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日本酒利き酒師「おやじ」の日本酒講座
第1回「袋吊り」とは?
通常、日本酒は発酵の段階が終わると「槽」(ふね)と呼ばれる油圧の圧縮機にかけてお酒を搾ります。
このときに搾る割合を「粕歩合」というのですが、簡単に言うと
- 「粕歩合20%」とは100の「醪」(もろみ)から80の清酒をつくる(搾る)
と言うことです。
残りの20が甘酒や粕汁でおなじみの「酒粕」(さけかす)になります。
その粕歩合はお酒のランクによって数値が違い、(メーカーによっても数値が多少違いますが…)
- 純米大吟醸酒などの最高級酒…粕歩合は約40%(以上)です。
- 純米酒や吟醸酒などの高級酒…粕歩合は約30〜40%前後です。
- いわゆる上撰や佳撰などの普通酒…粕歩合は約20%前後です。
当然搾れば搾るほど「エグ味」や「雑味」がお酒に染み出る可能性が
あります。
考えてみれば、つくったお酒を搾るだけ搾ればそれだけ大量の清酒が出来るわけで、その分もうかりま
すわな。(笑)
しかし、当店オリジナルの純米吟醸酒「加茂川」は「袋吊り」という方法で「醪」(も
ろみ)を搾ります。
布の袋に「醪」(もろみ)を注ぎ、そこから滴り落ちる雫のみを集めて瓶詰めします。
・・・つまり、圧縮機による圧力が一切かからないということです。
・・・ビールで言えば「一番搾り」、ワインで言えば「フリーラン」に近い???
純米吟醸酒「加茂川」は粕歩合が43%ですから、超贅沢なお酒であることは
御理解頂けたでしょうか?。・・・それでは今回はこのへんで。
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