カンガルーポウ

今年で、カンガルーポウを作り始めて10年くらいになります
1年目は、シドニータイプの4品種で栽培を始めました。
3年目に、メルボルンタイプが加わってバライエティーが広がりました。
2000年にブッシュタイプが加わりました。
このページでは、私の農場のメインの植物である、カンガルーポウが育って行く課程を
順次伝えて行きたいと思います。
一番下に、お手入れの方法を書いてあります。ご参考にしてください。


馴化作業

3月中旬から、2回に分けて、オーストラリアのシドニー郊外の
農場から、プラスチックジャーの中の寒天培地に植え付けられたカンガルーポウの茎頂点組織培養苗(通称・メリクロン苗)が届きます。
一つのジャーの中に約30本の苗が植え付けられています。
ジャーから取り出した苗を、水でよく洗って、
根と葉を規定の長さに切りそろえて調整をします。
特に、根の部分に付いた寒天は、後にカビが生える原因に
なるので、注意が必要です。
調整された苗を、馴化用に調合された用土の入った、
プラグトレイに挿し木の要領でさして行きます。
この後、挿し木と同じように、1ヶ月〜1ヶ月半かけて、
そろった苗になるように生育を待ちます。

仮植作業と苗の管理

5月中旬頃に、馴化されて苗を10.5cmのポットに1本ずつ   
仮植作業をします。
仮植された苗は、9月に定植をされるまでの間、出来るだけ、
風通しがよく、涼しい場所で、暑い夏を越して行きます。


仮植作業と苗の管理

9月中、下旬になり6寸(18cm)鉢へ1株を植え付けます。   
定植された鉢は、将来株が大きくなっても、ふれあわない程度の間隔をとって、ベンチに並べます。
この後、肥培管理をし、大きく育てて行きます。
来年の一月頃には、早いものは開花し始めます。
これからが、栽培の本当の勝負の時期です。
9月に定植してカンガルーポウももうすぐ花が見えるくらいまで大きくなってきました。



栽培管理


9月に定植をして液肥等の栽培管理をしてきて,
3ヶ月ほど過ぎました。
新しい年を迎えた頃から少しずつ花が見えるようになってきました。
出荷まで、後半月くらいでしょうか??


1月下旬になりました。ここまで、栽培をしてきた
カンガルーポウも、ほぼ花が出そろってきました。
あとは、良いタイミングでの出荷と言う事になってきました。



出荷作業



2月の中旬に入り、すべての株の開花もそろってきました。
出荷も少しずつ始まりました。
馴化作業からほぼ1年がたちました。
出荷は主に専門の運送業者にお願いをします。
ベテランの運転手が4トントラックに段積みして行きます。
主な出荷先は、四国4県の市場を中心に
大阪・名古屋・岡山・広島・福岡等の市場へ出荷します。


カンガルーポウのお手入れについて

カンガルーポウを永く楽しむための管理方法について書きます。
オーストラリアの植物なので、基本的によく日光に当てることが大切です。
寒さには結構強くて、0度くらいまでの寒さであれば大丈夫です。ただ、霜や雪が直接当たると、株が傷みます。
植え替えや鉢増しをする時の注意として、
時期は、5〜9月の間、が良いと思います。
株の部分は、鉢の上 5〜10cmで切ります。根の部分も少し切り落として良いです。
鉢を一回り大きくするのであれば、そのままでも良く、その状態で、鉢増しをしてください。
栽培用土では、窒素(N)リン酸(P)加里(K)の比率に注意が必要です。PHは弱酸性の土を好みます。
リン酸(P)の少ない用土や肥料を使ってください。
リン酸に比較的敏感に反応してストレスを感じて、株をダメにすることがあります。
元肥としても、追肥としても、同じようにリン酸(P)に注意が必要です。
灌水については、日光によく当てるため、鉢の表面が乾いたらたっぷりと与えて下さい。
ただ、長期間鉢を水につけての灌水はしないで下さい。