端出場水力発電所・鉄管路 (旧・端出場水力発電所ーー>石ヶ山丈貯水池)


  マイントピア別子

  前回、沈砂池まで行く予定が、途中までで引き返しました。
 写真は、”マイントピア別子”の駐車場。 今から、後ろの山の、黄色い線を、登っていきます。 朝早いせいか、車もまばらです。
   香川県の、金比羅さんの、石段に比べると、数倍大変です。 観光ではなく、登山の覚悟で来て下さい。
 写真の車は、長年付き合ってきた、FJ-CLASSIC号
  ここに駐車するのは、駐車場が広いのと、山から下りてきて風呂に入って帰れる事です。
 タオルも、シャンプーも、石鹸も、館内着も付いて、¥800です。 赤字なので、「風呂を廃止しようか」なんて、話も有りますが、止めないで ・・・

 






  左は、明治39年の、大日本帝國陸地測量部の地図です。

 下に見える水色 が、足谷川(国領川上流)
 緑 が、牛車道
 中央 ピンク色が、今回歩く、鉄管路 (途中で、曲がっている)

  ピンクの上端が、石ヶ山丈・貯水池
        下端が、端出場水力発電所
  端出場水力発電所は、明治45年完成だからこの地図には無い。

 明治35年 東平の第三通洞貫通
 明治43年 第四通洞開削開始ーー大正4年完成
  だから、現在 マイントピア別子のある端出場は、
 第四通洞掘削の、土砂岩で、造成されたから、この地図には、まだ無い。


  上部 黄色が、石ヶ山丈停車場
 (明治26年ー明治44年 角石原まで上部鉄道が走っていた)

  石ヶ山丈停車場から、右下までの、直線は、
 明治24年完成の、複式索道(重力式ロープーウェイ・赤色)と、
 明治31年完成の、単式索道(電気式ロープーウェイ・青色)

  直線の下部の黄色はは、打除駅
 (現在のマイントピア別子の、観光鉱山鉄道の終点です)

 明治26年完成の、別子鉱山鉄道の、 
                上部線と、下部線が、見えます。

  国鉄 予讃線の、新居浜駅が出来たのは大正10年
 左の地図の欄外になるが、新居浜平野に、国鉄の線路は、まだ無い。


  先日は、石ヶ山丈・貯水池から、東平までの導水路を歩いてきました。
 この周辺は、280年余りにわたり、銅を採り続けた山です。
 産業遺産が、広い範囲に残っています。


  訪れる度に、新しい発見・感動がある所でもあります。


 

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 マイントピア別子 対岸の、旧・端出場水力発電所
石ヶ山丈・貯水池までの、水圧鉄管路を、登って行く。

 発電所前の、道路を挟んで山側に階段がある。ここから、登って行く。

 階段を登った所の、鉄管の直径(外形)660mm 厚み30mm

  鉄管の右側に、保守路が有る。

 
                          ここの鉄管は、直径670mm 厚み30mmであった
 残っている水圧鉄管を、計りながら登って行く事にしましょう。

  突き当たると、右に道がある。

 ここまでは、比較的歩きやすい。
牛車道を、左に行くと藪になり、行き止まり。右に行き、カーブの所から牛車道を離れ、登って行く。

 どうも、鉄塔巡視路のようです。

 マイントピア別子が、まだ近くに見える

 鉄塔の横に鉄管路がある。この後、右に、鉄管路を見ながら登る。
    ここの鉄管は、直径760mm 厚み30mm
 牛車道に、出た。

 牛車道から上の、鉄管路。入口が、ひどい状態。
下りの時は、ここを通ったのだが、概ね、入口と出口が、この様な状態で中間は、普通に歩ける所が多い。
鉄管路を、通行しないように、入口と出口に、間伐材を置いている様に感じる。
・・で、上りは、牛車道を歩くことにした。

  
紅葉を眺めながら、牛車道も、のんびり悪くないです。 急ぐ旅人には、向きませんが ・・・
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フランジ部分の鉄管 直径760mm 厚み30mm        10m位上の鉄管は、直径760mm 厚み25mm

