ここで、家事でも完璧にこなしてしまえばすごいのだが、生来怠け者なのと、仕事をしているのをいいことに、家事の手抜きの方法が身に付いてしまったありんこには、無理なことだった。
 この時にはまってしまったものが、クロスワードやイラストロジックである。少しの時間でできるし、途中で中断して細切れになっても、わりとすんなり、頭の切り替えができる。クロスワードは、新しい言葉が発見できたりして、勉強にもなった。最初クロスワードの雑誌を買っていたら、はまってしまったのが、イラストロジックである。ただ単に、数字が書いてあるだけなのに、規則に従ってぬっていくと、最後には絵になるのが不思議でたまらない。
 休みにはいる前は、1年といったら長いように思っていたが、終わってみるとあっという間。何もしなくても、1年間は過ぎていった。

 

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