ここの下りは、鉄管路を通ったのだが、この間には、フランジが残されている所もある。特にここは、迂回の、牛車道ルートが長いので、直登をした方が良い。
入口が、藪だが、後は写真のように思ったより歩きやすく、鉄塔からは、巡視路があり、こちらがお勧めです。
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 牛車道の、折り返し地点
牛車は、小回りが利いたのでしょう。新居浜の川東の太鼓台のように、2輪だったのでしょう。4輪では曲がりにくいです。



 鉄管路を堺に、伐採されてて、下界が広がります。

 鉄管路の横は石垣があります。
奥に見えるのが、ゴールの、貯水池。  まだまだあります。

  のんびり 歩きましょう。

 ここも、入口は、藪

 昼食にします。


端出場(現・マイントピア別子) 山の向こうに、新居浜平野が見えます。この写真では、解りにくいのですが、
瀬戸内海に、四坂島が、浮かんでいます。 端出場ー新居浜ー四坂島 と、一望できます。
まさに、昭和の、新居浜を凝縮した風景です。

 その後、藪の上に、行ってみました。
左が、鉄管 直径890mm 厚み15mm。 右の四角いのが、人道です。下から見て、右側に鉄管保安路が有るようです。

 階段もあり、結構大きな構造物です。
 ここの鉄管は、直径890mm 厚み15mm
ここを、登りきると、石ヶ山丈・貯水池になりますが、本日は、電池切れ !!
あと、数十mですが、先週、貯水池に行ってますので、ここで、引き揚げることにしました。
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2011年4月 再チャレンジ
牛車道、最後から、沈砂池までは、牛車道を歩くと、距離もあり、1時間近く掛かります。
残り100m余り、直登することにします。上の写真の様に、入口付近は、問題なかったのですが、・・・
  ナンジャ !! この、ヤブは ・・・
 伐採した木々の、捨て場にも、なっています。鉄管道をあきらめて、横道に回りこみました。
来月になり、山の緑が芽吹いてくると、もっと大変になりそうです。
この地点を、回避してもう少し登ると、階段が再び現れてきます。
 なにか、見覚えのある風景
  ここまで、上がってくると、鉄管は、直径890mm 厚み8mmと大きく薄くなってきます。

 596mもの水圧が掛かる鉄管は、上部は直径が大きく890mm 厚みも薄く8mmですが、
下部では、非常に大きな水圧がかかる為、直径が小さく660mm 厚みも30mmと厚くなっていることが分かりました。


 この階段の上が、何回も来ている、貯水池下でした。 ここの傾斜も、45度近くあります。
香川県の、”金比羅さん”の階段は、175m・785段ありますが、ここは、発電所からは、596mの、標高差があります。
”森の石松”も、根を上げるかもしれません。 思った以上に、大変でした。
人生、近道しようと思えば、回り道するのと同じ以上の、エネルギーが必要なのと同じだと思います。
しかし、努力しただけ、同じ事をしても、達成感が大きいことだけは、確かです。
        

行こうと思えば、前進あるのみ !! そんなに、危ないところは無いと思います。
牛車道と交わる所。 入口と、出口は、藪+間伐材を積み上げ、人を拒むような雰囲気になっています。
のんびり牛車道か、根性の直登か ?
その時の、雰囲気でコースを取ると良いと思います。
所要時間は、発電所9:17−−>貯水池11:48と、約2時間半かかりました。


   日本の、泰山に、成れるかもしれない !!

 この様な階段が、続いていて欲しい。
    讃岐の、金比羅山が、785段(175m)
    この鉄管路の落差は、596m(単純計算で、2710段)
            中国の泰山は6666段もあり、5−6時間かかると言う。
 柳の下の”どぜう”を狙って、東洋のマチュピチュの次に
”東洋の泰山”を狙っても、良いのではなかろうか ?
帰りには、赤字続きで、止めようか? なんて言われているマイントピア別子の
風呂に入って、汗を流して帰宅してもらえるハズ !!
 でも、間伐材の捨て場となっている階段は、余りにも、登山の好きな観光客に来て下さい。と言える状況ではない。
「東洋の泰山」になるべく、鉄管道の整備をしたらいかがだろうか ?
終点の、沈砂池から、30分も登れば、別子鉱山鉄道上部線の、石ヶ山丈停車場もあります。